クラゲを飼育するコツ。クラゲを家で飼おう

最終更新日:2016年4月26日

海水浴に出かけると、時折海を漂っているクラゲ。

水族館などの大型施設では普通に飼育されていますが、設備さえ整えれば、自宅で飼うことも可能です。

ただし、クラゲについてよく理解し、専門的な知識を身につける必要があります。

では、クラゲを飼育する際に必要なものや、正しく育てるポイントをご紹介します。

1.クラゲの基本的な生態を知っておく

クラゲは、水中で生息するゼラチン質の軟体動物です。

体から伸びる触手を使って、獲物を捕食して生活しています。

たまに自力で泳ぎますが、基本的には水流に乗って漂っています。

体内に発光体を持つものも存在し、夜になるとぼんやり光ったり、電気を発する種類もいます。

毒をもつ種類も存在し、人が刺されると痛みを伴い、痙攣や麻痺を引き起こす場合があります。

中には命に関わる被害を及ぼす種もあるため、接触には注意が必要です。

一部の種類は食用に用いられますが、観賞用としても人気が高く、水族館に限らず自宅で飼育できるクラゲが流通しています。

クラゲは本来、飼育の難しい生き物とされています。

現在ではクラゲ専用の飼育セットも販売されていますが、長期の飼育や繁殖は非常に困難です。

自然でのクラゲの寿命は短く、飼育下でも、長くて1年程度とされています。


2.飼育用クラゲ入手のポイント

飼育するクラゲを選ぶ際には、直に販売されている固体を見て買うことが大切です。

取り扱う店も少なく、通販の方が手軽ですが、クラゲの状態がはっきりわからなくては「家に来てすぐに死んだ」などのトラブルが起きやすいです。

可能であれば、大きなペットショップや直売をしている店を選ぶと良いでしょう。

どうしても無理な場合は、購入者の評価が良い、信頼できるネットショップを探す方法が賢明です。

直に見られる場合は、「ゼラチン質の体に傷や痛みがないか」「元気に動いているか」「エサをきちんと食べるか」などをチェックすると、より健康な固体を手に入れることができます。

品種は、「サカサクラゲ」「タコクラゲ」「ミズクラゲ」などが比較的飼い易いと人気です。

自分の飼育できる水槽の規模や環境に応じた種類を選びましょう。

分からない場合は、店員に相談すると丁寧に教えてもらえます。

3.水槽内に水流を作ってあげる

クラゲは普段、海面をプカプカと浮いている生物です。

海で浮いていられる理由は、常に海流があるからで、クラゲは水流に上手く身を委ねて生活しています。

ですが、水槽の中ではポンプなどを使って水を循環してやらないと、水流が発生しません。

流れがなければ、クラゲは徐々に水底に沈んでいきます。

泳いで浮き上がろうとしますが、クラゲにとって泳ぐ動作は非常にエネルギーを使います。

頻繁に動いていると少しずつ弱っていき、寿命が縮まる原因にもなります。

あまり強い水流も危険です。

水槽の中は範囲が限られ、壁があります。

流されたクラゲが水槽のガラスにぶつかって命を落とす危険もあるため、クラゲが漂いやすい流れを作ってあげましょう。

また、ろ過フィルターを利用する際に、吸い込み口にクラゲが挟まって死ぬケースがよくあります。

ですので、クラゲが一緒に吸い込まれないように対策が必要です。


4.水温・水質に厳重な注意を払う

クラゲにとって、急激な水温や水質の変化は死活問題です。

汚れた海や、急激に温度が上昇した海域でクラゲが大量死したというニュースも度々あるくらい、クラゲは環境の変化に敏感です。

飼育下で長生きさせる秘訣は、水槽内の環境を安定させることです。

クラゲに適した水温は、23℃と言われています。

冷暖房を使用して、適温を維持できる環境を整えましょう。

また、水質改善のため、常に人工の海水を作れるようにしておきます。

人工海水を作る材料は、熱帯魚店やクラゲを買った店に売られているので、余分に購入しておきましょう。

海が近い場所に住んでいると、そのまま海水を汲んできて使用したいと考える人もいますが、海水は岸辺ほど汚れが酷く、不純物も大量に含まれているため、オススメできません。

水質を知るために、ph(ペーハー)の値を定期的にチェックすることも大切です。

ph値が7.7以下になるようなら、すぐに水替えをしてあげましょう。

5.他の海洋生物と一緒に飼わない

クラゲは広い場所で自由に放浪する生き物なので、障害物があると上手く活動できなかったり、怪我を負って死んでしまう場合があります。

そのため、見栄えを良くするためにレイアウトのサンゴや石を入れるのはあまり良くありませんし、クラゲには必要のないものでもあります。

水槽内はシンプルに、ほとんど何もない環境が最適です。

熱帯魚や貝類など、他の海に住む生物との混泳もしない方が懸命です。

狭い水槽の中では、互いの棲み分けができずにストレスの原因となったり、水の汚れが酷くなったりします。

種類によってはクラゲが食べられてしまったり、クラゲの毒で死んでしまう危険があります。

泳ぐために極力邪魔になるものがなく、外敵がいない環境でストレスなく飼育してあげてください。


6.クラゲのエサはプランクトン

クラゲは、海中に漂っている小さな微生物・プランクトンをエサにしています。

飼育下でエサを与えるには、市販のプランクトンを必要に応じてあげてください。

ブラインシュリンプ(シーモンキーの卵や幼生)が給エサに適しています。

自分でエサを繁殖させて与える方法もありますが、ペットショップにも売っているので、慣れないうちは店員と相談して選ぶのが良いでしょう。

エサは一日に二回程度やると良いです。

量は一度で食べきれるくらいが適量ですが、慣れないうちはやりすぎてしまって水を汚してしまいます。

食べ切れなかったプランクトンが死ぬと水質が悪化するので、定期的に水替えをして水槽の中をキレイに保つようにします。

クラゲはまだまだ未知の生物

クラゲについては、他に飼育されている海洋生物に比べて解明されている情報が少なく、研究もまだまだ発展途上です。

飼育する上で原因の分からない状況に見舞われる可能性があり、解決策が見つからない場合もあるのだと、常に理解しておく必要があります。

未知の生物だからこそ、常に新しい発見がある喜びも、クラゲ飼育の醍醐味と言えます。

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