オーストラリアンシェパード

オーストラリアンシェパードは、ヨーロッパがルーツで牧羊犬としてオーストラリアとアメリカで作られた犬種です。

「シェパード」が名前に入っていますが、毛が長くどちらかというとコリーに似た外見です。

牧羊犬としてはもちろん、家庭犬としてもとても人気があり、アメリカ、フランス、オーストラリア、そして日本でも人気犬種の一つとなっています。

オーストラリアンシェパードの歴史

オーストラリアンシェパードのルーツには諸説がありますが、その祖先は19世紀にヨーロッパのバスク地方からオーストラリアに移住した羊飼いの人々が持ち込んだ犬であると言われています。

その後羊飼いの人々は、犬と一緒にオーストラリアからアメリカに渡りました。

そこで何種類かの犬と交配してできあがったのがオーストラリアンシェパードだということです。

その歴史にオーストラリアを経由した事実があり「オーストラリアン」という名前がつけられました。

しかし、主として交配が行われたのはアメリカなので、今ではアメリカで作られた犬として認知されています。

オーストラリアにいる間に、コリーとオーストラリアの野生犬「ディンゴ」の血が入ったという説もあります。

長毛であることと、筋肉質の体形やたくましい性質が受け継がれています。

アメリカでもオーストラリアでも、羊を管理する「シープドッグ」としてふさわしい種を作るために交配されました。

牧羊犬として作られた犬なので、とても賢く運動能力が高く、飼い主に忠実です。

シープドッグとして有能なのはもちろん、家庭犬や作業犬としても優れています。

現在もオーストラリア、アメリカ、ヨーロッパ各地でシープドッグとして働くほか、救助犬、介護犬、麻薬探知犬などとして働いています。

またドッグスポーツで活躍したり、ショードッグとしても高い人気を誇っています。

オーストラリアンシェパードの外見の特徴

毛が長く体形はコリーに似ていて、体高46-58.5㎝、体重は16-32㎏で、中型から大型犬の部類です。

筋肉質でがっしりしているけれどしなやかな体形です。

コリーから受け継いだ長毛で、部分的に直毛またはカールしています。

毛色はブルーマール、レッドマール、ブラックトライ、レッドトライの4種が基本です。

これに白斑が入ったり、顎、胸、足に部分的に白い毛が入ることもあります。

目の色は黒、青、また片方づつのオドアイもあります。

オーストラリアンシェパードの性格

牧羊犬として働いてきた歴史があるので、仕事熱心で忍耐強く、状況判断力や持久力にも優れています。

また警戒心が強く、見知らぬ人には近寄りませんが、飼い主にはどこまでも忠実です。

賢く物覚えがよく、また相手の気持ちを察する能力にも長けています。

穏やかな性質で、愛情深く、争い事を好みません。

きちんとしつければやたらと吠えることはなく、他の犬とけんかをすることもありません。

性格的にはとても飼いやすい犬であると言えるでしょう。

オーストラリアンシェパードの飼い方

元々牧羊犬として広い牧場を走り回ってた犬なので、多くの運動量を必要とします。

ランニングを含めた散歩を1回2回、1時間ずつすることが必要です。

ドッグランなどでノーリードで走れるのが理想です。

多くの運動量を必要とするので、運動ができる環境が無い場合は飼うことをオススメできません。

物覚えがいいのでしつけは楽です。

子供のころからしつければ、穏やかで従順な性格になります。

幼犬の時期を過ぎて成犬になっても遊び好きなので、フリスビーなどで遊んでやると喜びます。

毛が長いので、週に1-2回は必ずブラッシングをして皮膚病を防ぎましょう。

また換毛期は特にブラッシングを丁寧にして抜け毛を取り除き、すみかも毛をキレイに掃除しましょう。

オーストラリアンシェパードの寿命と気を付けたい病気

オーストラリアンシェパードの寿命は12年から15年です。

かつてアメリカで乱繁殖された影響で、先天的に目の病気や股関節のを病気を持っていたり難聴の犬がいるので、買う時には血統を十分に確認しましょう。

真っ白な毛並みの犬は、生まれつき難聴や失聴の可能性が高いので要注意です。

かかりやすい病気は、寄生虫が原因のフィラリア症です。

フィラリアの予防薬で中毒症状を起こすことがあるので、使う時は獣医師とよく相談しましょう。

オーストラリアンシェパードは、健康管理のためには十分な運動が欠かせません。

運動が不足すると心身に変調をきたすので、くれぐれも運動不足には気をつけましょう。

オーストラリアンシェパードの特徴を知ろう

シープドッグとしての歴史を持つオーストラリアンシェパードは、丈夫で賢く、性格面でも運動能力の面でも大変優れた犬です。

愛情をかけて育てれば、家族の一員のようになってくれるでしょう。

問題は運動量の多さですが、この点が一番クリアするのが難しく、また大事な点だと言えるでしょう。

あまり多く見かける犬種ではないので、専門のブリーダーから手に入れるのをオススメします。

子犬の値段は10万円から30万円、平均して20万円くらいです。

ブルーマールの毛並みのものが、他のものより値段が高めとなっています。