フラットコーテッドレトリバーは、ゴールデンレトリーバーなどの犬種と並んで非常に人気の高い犬種です。
ロングコートで黒い艶のある被毛が人気のフラットコーテッドレトリバー。
愛嬌たっぷりで飼い主さんに忠実なこの犬種の、特徴や性格などをご紹介します。
フラットコーテッドレトリバーの外見や歴史
イングランド原産の大型犬種であるフラットコーテッドレトリバー。
回収犬として活躍していたレトリバー種にポインターなどの犬種を掛け合わせ生まれた犬種です。
第二次世界大戦末期までには頭数が激減し、ほぼ全滅しました。
その後、愛好家によって犬種が保存され頭数が回復、現在では世界中でペットとして飼育されています。
体高はオスが59~61.5cm、メスが56.5~59cm、体重はオスで27~36kg、メスで25~32kgが標準体型です。
体つきは他のレトリバーと比べ細身、被毛は長毛のブラックかレバー色が標準的です。
長めのウェーブがかった艶のある被毛がこの犬種の魅力の一つでもあります。
もともと回収犬として活躍してきただけに物を取ってきたりするのが大好きでとても活発な犬種です。
フラットコーテッドレトリバーの性格
フラットコーテッドレトリバーは、とにかく陽気で明るく愛嬌があり、人にも犬にもフレンドリーな性格です。
人の動きや表情を良く読み取り、うれしいときはしっぽをブンブンと振り回し感情を体いっぱいに表現してくれます。
家族に対しては愛情深く従順で、子供に対しても良い遊び相手にもなってくれます。
ただし警戒心があまり強くはありませんので、番犬としてはあまり活躍する機会は少ないでしょう。
学習能力は非常に高くしつけも覚えやすいので、しっかりとした運動の中でしつけを混ぜ合わせた遊びをすることで忠実な家庭犬に成長します。
フリスビーやアジリティー、泳ぎなどとにかく元気に活動したがる犬種ですので、アクティブな飼い主さんにとっては良きパートナーとなってくれるでしょう。
フラットコーテッドレトリバーの寿命とかかりやすい病気
平均的な寿命は8歳~10歳と言われています。
この犬種に限らずレトリバー全般に多い病気の一つとして、股関節の形成不全や膝蓋骨脱臼など、主に下半身の骨関節遺伝性疾患が多く見られます。
子犬のうちから、十分なお散歩や運動でしっかりと下半身の筋肉をつけておくことと同時に、肥満にならないように予防することも重要です。
家の中ではフローリングで滑ってしまわないようにカーペットを敷いてあげることをオススメします。
また、活動的な犬種であることからストレスの原因にもつながりますので、運動はたっぷりと取るようにしましょう。
ただし食後の激しい運動が原因で胃がねじれてしまう病気「胃捻転」になってしまう可能性があります。
食後は激しい運動をさせないこと、また一気に食べるドカ食いをさせないように食事のスピードを落とす工夫などを取る必要があります。
フラットコーテッドレトリバーの値段と入手方法
フラットコーテッドレトリバーの子犬の販売価格相場は15万円前後です。
一般的にオスよりもメスのほうが若干高価な傾向があります。
また、カラーはブラックがほとんどですが、他にレバーやイエローのカラーがあります。
イエローを入手できる可能性は非常に低いでしょう。
レバーは人気も高くやや高額にはなりますが、辛抱強く探せば見つかることもあります。
入手するには、ペットショップ、ブリーダー、里親団体から引き取る方法があります。
ペットショップでは小型犬の販売が多く、大型犬種が展示窓に並ぶことは少なくなっております。
入手のしやすさや、購入後の相談などアフターフォローのことを考えても、ブリーダーから直接子犬を購入するのがオススメです。
レトリバー種をブリーディングしている犬舎は比較的多くありますのでインターネットで探してみてください。
フラットコーテッドレトリバーのしつけのポイント
高い学習能力と知性を持っているため、非常にしつけも覚えやすい犬種です。
飼い主に忠実であり気持ちをちゃんと察することができるので、こちら側もしっかりと愛情をもってしつけをしてあげましょう。
ただし、力の強い大型犬であり、かつ活発に遊びたい性格ですので、いいことといけないことの区別を子犬のうちからしっかりと理解させておく必要があります。
とくに甘噛みは、ちょっとの甘噛みのつもりでも事故につながる恐れがありますので気を付けましょう。
子犬のうちから、遊びの中で飼い主さんとの主従関係を理解させることが必要です。
また、他の先輩犬に遊んでもらい、社会性を身につけさせてあげましょう。
次第に犬社会のルールや甘噛み、遊びの中でのやりすぎない限度というものも理解できるようになっていくでしょう。
フラットコーテッドレトリバーの特徴を知ろう
フラットコーテッドレトリバーは、とにかく陽気で遊び好きな性格です。
家族の中でも、お子さんの良き理解者であり遊び相手にもなってくれるでしょう。
活発な運動も大好きですので、アウトドアなどアクティブな飼い主さんには最適の犬種かもしれません。