濃いピンク色のお腹と背中側のグレーの色合いが美しいのがモモイロインコです。

体長35センチ以上になる飼い鳥としては大型の鳥ですが、キレイな色合いと性格が大人しいという評判もあって人気のある鳥となっています。

いつかお迎えしたいと考えている人も多い種類です。

モモイロインコ、という名前ですが、実はオウムの仲間になります。

モモイロインコの性格

大人しい鳥、という噂が人気の要因ですが、実際はとても活発な性格の鳥です。

おもちゃをかじって遊ぶようなインコ・オウムの仲間に共通の破壊活動も大好きです。

ケージにいる場合でも大人しくじっとしているというよりは、クチバシの届く範囲にあるもので面白そうなものは引っ張り込んで遊ぶ、というタイプです。

寂しいときや構って欲しいときにする「呼び鳴き」は他の種類に比べると比較的しないほうだとされていますが、全くしないわけではありません。

身体が大きい分、声も大きくなりますから防音対策も考えてからのお迎えが必要になります。

オスに比べるとメスのほうが比較的「大人しい」とされていますが、個体差がありますので必ずそうだというわけではないです。

頭もよく、好奇心旺盛な性格で人にもよく懐く鳥です。

人にまつわりついて遊ぶのが好きなので、きちんと鳥にかまってあげられる時間を取れる人向きの鳥と言えます。

おしゃべりをする個体もありますが、ヨウムや九官鳥のように発音も明瞭で人間と間違うというレベルではありません。

モモイロインコの価格・寿命

モモイロインコの価格は約30万~45万円前後となっています。

購入先が専門店などのショップなのか、個人のブリーダーかによって開きがあります。

ショップから購入する場合は付属品やエサなどの必需品も購入できますし、ブリーダーで譲ってもらう場合には親鳥や兄弟・姉妹鳥などの情報もわかるという利点があります。

値段の安い・高いで鳥の価値が決まるわけではありません。

お迎えを検討する場合はいくつかの候補先を見て回ることも大切です。

モモイロインコの寿命は約30年~40年です。

飼育環境がよく、鳥の健康状態も良好であれば50年程度生きることもあるとされています。

モモイロインコはオーストラリア原産の鳥で、現地では砂漠のように乾燥した場所に生活しています。

そのために栄養素を身体に蓄えやすい体質があり、飼育下では太りやすいです。

長生きしてもらうには食生活に気を付けてあげることが必要です。

モモイロインコのエサ

モモイロインコのエサは大型のオウム・インコ専用のペレットやシード類になります。

ペレットは完全栄養食として優秀ですが、鳥によっては好き嫌いがあるものです。

もともとシードを主食としていた個体だと嫌がって食べないこともありますが、徐々に慣れてもらうこともできます。

各社色々なフレーバーや大きさ・形のペレットを販売していますから、いろいろ試して愛鳥が気に入るものを見つけてあげてください。

シードを主食とする場合太りやすい体質を考慮して低脂肪ダイエットタイプのものがいいでしょう。

その他副食として果物・野菜を与えます。

冷凍のミックスベジタブルなどは必要な分だけ解凍して与えることができますし、常備しておくと買い物に行けなくて新鮮な野菜などの買い置きがなくなったときにも使えます。

放鳥時のおやつとしても便利です。

モモイロインコの噛み癖について

愛らしい見かけのために人気のモモイロインコですが、大型インコに分類されますからクチバシの力は強いと思ってください。

人に懐きやすい性質ですが、遊んでいるうちに興奮して思わず強く噛みついてしまう、ということもあります。

モモイロインコの噛み癖については、鳥自身の大らかな性格がマイナスになって「しつけるのが難しい」とされています。

強く叱ったり罰を与えたりすることは効果がありません。

逆にせっかく築いた愛鳥との信頼を壊すことにもなりかねませんから、やめてください。

噛みつきそうになったら「かじるおもちゃを渡す」「音の出るおもちゃなどで気をそらす」など人間側が「噛まれない工夫」をします。

放鳥時には鳥が興味を持ってかじりたくなるような家具・額・観葉植物などは布で覆ったりして隠すか他の部屋に運び出してしまいましょう。

特に観葉植物は鳥にとって猛毒を持つものもあったりしますから、気を付けてください。

モモイロインコの羽を切ることについて

大型インコを飼育する場合、羽を切るかどうかについては賛否両論があります。

切る・切らないについてはそれぞれの鳥の性格と飼い主さんの考え方次第、というのが現状です。

・切ることの利点

羽を切ることで動きを制限し人間への依存度を上げて鳥を扱いやすくする、ということができます。

飼い主に頼ることでベタ慣れにしやすいという意見もあります。

また、愛鳥と一緒にお出かけする場合も、羽を切っていれば万が一迷子になっても遠くに飛ばないので見つけやすくなります。

もちろん偶然風に乗ってしまって遠くに「流される」可能性は否定できません。

室内での放鳥時も大暴れすることがなくなって、背の高い家具などへのいたずらも防ぐことができます。

・切った場合のマイナス点

うまく飛べなくなるので、運動不足になりやすくなります。

鳥によってはそのことがストレスをためる原因ともなります。

家具やいすからうっかり落ちた場合、うまくバランスをとることができなくてケガをする原因になることもあります。

迷子になった場合、早くに見つけてあげられないとカラスや猫などに襲われやすくなります。

・切らない場合

自由に飛び回ることで十分な運動ができます。

落下した場合も上手に着陸できるので、ケガの心配が少なくなります。

フライングハーネスの装着が可能なら、屋外でも飛んだりできます。

・切らない場合のマイナス点

繁殖期や換羽期など鳥がイライラしやすいときに人間が攻撃されることがあります。

それ以外でもオスの場合など、強気の鳥は扱いにくい傾向になりやすいです。

万が一迷子になった場合、思わぬくらい遠くに行ってしまうことがあります。

モモイロインコをお迎えしたら、近くの公園などに一緒に散歩に行きたいと考えている人もるでしょう。

羽を切る・切らないについてはよく考えましょう。

また、切ることにした場合は自分でむやみに切ってはいけません。

ペットショップか動物病院で切ってもらってください。

一度切っても新しく伸びてきますから、定期的にカットすることが必要です。

モモイロインコの特徴を知ろう

見た目も美しく、可愛らしいモモイロインコは憧れている人も多い鳥ですが、長生きでパワフルな性格です。

鳴き声に対する対策や長生きすること、鳥と過ごす時間を十分にとってあげられるのかということ。

そして一生お世話してあげる強い決意があるのかなどについてよく考えてから、お迎えするようにしてください。

おしゃべりに関してはすぐに言葉を覚える鳥もいるかと思えば全く「しゃべらない」鳥もいます。

飼い主によく懐いて甘えてくる鳥ですから、おしゃべりしてもしなくてもたくさん可愛がってあげましょう。