最近はテレビなどでもいろいろな変わった猫を見かけます。
それらは被毛のカールしたものや手足の短い個体であるなど様々です。
今回ご紹介する猫は、そんな品種ごとの可愛らしい個性をミックスして誕生した品種です。
スクーカムはどんな猫?
スクーカムは1990年代にアメリカのブリーダー、ロイ・ガルーシャによって生み出された品種の猫です。
スクークムと呼ばれることもあります。
ロイは以前から「足が短くてなおかつ被毛のカールした猫を誕生させたい」という思いを持っていました。
そのようないきさつから巻き毛の被毛を持ったラパーマと短足のマンチカン掛け合わせて、スクーカムが誕生しました。
スクーカムという品種名は、ロイの妻の先祖でもある、アメリカ先住民チヌーク族の言語に由来します。
強く、たくましい、好ましい、崇高な、などポジティブな意味合いを持つ言葉から名付けられたそうです。
なおスクーカムはアメリカの猫の血統登録団体TICAでは、まだ正式な猫として認定されておらず、まだ実験的段階の猫種とされている新しい品種です。
スクーカムの特徴、性格
スクーカムはラパーマとマンチカンという二種類の猫の個性を引き継ぎ、短足で巻き毛という特徴を合わせ持った猫です。
体もウェーブのような毛で覆われていますが、ヒゲや眉までカールしている場合もあります。
体の大きさはやや小さめの中型で、丸顔と丸い目が愛らしい顔をしています。
被毛は長毛に分類されていますが、まだ品種の規定がしっかりとしていないため、短毛や直毛のスクーカムもいます。
カラーバリエーションや柄も非常に豊富で、ほぼ全色、全パターン存在しています。
性格はその短足な見た目に反して活発で社交的、飼い主にもよく馴れ甘えますが、とても穏やかで優しい猫でもあります。
また、見た目以上によく運動する猫で、短い足で走ったり、ジャンプする姿がとてもコミカルです。
さらに鳴かない猫と言われるほど静かなので、集合住宅でも飼うことが可能でしょう。
スクーカムの価格、購入
スクーカムの値段は、ばらつきはありますが、金額の目安は5万~10万円程度のようです。
購入に関しては、まだ正式な猫種としての規定が曖昧な猫であることに注意が必要です。
ペットショップによっては、スクーカムでない猫をスクーカムとして販売している所もあるようなので気をつけましょう。
また、まだ珍しい猫の品種なので手に入りづらいという面もあります。
スクーカムの飼育を検討する場合は、繁殖に精通しているブリーダーや、信頼できるショップから入手するようにしましょう。
事前にネットや書籍でスクーカムの特徴について調べておいたり、知っておくと購入の際に安心でしょう。
スクーカムの寿命、健康
スクーカムの寿命は10年~5年とされていますが、現在も品種改良や研究が続けられている猫です。
今後、さらなる改良が進んだり、現時点での情報が古くなる可能性もあるでしょう。
健康に関してはおおむね丈夫ですが、留意すべき点としては、やはりその特徴的な足や被毛に関わる部分です。
まず足は短さゆえに負担がかかりやすく、関節炎、椎間板ヘルニアなどを患いやすい傾向があります。
被毛に関しては特徴的な生え方なので、皮膚病や毛球症になりやすい等一面があります。
また非常に運動量の多い猫なので、運動不足やストレスが溜まらないように、室内にキャットタワーなどを置き、上下運動をさせましょう。
外に出さなくても室内で走り回ったりできるスペースがあれば十分です。
よく動いて遊んであげればストレスも溜まらないでしょう。
他に気をつけるべき疾患としては、猫によくある腎臓病などに注意しましょう。
スクーカムの被毛のケア
スクーカムの被毛はその見た目のインパクトほど手はかからず、抜け毛も少ません。
一日一回ブラッシングをしてあげるようにすれば大丈夫でしょう。
シャンプーに関しては、体臭もあまりないため、ほとんどする必要はないでしょう。
例外としては、ひどく汚れてしまったなどの場合だけ洗うようにしましょう。
このように被毛のケアはそれほど大変ではないスクーカムですが、自分の毛を飲み込んで毛玉がお腹に溜まることはあります。
猫草を食べさせたり、毛玉ができにくくなるフードなどをあげたりしましょう。
皮膚疾患にかかりやすい面は、なでる、触る、抱っこするなど猫とコミュニケーションを取りながら確認するとよいでしょう。
伸びた爪も忘れずに切るようにしましょう。
スクーカムの特徴を知ろう
スクーカムは、ラパーマのくるくるした巻き毛と、マンチカンの短い足を合わせ持った、とても可愛らしい品種です。
あまり鳴かないので窮屈な住環境に住みがちな現代人向けの猫とも言えるでしょう。
まだ新しい品種ですが、徐々に人気となってきているようなので、一度ペットショップなどで探してみるのも良いでしょう。