世界には様々な品種の魅力的な猫が存在しますが、中には正式な猫種として認定されるのに時間がかかる等、なかなか評価されなかった種類の猫もいます。

今回はその中の品種の一つハバナブラウンについてご紹介します。

ハバナブラウンとは

ハバナブラウンはイギリス原産の猫の品種の一つで、起源は1890年頃であると言われています。

チョコレートポイントのシャムと栗褐色の猫を掛けあわせて誕生したと言われます。

初期は栗色の被毛に緑色の瞳をしており、スイス・マウンテンキャット、チェストナットブラウンフォーリンなどと呼ばれ、ヨーロッパ圏で親しまれていました。

しかし、被毛がシンプルな単色であることや、ブルーの瞳の猫を好む風潮から人気が低迷、ブリーダー達からも酷評されてしまうなど不遇の時代を過ごしました。

しかし、1950年代に入り品種改良が重ねられることで再評価され、1964年にはCFA認定(公式血統登録)をされました。

現在のハバナブラウンの被毛と瞳は、チョコレート色の毛皮とエメラルドグリーンの瞳です。

チョコレートが基本色ですが、改良の過程でロシアンブルーの遺伝子を受け継いでいるので、フロスト(ピンクがかったグレー)の被毛の個体も存在します。

ちなみにハバナという名前の由来は、ハバナ産の茶色い葉巻に色が似ているからとか、ハバナラビットといううさぎと同じような色だからなど諸説あります。

またハバナブランについては、スタンダードとされるタイプが、アメリカとイギリスで違っています。

これは、アメリカでは、がっちりした体つきのものが好まれ、イギリスでは細身のオリエンタルタイプが好まれたためです。

ハバナブラウンの性格、特徴

ハバナブラウンはシャム猫の性格を受け継いでおり、好奇心旺盛かつ元気な性格です。

飼い主とのコミュニケーションも積極的に取りたがり、運動や遊びも大好きな人懐っこく活発な猫です。

しかしその愛情の深さゆえに多頭飼いすると他の猫に嫉妬する、長時間かまってあげないとすねてしまったり言うことを聞かなくなったりするなど、難しい一面もあります。

ハバナブラウンは基本、単独飼いで、なるべく多くかまってあげられる人に向いているでしょう。

また、ハバナブラウンは非常に賢い猫としても知られています。

芸などを覚えられる個体も多くなります。

ハバナブラウンの値段、購入

ハバナブラウンは10万円ぐらいの値段から購入することができます。

珍しい色のフロストなどの被毛だともう少し値段が上がる可能性もあるでしょう。

購入方法に関してはペットショップで購入するか、数は少ないですが日本にもブリーダーが存在するので、その人達からゆずってもらうかどちらかになるでしょう。

最近では、はっきりとした理由は分かりませんがハバナブラウンの個体数自体が減ってきています。

品種自体がかなり希少になっていますから、手元にやってくるには少々、時間と苦労を要する可能性があるでしょう。

ハバナブラウンの寿命、健康

ハバナブラウンの寿命は約11歳~14歳です。

平均的な猫の寿命が15歳程度ですから、少し短めと言えるでしょう。

この理由については賢いがゆえに、寂しさやストレスを感じやすいのでは、などと言われています。

健康については基本的に丈夫で病気もしにくいです。

ただ猫風邪などには他の猫同様かかりますので、鼻水、くしゃみ、目ヤニ、食欲不振などの兆候がある時は要注意です。

ハバナブラウンは寂しいのが大嫌いですから、長生きさせるには一人ぼっちでいるストレスなどをなるべく感じさせないなどが重要となってくるでしょう。

また運動が大好きなので、キャットタワーを置いてあげたり、おもちゃをあげたりして運動不足にもならないようにしましょう。

ハバナブラウンの被毛のケア

ハバナブラウンは美しく珍しい品種の猫ですが、被毛はチョコレート色の短毛ですから、ケアの手間がかかりません。

抜け毛もそれほど多くありません。

ブラッシング等については、一日一回してあげれば十分でしょう。

お風呂もほとんど入らなくても大丈夫です。

このようにお手入れの手間が少ないところも、ハバナブラウンが飼いやすい品種であるとされる理由の一つです。

しかしそんなハバナブラウンでも、皮膚疾患にはかかる可能性もあります。

お手入れがほとんどいらないといっても、最低でも一日一回はなでたり触るなどしてチェックしてあげましょう。

ハバナブラウンの特徴を知ろう

ハバナブラウンはチョコレート色の光沢のある毛並みが、とても美しい猫です。

また、気品があるルックスをしているのに社交的で明るい性格をしています。

希少で手に入りにくいところもありますが、非常に飼いやすい猫なのでオススメです。

人嫌いな性格ではないので小さい子供とも仲良くなりやすいでしょう。