室内で犬を飼う場合、まず覚えさせたいのがトイレです。
しつけが上手くいかず、家中のあちこちで失敗されてしまい、掃除や後片付けが面倒になっている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
トイレのしつけは、子犬の時期にするのが最も効果がありますが、成犬になってからでも遅くはありません。
愛犬のトイレ・トレーニングに悪戦苦闘している、そんな飼い主さんのために、犬のトイレをしつける方法をご紹介します。
トイレの場所を決める
犬は自分の寝床とは違う場所で排泄する習性があります。
なるべく寝床にしている場所から離れたところに、トイレの場所を決めて設置してあげましょう。
犬がトイレを認識するポイントは「匂い」と「場所」です。
いちど場所を決めたら、あちこちに動かさないようにするのが早くトイレを覚えるコツです。
また、人間と同じように犬も安心できる状況でなければ排泄できません。
家族の視線が集まるテレビの横や部屋の出入口近くではなく、視線が集まりにくく、人の動きが少ない部屋の隅にトイレは設置すると良いでしょう。
しつけの初めのうちは、サークルなどで囲った場所一面にトイレシーツを何枚か並べて、少し広いスペースにしてあげます。
トイレ・トレーニングが順調に進んだら、トイレシーツを1枚ずつ減らしてスペースを狭くしたり、サークルを外しても良いでしょう。
犬をペットショップなどで購入した直後であれば、それまでと同じ素材のトイレシーツを使うと、排泄する場所の認識が早くなります。
排泄のタイミングをみて合図を送る
室内で犬が排泄するタイミングは次のような場合です。
・目が覚めたとき
・食事のあとや水を飲んだあと
・興奮して遊んだあと
このタイミングで「床の匂いを嗅いで落ち着かない」「その場をクルクルと回る」という動きを見せたら、それが排泄のタイミングです。
犬を驚かせないように優しい声で「トイレ、トイレ」というような合図をかけ、トイレの場所まで誘導してあげましょう。
トイレを囲ったサークルに扉がある場合は、その扉から出入りさせ、排泄が終わるまでは扉を閉めておきましょう。
もし、サークルに入れてもなかなか排泄しない場合は、いったんサークルから出してあげて、次のタイミングまで待ちましょう。
「トイレ、トイレ」などと合図をおくることで、慣れてくるとかけ声をかけるだけで排泄ができるようになります。
排泄中はしらん顔をする
排泄中に飼い主さんがジーッとと見つめていると、犬は落ち着いて排泄することができません。
犬が排泄中は、少し離れた場所で見守るか、犬と目線を合わせないようにしましょう。
また、排泄中に褒めることも控えましょう。
声をかけられたことで犬の気が散ってしまい、排泄をやめてしまう場合があります。
排泄したら褒める
トイレシーツの上で排泄することが出来たら、終わったその場ですぐに褒めてあげましょう。
ご褒美に小さなおやつを用意しておくのも良いでしょう。
犬はこの場所で排泄したら「ご褒美がもらえて、褒めてもらえる」と覚えてくれます。
もし体重管理などで、ご褒美のおやつをあげない場合は、犬がいちばん喜ぶ褒め方をしてあげましょう。
しつけの初めのうちは排泄のタイミングを常に見計らい、褒めてあげるという作業に負担を感じる飼い主さんもいるかもしれません。
しかしトイレのしつけができずに失敗の後片付けばかりをすることを考えれば、ここが飼い主さんの頑張りどころです。
排泄後のトイレをキレイにする
犬は汚れた場所で排泄をしたがらない習性があります。
トイレシーツは毎回取り替えるようにしましょう。
もし、長い時間留守にする時は、トイレシーツを何枚か並べて排泄できるスペースを広くしてあげましょう。
場所を覚えられるようになれば、トイレの場所を複数にするのも良いでしょう。
失敗しても怒らない
もし、トイレ以外の場所で排泄したり、トイレシーツからはみ出してしまっても、決して叱らないようにしましょう。
犬は排泄したこと自体に叱られたと思い、飼い主さんから見えない隠れた場所で排泄するようになってしまいます。
また、叱られることを恐れて排泄自体を我慢するようになり、膀胱炎になる危険性もあります。
失敗してしまった場合、飼い主さんは無言で後片付けをします。
また、失敗した場所に匂いが残っていると、同じ場所で排泄する可能性があります。
トイレ以外の場所で排泄した場合は、キレイにふき取るか消臭剤などで完全に匂いを消すようにしましょう。
トイレのしつけは飼い主が重要
室内で飼う犬のトイレのしつけは、飼い主さんの管理がとても重要になります。
人間の赤ちゃんがおむつを卒業するためにトイレ・トレーニングをするのと同じように、愛犬にも愛情を持ってトイレ・トレーニングするようにしましょう。