猫からのコミュニケーションは、飼い主として嬉しいものです。

特に腕に抱きついてくるような積極的なものは、思わず顔がほころんでしまうほどの破壊力がありますね。

それにしてもなぜ、猫は腕に抱きついてきたがるのでしょうか。

その心理と意味がわかれば、猫の新たな一面を発見できるかもしれませんよ。

猫が腕に抱きついてくるのは、愛情表現の一つ

猫はあらゆる行動によって、飼い主へ親愛の情を表現します。

普段は何でもないように暮らしていても、心の中では飼い主への感謝を忘れない猫はたくさんいるのです。

そんな猫の心が、腕に抱きつくという形で表現されることがあるのでしょう。

体の触れあうコミュニケーションは、かなりの信頼関係を得た飼い主でないと実現しません。

猫の方から腕に抱きついてくれるのなら、飼い主として誇れる出来事であるといえます。

腕に抱きつくことで、猫は自分の信頼を示します。

なので抱きつかれた後は、今度は飼い主の方から猫に愛情表現をしてあげましょう。

お互いに接触し合えば、二人の仲はより親密なものになることは間違いありません。

また腕に抱きついてくるということは、猫の警戒心が解かれている証でもあります。

気の変わりやすい猫と上手に付き合っていくためにも、向こうからのアプローチは大事にしてあげましょう。

自分を見てほしいので、猫が腕に抱きついてくる

飼い主が何かの作業をしていたり、別のことに夢中になっていたりするとき、猫は気を引こうとして腕に抱きついてくることがあります。

注目を集め、飼い主にかまってもらおうとしているのでしょう。

なるべくなら作業を中断して、猫のご機嫌をとってあげるといいですね。

ときには邪魔になるようなイタズラも、猫を飼う楽しみの一つだといえるでしょう。

あまりに猫のアピールが激しいのなら、家の中に退屈している可能性もあります。

おもちゃやキャットタワーを新設して、マンネリ化した生活に変化を与えることも考えてみましょう。

腕に抱きついてくるような猫は、そのエネルギーを持て余しているのかもしれません。

運動不足にならないように、室内でも動き回れる環境を確保してあげるといいですね。

安心感を得ている

猫は飼い主の腕に抱きつくことで、安心感を得ているのかもしれません。

腕から感じる温かさが好きだったり、一人で眠るのが寂しかったりすると、猫はお気に入りの場所の一つとして飼い主の腕を選ぶのでしょう。

猫が腕に抱きついている間、飼い主は多少の不自由を感じるかもしれません。

けれど猫が安心を得ているのなら、少しくらいの不自由も我慢できるでしょう。

ただ純粋に甘えているのならいいのですが、猫にとって何か怖いこと、不安に思うことがある場合、早急に対処する必要があります。

猫はどういったときに腕に抱きついてくるのか、前後の状況を観察して、原因となるものがないか探ってみましょう。

猫が安心して暮らせるように、些細なサインも見落とさないようにしてください。

好きな遊び道具として見ているので、猫が腕に抱きついてくる

猫によっては飼い主の腕を一つの遊び道具と考え、気が向いたときに抱きついている可能性もあります。

子猫の頃に腕を使って猫をあやしたり、抱きつかせたりしていた場合、その習慣が大人になった今でも残っているのでしょう。

猫は飼い主に信頼を感じてはいますが、それ以上に面白いおもちゃがあるという認識でいるのかもしれません。

抱きついて甘えるくらいならかまいませんが、噛みついたりひっかいたりといった行動に発展すると、飼い主はもちろん他の人にケガをさせる恐れがあります。

抱きつき行為がエスカレートしないように、飼い主は普段からそれとなく猫の動きを制御するように努力しましょう。

抱きつきが頻繁に行われるのなら、猫の気にいる遊び道具を別に用意してあげてください。

日常生活をスムーズに過ごすためには、ほどほどの距離感が重要となることもあります。

一人になるのが怖いので、猫が腕に抱きついてくる

猫が腕に抱きつき、どうしても離さないのなら、飼い主がどこかにいってしまうことに不安や寂しさを感じている可能性があります。

繊細な猫ほど、一人でいる時間に退屈さや怖さを覚えやすくなるため、飼い主を引きとめようと必死になります。

一日中その場にいられるのならいいのですが、生活をしているとそうもいきません。

猫が寂しさを感じないように、外出中の環境を見直してみてください。

カメラを自宅に設置して、飼い主がいないときの様子を観察してみるのもいいでしょう。

猫が普段どのように過ごしているのかを知ることで、ストレスに関わるものを遠ざけることができます。

猫の抱きつきは飼い主にとって嬉しいものであるため、ついそのまま放置しがちですが、猫にとっては環境改善を訴える仕草なのかもしれません。

あらゆる可能性を考慮することが、飼い主として大事なことだともう一度思い出してみてください。

腕に抱きついてくるのには、猫なりの理由がある

猫から積極的なアピールを受けるのは、飼い主として大変嬉しく感じるでしょう。

腕に抱きついてくる猫を見て、気を悪くする人はいません。

しかしその奥にある心理を理解し、考えようとする姿勢がなければ、猫の行動は何の意味も持たないものになってしまいます。

腕に抱きついてくる猫は、その行動にそれなりの気持ちを込めています。

飼い主はその意味を汲み取り、きちんと求められたものを返してあげましょう。

猫の信頼に応えるために、猫の気持ちを考え続けてください。