近年登場したペット用保険をご存知でしょうか。

ペット保険とは、その名の通り飼っているペットが怪我や病気で通院や入院を余儀なくされたときに費用の一部を負担してくれるものです。

欧米では一般的に広まっていますが、日本ではまだまだ認知度が低いのが現状です。

そこで今回は、ペット保険に加入する際の選び方のポイントをご紹介します。

ペット保険の対象動物かどうか

ペット保険の商品は、人間のものと同じく様々な商品が展開されています。

そのため、まずは検討する保険商品に飼っているペットが加入できるかどうかを確認することが必要になります。

大きく、犬・猫用、鳥・爬虫類用、その他の種類に分けられていることが多いです。

ただし、対象動物だからといって全ての動物が入られるわけではありません。

例えば、所謂ペットと職業犬の違いや年齢、サイズ(超大型犬か小型犬かなど)、傷病歴などで加入できる保険も変わってきます。

加入する際には必ず保険の要項を確認するようにしましょう。

加入期間を考慮する

次に検討する項目が加入期間です。

これは主に加入させたいペットの年齢によって変わってきます。

例えば、生まれたてのペットと高年齢のペットとでは適切なプランが変わってきます。

生まれたばかりであれば、病気やワクチン投与などで通院回数が増えるため、補償回数が多いものが向いています。

また、年齢を重ねたペットの場合は年齢制限によって加入できないケースがあるため、注意が必要になります。

そのため、加入を検討されている方は高齢期に入る前に調べておく方が良いでしょう。

他にも、終身加入型の保険商品も展開されており、このタイプの保険に加入する場合には、保険料の掛け金が一定なのか、それとも上がるのかなども注目すべき点になります。

年間補償日数を確認する

ペット保険はどんなタイプの商品でも年間補償日数(通院や入院した場合に補償が受けられる日数の限度)が設けられており、その日数を超えてしまうと保証が受けられません。

一般的な補償日数は通院で20日、入院では30日程度を設定しているものが多く見られます。

これは、各会社がユーザーに調査した結果多くの場合はこの日数で補えると判断したためで、一般的なペットの場合はこの日数で問題ありません。

ただし、体の弱いペットや高齢で怪我や病気しがちのペットについては、日数が足りない可能性があります。

その場合は年間補償日数が設定されていない、年間補償金額の限度内であれば何日でも病院を利用できるものが望ましいです。

補償の方法を確認する

ペット保険を加入し利用しようと思った際に補償を受けるためには、保険ごとにいくつか方法があり、主なものは以下のものになります。

①飼い主が一旦全額払う⇒請求書類を保険会社に提出⇒審査後補償金が振り込まれる
②動物病院を利用⇒診断書を発行してもらう⇒飼い主が一旦支払う⇒請求書を保険会社に提出⇒審査後補償金が振り込まれる
③動物病院を利用⇒病院で補償金額との差額を支払う⇒動物病院が補償金額を保険会社に請求

動物病院で補償金額の差額を支払うタイプ以外で保険を利用し補償金を受け取るまでには、一定のタイムラグがあります。

そのため、入院や大きな手術の場合、一時的に経済的負担が大きくなる可能性があるため、心配な方は補償金が支払われるまでの期間を確認した方が良いでしょう。

補償の種類を確認する

ペット保険の補償には大きく分けて2種類あり、加入前に確認が必要です。

①定額補償…保険によって定められた金額の範囲内であれば費用の全額が補償されます。
ただし、月々の掛け金は定率補償よりも割高になります。

②定率補償…支払った費用に対して一定の割合の金額を補償されます。
月々の掛け金が安価なものもありますが、補償額には限度額が設けられています。

ペットの補償額を重視したい方は定額補償が、月々の掛け金を抑えたい方は定率補償がオススメです。

定額補償の場合、月々の掛け金が高くなりますが、範囲内であれば全額補償のため、手術やワクチン接種などで定期的に通院や入院しているペットに向いています。

そのため、生まれたてや、高齢の時には定額補償を、成長し健康状態が安定している時には定率補償を利用する、といった使い分けをすることで経済的な負担を軽くすることができます。

告知義務と通知義務を確認する

告知義務とは、保険加入前に保険会社に対してペットの現状を伝えることを定めたものです。

一般的には過去の傷病歴や現在や2か月以内に予防以外の目的で通院したことがないか、等です。

これを満たしていない場合は加入ができないこともあります。

また虚偽の告知を行った場合は、保険を解約されたり補償がされなかったりします。

通知義務とは加入しているペットを他人に譲渡や亡くなった場合、引っ越しした場合に保険会社に通知する義務のことです。

保険によってそれぞれ定めている項目が違うため、検討時に必ず確認しましょう。

愛するペットのために保険を選ぼう

ペット保険は、ペットの通院や入院にかかる費用の心配を軽減してくれる非常に便利なものです。

ただし、保険の種類によって補償の程度や月々の掛け金も変わってくるので、加入の前には必ず内容を吟味してからにしましょう。

案内のパンフレットだけでは分からないという方は、各保険会社のアドバイサーに相談すると適切な保険を紹介してもらえます。