タバコがもたらすカラダへの影響が問題になっています。

実は猫にも影響があると言われています。

飼い主や家族に喫煙者がいる場合、非常に気になることです。

では具体的にタバコが猫にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

タバコによる嗅覚の障害や誤飲による影響

猫は嗅覚が非常に優れた動物で、人間の数万倍はあると言われています。

猫はいろいろな物に近づいて、ニオイを嗅いで判断します。

特に食べ物に近づいて食べても問題はないか、区別をしています。

猫にとって危険なニオイがすると食べようとはしません。

でもタバコの煙を吸い込むと、この嗅覚が障害される可能性があります。

嗅覚に障害があると、食欲がなくなります。

狙っている獲物や飼い主、家族に対してもニオイで判断します。

そのためニオイを嗅ぎ分けることができないと、猫にとって大きなストレスになります。

また猫のタバコの誤飲にも注意をしなければなりません。

タバコのニコチンで重篤な症状を引き起こす可能性があります。

この場合はすぐに動物病院で診察を受けましょう。

飼い主や家族は、タバコの吸い殻を置きっぱなしにしないなど、様々な配慮が必要になります。

タバコにより呼吸器系に障害が起こる

現在人間の間で受動喫煙が大きな問題となっています。

受動喫煙はタバコを吸っている人の煙を吸い込むことで、何らかの障害をもたらすことです。

この問題は飼っている猫にも大きな影響をもたらします。

特に猫の場合、室内飼育が多いのでダイレクトに影響を受けやすいです。

猫の鼻は人間と同様、嗅覚の他に空気を清浄する働きもあります。

タバコの煙を吸い込むことで、この働きが低下して様々な障害をもたらすことがあります。

その一つに喘息があります。

咳をしていたり、ゼーゼーするような音が聞こえる場合は、早めの治療が必要です。

また口腔がんや肺がんにも注意が必要です。

咳が酷かったり、食欲不振や体重減少などが見られるようなら、がんの可能性があります。

がんは早期発見が非常に重要になります。

普段から猫に異常は見られないか、チェックすることが大切です。

タバコにより循環器系に障害が起こる

タバコは人間と同様、猫の循環器系にも影響を与えます。

猫の飼い主やその家族が喫煙者の場合、非喫煙者の家庭よりもタバコによる影響を受けやすいことが分かっています。

特に悪性リンパ腫の発生率が高く、非喫煙者の家庭の2.4倍のリスクがあります。

他にも不整脈や貧血、心臓疾患などにも影響を及ぼします。

循環器系が障害されると、全身に影響が出でしまいます。

吸い込んだタバコは全身をまわって、様々な部位に障害をもたらします。

そのため普段から全身をチェックすることが非常に重要になります。

息切れをして苦しそうではないか、口腔内にチアノーゼは見られないかなど、こまめにチェックしましょう。

またオシッコの量や色などの観察も重要です。

タバコにより猫が目の炎症を引き起こす

人間が吸うタバコは猫の目にも影響を与えます。

タバコの煙が目に入ることで、様々な障害をもたらします。

特に結膜炎はよく見られる病気なので注意が必要です。

猫の結膜は白目の部分で、結膜炎はいろいろな原因で起こります。

でもその一つにタバコの煙が目に入り、結膜に刺激を与えて炎症が起こるケースがあります。

結膜炎の症状として、白目が赤くなったり、目やにや涙が出ます。

また目を痒そうにしていることも多いです。

このような症状が見られたら、すぐに動物病院で診察を受けることが大切です。

また猫への目の影響も考えて、タバコを吸う時は様々な配慮が必要です。

外に行ったり、猫のすぐそばでタバコを吸うのは避けるようにしましょう。

タバコによるアレルギーの発症

タバコを吸った時に出る煙は、室内のカーテンや壁、カーペット、家具などに付着します。

猫の場合グルーミングと言って、カラダの汚れを舐めてキレイにする習性があります。

猫はカーペットに寝転がったり、カーテンをいじることで、無意識にいろいろな物に接触します。

これは付着したタバコの煙を体内に取り入れてしまっているのです。

猫は飼い主や家族が吸ったタバコを直接吸い込むだけでなく、グルーミングをすることでタバコの影響を受けてしまいます。

アレルギーの発症もその一つです。

人間も他人が吸うタバコの煙で、カラダの様々な部分にアレルギー症状が出ることがあります。

猫も同様で鼻水、くしゃみ、皮膚のかゆみや発赤といった症状が出ます。

そのためできるだけアレルゲンを除去することが大切です。

猫のシャンプーやブラッシングをしたり、部屋の換気などをしっかりと行うようにしましょう。

猫へのタバコの影響を理解しよう

猫のタバコによる影響は人間と同様、呼吸器系や循環器系に何らかの障害をもたらすことがあります。

また嗅覚や目などにも、影響があることが分かっています。

そのため飼い主や家族に喫煙者がいる場合は、猫へのタバコの影響をしっかりと理解しておくことが大切です。

飼っている猫にできるだけ長生きしてもらえるような配慮が必要です。