ペットを家族の一員、あるいはかけがえのないパートナーと考えている人にとって、その死は大変重いものがあります。

まさに家族の一員の死ですのですから、深く傷つき悲しみを引きずってしまうのは当然といっていいでしょう。

しかし、いつまでの嘆き悲しんでばかりいたのでは、つらい人生になってしまいますし、ペットも浮かばれないでしょう。

ここでは、ペットロスに苦しむ人のために、今の状況から抜け出すためのオススメ方法をご紹介します。

きちんとお葬式をし、納骨する

長くペットロスから抜け出せない人に共通しているのが、「いつまでも亡くなったペットの存在を、家に残したままにしている」ということです。

よくあるのが、火葬したペットの遺骨を部屋に置き、遺影を飾って毎日お参りするというパターン。

これでは、いくら時間がたっても、亡くなったはずのペットの存在は目の前に残ったままです。

まず、専門業者に依頼しして、葬儀をきちんとしてもらいましょう。

ここまでは、実践している人も多いでしょう。

そして、火葬した遺骨は、自宅にはおかず、業者にあずかってもらうのです。

ここがポイント。

自宅に持ち帰ってしまうと、それがペットロスを引きずる原因になってしまいます。

今は、葬儀後の法要まできちんとしてくれる業者がありますから、インターネットなどで調べてみるといいでしょう。

「きちんと葬儀をし、納骨もすませた」という意識が、心の整理につながり、けじめをつけることができるのです。

遺品も処分する

同じように、「遺品」の整理がされていないため、ペットの存在が家に残ってしまうとうケースも少なくありません。

遺品とは、「遺骨以外の、ペットの面影を宿しているもの」のことです。

たとえば、犬の首輪や鳥かご、ケージ類や愛用していた食器類、ブラシ類などなど。

そうしたものを見れば、ペットの面影が浮かんできてしまうことは避けれませんし、「愛したペットの不在」が際立ってしまうのです。

それを避けるためには、遺品処分をする必要があります。

これは飼い主にとって大変つらいことです。

「納骨はできたけど、遺品整理はどうしてもむり」という人が、実際に少なくありません。

けれど、それではいつまでたっても、明るい明日はやってこないのです。

「亡くなったペットに成仏してもらうため」と認識して、思い切って処分しましょう。

もしどうしても捨てられないというものがあったら、心の整理ができるまで、知人や親類などにあずかってもらうという方法もオススメです。

新しいペットを飼う

新しいペットを飼うことで、ペットロスから脱却できた人もたくさんいます。

愛したペットが亡くなってすぐ新しいペットを迎え入れるということに、抵抗感を抱く人もいるでしょう。

少々不人情のように感じられるかもしれません。

けれど、これは実際にかなり効果のある方法です。

オススメなのは、亡くなったペットとは別の種類のものを飼うという方法。

たとえば、愛犬家でずっと犬を飼ってきたなら、小鳥や熱帯魚など、犬とはまったくちがう種類のペットにするのです。

「これまで飼ったことがない」という分野に新たに挑戦することで、心をそちらに向けることができます。

ただ、住まいの環境や強い嗜好のために、「どうしても同じ種類のペットを飼いたい」という人もいるでしょう。

その場合も、たとえば「前はセキセイインコを飼っていたけど、今度は文鳥にする」というように、違うタイプを選ぶようにしましょう。

これが、「亡くなったペットの面影」を遠ざけるためのポイントです。

生活そのものをがらりと変える

上記の方法をためしてみても、まったく効果がない、ペットロスから抜け出すことができない、ということもあるでしょう。

その場合は、思い切った手当が必要になります。

オススメなのが、自分の生活そのものを見直し、がらりと変えてしまうという方法です。

一番手っ取り早い方法は、引っ越し。

住環境が変わってしまうと、自分の新生活に意識が集中しますから、自然に亡くなったペットの記憶が薄れていくのです。

また、仕事を変えるというやり方もあります。

これも、新しい仕事を覚え、新しい人間関係を構築することに意識が向きますから、亡きペットの面影は遠ざかっていくのです。

ほかにも、独身者なら結婚する、あるいは婚活を始めるという方法も有効。

そこまでハードルを上げたくなければ、「新しい趣味を始める」「何かの教室に通ってみる」というところから、試してみるといいでしょう。

ただし、それらのやり方の場合、効果は限定的ということになります。

ペットロスから抜け出すためには物と心を整理しよう

以上、ペットロスから抜け出すためのオススメ方法をご紹介しました。

まとめると、「納骨する」「遺品をすべて処分する」「新しいペットを飼う」「生活そのものを変える」の4種類ということになります。

特に4番目はかなりの荒療治で、実現の難しい人も少なくないはず。

無理なくできることから試してみるといいでしょう。

ただし、新しいペットを飼うにしても、生活をがらりと変える場合でも、納骨や遺品整理はその前提と考えてください。

つまり「物と心の整理」が、ペットロス脱却の第一歩です。