世界にはかなり古くから存在しているのに、様々な事情でよく知られていない品種というものが多くいます。
ウラルレックスという猫種についてもそのような傾向があります。
そこで今回はウラルレックスの特徴についてご紹介します。
ウラルレックスとは
ウラルレックスは、ロシアのエカテリンブルグで誕生した巻き毛の猫です。
1940年頃からすでに存在していました。
現地の人々は巻き毛が特徴的なウラルレックスを珍しいとは思ったものの、とりわけこの猫に興味を持つことはなくその存在が有名になることはありませんでした。
しかし1980年代になって、ロシアのザレーチヌイ地方でバイカラー(二色)の巻き毛猫が捕獲されました。
この猫と黒ブチ猫を交配させることによって、1994年、現在のウラルレックスに近い子猫が誕生しました。
その後、生まれつきの遺伝的疾患がなく、品種自体が安全であると確認されたため、現地で繁殖が進められることとなりました。
現在ではコーニッシュレックスやボヘミアレックスも品種改良を行う際に使われています。
2006年にはWCFというドイツの協会に正式な猫種として公認されました。
ウラルレックスの特徴と性格
ウラルレックスは前述したようにもしゃもしゃした短い巻き毛が特徴的な猫です。
体の大きさは平均的な猫のサイズで、体重はオスが4.1㎏~6.3㎏、メスが3.0㎏~4.8㎏です。
子猫の時は灰色に近い毛並ですが、成猫になるにつれ黒色が濃くなってきます。
性格はとても穏やかで人懐っこい猫です。
非常に愛情深く優しい猫で、子猫や先輩猫、他の動物にも寄り添うしぐさを見せたりもします。
穏やかな性質をしているので子供とも一緒に過ごせる猫でもあります。
鳴き声に関してはとても小さくうるさくないので、マンションやアパート暮らしでも気になることはないでしょう。
また、とてもさみしがり屋なのでたっぷりと愛情をかけてあげられる人向きの猫です。
ウラルレックスの値段、購入
ウラルレックスは日本ではまだ非常に珍しく、国内における猫のブリーダーの元でもほとんど繁殖が行われていません。
インターネット等での販売情報もほとんどありません。
ゆえに日本のショップで見つけることはとても難しいでしょう。
ですからウラルレックスの飼育をするなら海外から輸入しなくてはいけません。
価格については珍しい猫なので情報があまりなく不明な点が多いですが、かなり高額になることが予想されます。
数十万はしてしまうことはまず間違いないでしょう。
海外のブリーダーから取り寄せる際は、個人ではなく、できれば信頼できる輸入代行業者に依頼したほうが安心です。
ウラルレックスの寿命、健康
ウラルレックスの寿命は11歳~14歳と平均的な猫よりは少し短めのようです。
健康に関しては元来丈夫な猫なので、特に気にすべき生まれ持った疾患等はありません.
巻き毛の被毛が特徴的な猫なので皮膚病系の疾患、フケ、かゆみ、湿疹、脱毛、発疹等に注意してください。
なでたり、触ったりして皮膚の状態を確認することは毎日欠かさないようにしましょう。
季節の変わり目や夏場などは皮膚病になりやすいので、ブラッシングをまめにするなどいつも以上のケアが必要です。
その他には猫に共通してかかりやすい腎臓系の病気や肥満などにも気をつけましょう。
人間のエサを与えることはこれらの病気を引き起こしやすいので、絶対にあげないようにしましょう。
水を常に清潔な状態にすることも内蔵の病気の予防につながります。
ウラルレックスの被毛のケア、必要な備品
ウラルレックスの被毛のケアについては週1~2回のブラッシングをすることが目安です。
巻き毛の被毛が密生して生えている特徴から、毛と皮膚の間に汚れが溜まりやすいという傾向があります。
ブラッシングはもちろんですが、それ以外にも蒸しタオルで体を拭いてあげたり、場合によってはシャンプーも必要になってくる可能性もあります。
また巻き毛の猫は毛玉を飲み込むことで起きる疾患にも注意しなくてはいけません。
猫草を与えたり、毛玉になりにくい成分が含まれたフードを与えたりして気をつけましょう。
換毛期など毛が抜け変わる時期には特に気を使ってあげてください。
飼育に必要な道具に関してはケージやエサ入れ、給水器、爪切りなど、他の猫と同様の備品を揃えておけば問題ないでしょう。
ウラルレックスの特徴を知ろう
ウラルレックスは日本ではかなり希少な猫で飼育方法や情報もあまりません。
ただ少ないながらも猫の情報で知る限りは温和で丈夫、人にもよく懐き、とても愛情深い猫のようです。
ウラルレックスが気に入ったという人は飼育を検討してみてもよいかもしれません。
購入は信頼できる業者から行いましょう。