猫にとって毎日の食事はとても大事です。
お店にいけば多種多様なキャットフードが並んでいます。
ただ気を付けたいのは、年齢に応じたフードを選ぶこと。
今回はそんな年齢に応じたキャットフードが必要な理由をご紹介します。
年齢によって食事の内容が変わるから
猫の成長過程は大きく四つの段階に区切ることができます。
乳離れするまでの赤ちゃん期、生後一歳までの幼猫期、7歳までの成猫期、それ以降のシニア期。
赤ちゃん期はお母さんの母乳で育つ時期ですから、それに替わる猫用ミルクを与えることになります。
それが卒業したら粉末の離乳食です。
ふやかしたキットフードで、フードに慣らすことも必要になります。
幼猫期は、身体が大きく成長する時期です。
それだけに、たくさん食べなくてはいけません。
食の細い猫には補助的な栄養も必要になります。
成猫期は必要な栄養を過不足なく摂ることが必要です。
また、この時期に何を食べたかで、シニア期の健康に大きな影響を与えることになります。
そしてシニアになったら、内臓に負担をかけないフードが望まれます。
持病に合わせた療養食も必要になってきます。
成長段階に応じて必要な栄養素が変わってくるから
年齢に応じて、必要な栄養が変わってきます。
身体を作る時期は、カルシウムとタンパク質が重要。
成長が止まってからは、健康を維持することがいちばんの課題となるので、ビタミンやミネラルなど栄養バランスの取れたフードが必要です。
年齢に応じて体の調子は変化していきます。
若くて健康なうちは良いのですが、加齢によって、少しずつですが、体の色々な部分に様々な問題が生じていきます。
歯の問題、関節の問題、皮膚の問題・・・。
フードには、そんな問題に対処した機能を備えたものがあります。
気になる部分を栄養で支えることで、問題を深刻化させないことができると思います。
もちろん、食事だけで解決できることとできないことがありますから、獣医さんに相談することも大切です。
生活習慣病の問題
猫は自分で食事の量をセーブしながら、必要な栄養を必要なだけ摂ると言われていますが、巷には肥満気味の猫がたくさんいます。
痩せた猫より肥満気味の猫の方が可愛いという人もいますが、猫にとっては問題ありです。
肥満は、人間でも同じですが、健康面で色々な問題を引き起こしてしまいます。
糖尿病や心臓病、肝臓病、腎臓病など。
しかし、年齢に応じたペットフードを食べさせることで、肥満はある程度防ぐことができます。
最も肥満の大きな原因である過食と運動不足については、飼い主がしっかり管理してあげることが求められます。
腎臓の問題
猫の世界も高齢化時代に突入していますが、高齢の猫でよく問題になるのが、腎臓のトラブルです。
腎臓は血液の中の老廃物をろ過してくれる臓器ですが、その組織が年齢とともに少しずつ壊れていってしまいます。
そして悲しいことに、一度壊れた組織は、どんな薬を飲ませても、手術をしても、元に戻ることはありません。
加えて、猫はあまり水を飲まないので、腎臓の負担が大きいという現実もあります。
腎不全になると、血液に毒素がたまり、尿毒症という危険な事態に進んで行くので、そうなったらもう最後、生命の危険に陥ってしまうのです。
腎臓病は、そのものを治療することはできませんが、食事療法によって、病気の進行を遅らせることができます。
シニア用のフードは、たいてい腎臓に負担をかけないようにできています。
具体的に言うと、腎臓に良くないリンという成分が制限された内容になっているのです。
このフードを与えることで、猫の寿命は確実に延びていきます。
腎臓病が進んでしまうと、猫は食欲がなくなってしまいます。
病気になってから食べさせても遅く、また、そもそも食べさせること自体が難しくなってしまうのです。
腎臓は猫の一番のウィークポイントですから、シニアになったら、いち早く食事を切り替えることが必要になってくるのです。
食が細くなったときは
高齢になると、人間も同じですが、猫もあまり食べなくなります。
食べないから、食事に求められる価値が減ったわけではありません。
逆に一回一回少なくてもちゃんと食べることが大切で、求められる価値も、若いときの食事とは違ったものになります。
それは少しの量からでも、必要なたんぱく質がきちんと摂れるということです。
食が細くなると、食べてくれるものなら何でも良いということになりがちですが、押さえるべきところはしっかり押さえなくてはいけません。
高齢の猫には高齢用のフードが最適です。
猫の年齢に合わせてフードを変えていこう
猫を飼うと、食事には大変気を遣います。
猫は何でも食べてくれる動物ではありません。
年齢に応じたフードの中から、さらに食べてくれるフードを探す必要があります。