世界にはいくつかの毛のない無毛の猫の存在が知られています。
とても珍しい猫ではありますが、その中でもスフィンクスはよく知られている猫でもあります。
そんなスフィンクスと同じ、無毛の猫のひとつであるドンスコイについて、今回はご紹介します。
ドンスコイとは
ドンスコイはロシアが原産の猫のひとつです。
冒頭で簡単に紹介したように、カナダが原産のスフィンクスと同じ無毛の猫でもあります。
猫の種類として知られるようになったのはつい最近で、ここ20年くらいの話です。
世界的に見ても数は少ないが、徐々に数は増えてきています。
ドンスコイの祖先は、ロシアの川沿いで見つけられた無毛の猫がルーツになっています。
その猫の発見されたドンという名前の川から、ドンスコイの名前は付けられています。
また、別名でドン・スフィンクスと呼ばれたりすることもあります。
ドンスコイの体の特徴
見た目にも、見る人の視線を一手に集めるのは、やはりその毛のない独特の外見です。
毛に覆われていない皮膚はとても伸縮性があり、柔らかい手触りになっています。
こんな風にちょっと目立つ外見なのですが、手を当てれば直に猫の体温が感じられるので、ちょっと不思議な感触です。
わずかに毛が生えてくることがありますが、だいたい3年くらいで抜け落ちてしまうことがほとんどです。
皮膚の色や模様には、とてもたくさんのバリエーションがあります。
また、毛がないため骨格や筋肉がわかりやすく、細くしなやかな体つきしていることに気が付くでしょう。
後ろ足や尻尾はやや長めで、ドンスコイの持つ俊敏さを物語っています。
大きめの立ち耳や、好奇心に満ちたアーモンド型の目によって、顔立ちには利発さを感じさせます。
人懐っこい性格
その独特の見た目と雰囲気から、ちょっと神経質そうにも見えるドンスコイ。
しかし、性格はとても人懐っこく、温和な心を持っている猫です。
ともすれば、甘えん坊や寂しがり屋な面もあり、飼い主といっしょにいることを好むような性格です。
自由気ままと言う猫のイメージからすると、人への依存心が強いとも言えます。
そんな愛嬌のある性格を持ちつつも、とても賢く、利口な猫でもあります。
それゆえに、飼い主を困らせてかまってアピールをすることもあるようなこともあります。
ですので、ひとりで留守番をしたりすることは、ストレスに感じることもあります。
他の猫や犬などとも仲良くできるので、寂しくならないようにしてあげるのがよいでしょう。
ドンスコイの家での接し方
体を見れば分かる通り、非常に運動能力に優れている猫です。
家の中ではとても活発に動くので、高さのあるキャットタワーなどを用意してあげましょう。
人と遊ぶことが大好きなので、お気に入りのおもちゃでいっしょに遊んであげるようにしてくださいね。
ドンスコイは無毛というのが最大の特徴です。
ですので、寒かったり乾燥しているところが苦手なので、室内でもじゅうぶんに注意してください。
特に冬場には服を着せてあげたり、しっかりと暖を取れるように工夫をする必要があります。
ドンスコイの寿命と気を付けたい病気
ドンスコイの平均的な寿命は、だいたい10〜13年と言われています。
一見繊細そうに見えるのですが、普通の猫と同じくらい長生きしてくれます。
また、かかりやすい病気なども知られておらず、健康に育ってくれる種類です。
ただし、無毛の猫ならではの注意点があります。
普通の猫と異なり、被毛がないため紫外線など強い日差しを苦手としています。
ペット用の日焼け止めや、服を着せるなどして、紫外線対策が必要になります。
また、通常の猫は足の肉球にしか汗腺がありませんが、ドンスコイは人間と同じように身体中に汗腺があります。
しかし、汗を吸う被毛もないため、皮膚が不衛生になりやすく、皮膚病になりやすい体質です。
温かい濡れタオルなどで優しく拭いてあげるようにして、皮膚のトラブルには気を付けるようにしましょう。
ドンスコイの値段と入手方法
ドンスコイは、徐々に数が増えてはいますが、日本ではまだまだ珍しい猫です。
ペットショップなどで見かけることはなく、基本的にはブリーダーから引き取ることにあんります。
国内のブリーダーもかなり少ないため、しばらくは輸入に頼る状況が続くでしょう。
仔猫の値段も、飼育数自体がそれほど多くないため、まだまだ安定せず高価なことが多かったりします。
為替などにもよりますが、30〜40万円ほどするのが普通というような状況です。
ドンスコイが気になっても、なかなか出会えることがないというのがちょっと辛いところですかね。
ドンスコイの特徴を知ろう
無毛の猫としてスフィンクスはかなり有名ですが、スフィンクスに比べるとどこか人懐っこい印象を受けるのがドンスコイです。
とても気立ての良い猫で、家で飼う猫としては、愛嬌もあり扱いやすい猫と言えます。
まだまだそれほど広く知られている存在ではないのがとても残念でなりません。
しかし、初心者でも飼いやすい猫なので、猫ブームも追い風になり、今後もっと身近な存在になるかもしれません。