もし愛猫が涙を流していたら、どう思いますか?

悲しくて泣いていると思いますか?それとも嬉しくて?

もし、嬉しくて泣くのであれば私たちも嬉しいのですが、残念ながら猫が涙を流す理由としては考えられません。

それなりにきちんとした理由があるので、猫の体調の変化のサインとして、覚えておきましょう。

重病が隠れていることもあるので注意が必要です。

目の中に異物が入った

まず考えられるのは、自分の毛やホコリが目の中に入ってしまった場合です。

特に猫の毛はフワフワして長くて軽い上に、大量に飛びます。

後ろ足で耳の横を思い切り掻いた時には、一瞬で桜吹雪のような毛が舞い散るのです。

その毛が自分の目に入ってしまい、さらに目が乾燥していたら、痛みを伴い涙がでてきます。

大体の場合は、涙と一緒に流れてきますが、万が一目を傷つけるような硬い異物が入っているようだったら、すぐ病院へ連れて行きましょう。

目を開いて、異物を確認して判断して下さい。

煙や強いニオイが目を刺激した

コンタクトをつけることができない猫は、外部からの見えない刺激にも目は反応します。

例えば私たち人間が、バーベキューの煙やタバコの煙、玉ねぎを切って涙がでてくるように、同じく猫にも刺激が入ると涙が流れます。

猫の目は丸くて大きいので、ダイレクトに刺激を受けやすいのです。

特にタバコの煙は目にしみるだけでなく、猫も肺がんになる恐れがあるので、目の前で喫煙することは避けた方が良いでしょう。

猫風邪

猫風邪は、涙を流すだけではなく、くしゃみ、鼻水、発熱も伴います。

最初は、くしゃみや鼻周りが濡れているだけですが、悪化するとくしゃみの影響で涙がでてきます。

さらに発熱もあると、脈拍と呼吸が荒くなります。

猫の風邪は3~4日間がピークなので、人間と違い1日で完治するということはないです。

早くても2、3日はかかります。

猫風邪は、その猫の免疫力によって症状が変わるので、あまりにも長引いたり、苦しそうであれば、病院で免疫力をあげる薬をもらいましょう。

ただ、病院への移動もストレスになる場合があるので、安静にできる寝床と暖かい場所を作り、経過観察も大事です。

アレルギー反応

こちらも猫風邪と同じように、くしゃみ、鼻水、涙がでるという症状があります。

ただしアレルギーの場合、熱はでませんが、皮膚に痒みがでる猫もいます。

アレルギーの元となるのは、ダニ、カビ、ハウスダスト、食物アレルギーなど、人間と一緒です。

アレルギーの元は、そのあたりに散らばっているので、何が原因で発症するかわからないのです。

食物アレルギーだとしたら、そのエサを食べた後に嘔吐が見られます。

病院でも特定は難しいと言われていますが、低アレルギー用のフードで今後の症状を抑えるようになります。

結膜炎

細菌やウイルスが目に侵入すると、結膜炎が起こります。

猫風邪やアレルギー反応と似ていて、くしゃみ、鼻水、涙がでますが、結膜炎だと目ヤニが目立ちます。

カサカサした目やにではなくて、ドロっとした目ヤニがでていたら要注意です。

放置すると、目の周りが腫れてあかなくなり、最悪の場合は失明してしまう恐れもあるので、早急にお医者さんへ連れて行きましょう。

流涙症

常に涙で目の周りが濡れていて、泣いている症状です。

これは、生まれつき涙を鼻の奥へ流す管が詰まっている、などの先天的な遺伝的欠陥と、結膜炎や副鼻腔炎が原因となって、目詰まりしてしまう後天的なケースが考えられます。

遺伝が原因の場合は、外科手術で詰まった管を開通させて、涙を鼻の奥まで流せるようにします。

感染などの後天的な理由の場合は、その原因となっているものを治療します。

結膜炎であれば、抗生物質が配合されている目薬を使い、治していきます。

眼瞼内反症

あまり聞きなれないかもしれませんが、こちらも目ヤニが酷く、まぶたがあかないような症状が現れます。

目を閉じたまま涙を流してしまいます。

主にケンカや外傷などで傷がつき、まぶたが眼球に向かって内側に巻き込まれてしまう病気です。

しかし、治らないわけではなく、きちんと手術で治療は可能なので、獣医さんの指示に従いましょう。

白内障

白内障とは涙に加え、瞳孔の奥が白く変化していき、視力が低下して、障害物にぶつかって歩くようになります。

ペルシャやヒマラヤンの種類は遺伝的に発症しやすいと言われていますが、糖尿病からも発症します。

基礎疾患がわかっていれば、その治療を施すことにより症状が軽減することもありますが、遺伝的疾患であれば、外科手術による治療を行います。

なぜ猫が涙を流しているのか理由を真面目に考えてみよう

涙を流す原因には色んなものが考えられます。

一時的に涙を流して、自然治癒するような軽いものから、外科手術が必要なものまで様々です。

外科手術となると、時間もお金も猫の体力も必要となります。

どんな症状がでているのか、涙だけではない症状を見つけるのも飼い主さんのお仕事です。

何事もなければ良いのですが、素人判断はせずに、少しでもこれはおかしいと思う症状があれば、病院へ一度相談して下さい。