テリア犬の中で1番大きな体格をしているエアデールテリアは、「キング・オブ・テリア」とも呼ばれており、世界各国で警察犬としても活躍しています。
そんなエアデールテリアの特徴をご紹介します。
エアデールテリアの歴史
エアデールテリアの起源は、イギリスヨークシャー州のエア川流域と言われています。
このあたりではもともとカワウソ猟が盛んに行なわれていたのですが、その猟のために改良を行ない誕生したのが、このエアデールテリアです。
エアデールテリアはカワウソはもちろんのこと、キツネやうさぎ、凶暴なアナグマまで仕留めることができたため、とても大切に飼育されてきたのだそうです。
20世紀にはいってからはアメリカへの輸出が始まり、ドラマやアニメ映画などのモチーフに使われることがあり、注目を集めたのです。
日本に輸入され始めたのは昭和初期で、日本軍の軍用犬として飼育されていたようです。
数は減ってしまっていますが、いまでも警察犬として活躍している犬もいます。
エアデールテリアの外見的特徴
平均的な体高は56~61㎝、体重は20~27㎏で、中型犬に属しています。
テリアの中で最も大きな犬種であることから「テリアの王様」と呼ばれたり、カワウソ猟の歴史があることから「水のテリア」と呼ばれていたりします。
アメリカでの人気は特に高く、人気ディズニー映画の「わんわん物語」のキャラクターのモデルとしても選ばれていますよね。
また、被毛は柔らかい下毛と硬くて粗い短毛のダブルコートとなっています。
抜け毛は多くはありませんが、週に1~2回はコーミングを、そして1~2か月ごとにはクリッピングを使った体毛の引き抜きを行なう必要があります。
エアデールテリアの性格
猟をしていた時に自己判断能力が求められていた名残で、自分で考えて行動することが大好きです。
けれど、これは訓練やトレーニングを難しくさせる要因でもあります。
飼い主に対しても知性を求め、なかなかスムーズに進まないということもあります。
けれど、1度でも飼い主のことをリーダーとして認めれば、その後は従順になり、飼い主の求めることに対してできる限り応えようとするような一面ももっています。
もともと警察犬や軍用犬として活躍できるくらいの能力を兼ね備えているので、しっかりとしつけを行なえば、最高の良犬となるでしょう。
エアデールテリアの飼い方
先ほども少しお話ししましたが、エアデールテリアは力が強く、テリア気質の頑固な性格ももちあわせています。
トレーニングがいまくいかないと手に負えないことになってしまうため、気を付ける必要があります。
主従関係ははっきりと理解させ、子犬の間から服従訓練をしっかりと行なっておきましょう。
また、エアデールテリアは活発な犬なので、毎日きちんと運動量を確保してあげなければいけません。
朝夕の1日2回60分ずつの散歩はもちろんのこと、広い場所で思い切り走らせてあげることが大事です。
ボールやフリスビーで一緒に遊んであげるといいですよ。
そして多頭飼いの場合ですが、エアデールテリアよりも小さな犬の場合は心配ありません。
しかし、エアデールテリアよりも大きい、または同じような大きさの犬の場合はオススメできません。
リーダー争いが勃発してしまう可能性があるためです。
エアデールテリアの寿命とかかりやすい病気
エアデールテリアの平均寿命は11~14年であると言われています。
体は丈夫な方なので、内臓系の病気はそれほど多くはありません。
ただ、「皮膚炎」「外耳炎」や「股関節形成不全」には気を付ける必要があります。
テリア犬に多く見られる皮膚炎も発症しやすいほか、垂れ耳のため通気性が悪いです。
綿棒などを使ってこまめに掃除し、清潔な状態を保ち外耳炎を予防するようにしてあげましょう。
また、股関節形成不全を引き起こすような負担のかかる動きをとらないように注意してください。
もしも足をひきずって歩くなどのおかしな様子をみかけたらすぐに病院を受診するようにしましょう。
エアデールテリアの価格
子犬の価格は15万円が相場とされています。
けれど、両親がドッグショーのタイトルホルダーであったり、ショーに向いているような子犬の場合は、25万円以上の値がつく場合もあります。
エアデールテリアのブリーダーは日本にいるものの、それほど数は多いとは言えません。
ネットなどで調べ、早めに連絡をとるようにしましょう。
ちなみにエアデールテリアのエサ代は月に1万円ほどかかります。
皮膚炎を起こしやすいため、栄養バランスのいいドッグフードを与える必要があるからです。
その他にしつけ用のおやつなども必要ですので、年間で18万円ほどかかると見積もっておいた方がいいでしょう。
エアデールテリアの特徴を知ろう
エアデールテリアの性格やしつけ方法、かかりやすい病気などについてお話を進めましたが、お役に立てたでしょうか。
とても賢い犬なので、一筋縄ではいかない面もありますが、理解しあうことができた時には最高のパートナーとなることができるでしょう。