生まれたばかりの子猫のミルクの世話はとても気を使います。

その中でも、子猫にいつまでミルクを与えるかは判断の難しい問題です。

そこで今回は子猫にミルクをあげるのはいつまでかということについてご紹介します。

体の弱い猫は安定するまでミルク

体重が少ない、体が弱い等事情がある場合は、獣医さんと相談しながら与える期間を決めましょう。

弱っている猫を拾った場合も、生後何ヶ月かに関わらず、とりあえず猫用ミルクを与えてください。

猫用のミルクは離乳食やキャットフードよりも消化が良く、格段に栄養価が高いので、少量しか食べられなかったり弱っている猫には最も適した栄養源となります。

体が弱い猫には、パッケージに記載されている量はあまり気にせず、本人が欲しがる量をあげて問題ありません。

ただし、ミルクを与える時は少量をこまめに与えてください。

気管を詰まらせたり吐いてしまう原因となります。

元気な子猫でも、まだ消化器官の発達が不十分だと離乳食を食べてお腹を壊してしまう事もあります。

この場合も一度離乳食は止めてお腹を落ち着かせ、時期を見てもう一度チャレンジしてください。

元気なネコなら生後4週

特に問題もなくスクスクと育った子猫なら、生後4週頃から徐々に離乳食に変更して良いでしょう。

子猫は生後3週目頃には歯が生え始め、少しずつ固形物が食べられるようになります。

また生後3週を過ぎると舌が猫らしいザラザラした鮫肌になり始めます。

これは乳を吸うための舌から固形物を食べるための舌へ成長したという証です。

拾った猫で生後何週目かわからなくても、舐められた時にちょっと痛いなと感じ始めたら、離乳に十分なくらい成長したと判断できます。

一般的にはこの3~4週を越えたあたりから、10日ほどかけて徐々にミルクを断ちます。

生後1ヶ月を過ぎれば小さな歯がしっかりと生え揃い、離乳食だけでも十分食べられるようになっていますので、様子を見て少しずつ挑戦していきましょう。

子猫によっては、猫用ミルクからいきなり離乳食に変えても嫌がって食べない場合があります。

離乳食に変えてすぐは、少量のミルクを混ぜて与えると良いでしょう。

もし子猫の時にエサ皿でミルクを与えていたなら、同じエサ皿に離乳食を盛るだけでしっかりと食べてくれる場合もあります。

子猫がある程度大人用のキャットフードに慣れるまでは、出来るだけ同じエサ皿を使ってあげると良いでしょう。

自分の匂いや今まで食べてきたエサの匂いがエサ皿からするので、離乳食、子猫用ドライフードとエサが変わっていっても子猫が安心して食事が出来ます。

生後半年までには完全に離乳食に

猫用ミルクはとても栄養価の高い食べ物です。

いつまでもミルクを欲しがったり、離乳食を嫌がって食べない猫もいますが、心を鬼にしてきっぱりとミルク断ちをさせましょう。

長くとも生後半年を目安に完全に離乳させてください。

いつまでもミルクを与え続けると肥満の原因になります。

また、離乳食の時期はその後の猫が偏食になるか、色々なものをおいしく食べられるようになるかが決まる大事な時期です。

そのままミルクばかり与えると舌が味を覚えられなくなり、偏食の猫になってしまいます。

食事の時間が猫にとって少しでも楽しい時間になるように、好き嫌いの少ない猫に育ててあげるためにも、時期をみて離乳を始めるようにしましょう。

子猫がどうしてもミルクを欲しがる場合は、食事として与える事は止めて、甘えさせてあげる時やご褒美に少量与えるようにしましょう。

その場合もミルクはとても栄養価の高い食品なので、お湯を加えてパッケージよりかなり薄めの状態にして与えてください。

余ったミルクの処分方法

子猫のミルクで育つ時期は意外と短く、また成長に合わせて与える量もどんどん減っていきます。

そのため、計算が狂ってしまい、買い溜めて大量に余らせてしまったという失敗談はよくあります。

開封済みの物は衛生面の問題でもゴミとして捨ててしまうしかありませんが、まだ手をつけていないなら寄付するという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

まだ賞味期限の切れていない未開封の物があるなら、猫の保護施設に寄付してみるのも良いでしょう。

里親を募集している張り紙の連絡先や近くの動物保護団体に相談してみてください。

猫の繁殖期である5月頃は、特に野良の子猫を多く保護する時期のため、団体によっては少しの寄付でも大きな助けになることもあります。

近くの動物保護団体と関係を築いていると、飼い猫が迷子になってしまった時など、緊急時にも助けを求めやすくなります。

初めて猫を飼うならきっと良い繋がりになるでしょう。

ミルクをあげる期限は子猫と相談して

子猫によって離乳の時期は様々です。

上記にご紹介した期限はあくまでも一般的なものでしかありません。

あまり焦って離乳させると、甘えが足りずに口を吸ったりといった問題行動が出てしまう事もあります。

期限は参考程度に考え、様子を見ながらそれぞれの猫に合わせて離乳をしましょう。