自由に行動することの多い猫だからこそ、そこらじゅうで勃発してしまいがちである、ケンカ。

独特の泣き声での威嚇、鋭い爪での攻防。

できればケンカしてほしくありませんよね。

この記事では、猫同士のケンカをなるべくなくしていくための方法をご紹介します。

対面させないようにする

根本的な問題ですが、猫同士が合わなければケンカになることもありません。

猫は本来単独で行動をし狩りをする生き物です。

犬の仲間、特に狼などは狩りをする際などは群れをなして行いますが、猫の仲間であるライオンやチーターなどは基本的に単独で狩りを行います。

このことからもわかるように、猫は基本的に単独で行動することを好みます。

そのため縄張り意識も強く、自分の縄張りに侵入してきた猫へは攻撃的な態度をとってしまいがちです。

猫を飼う上での基本知識として、猫は犬や他のペットと違って、二匹以上を同時に飼うことの難易度は高いということは頭に入れておきましょう。

逃げ道を作っておく

とは言え、自由に行動したがる猫たちをケージに閉じ込めっぱなしにするのも、精神衛生上良くありません。

もしケンカが起こってしまう危険性がある場所は、逃げ道を用意しておいてあげましょう。

猫のケンカは、基本的に威嚇だけで終わることが多く、多少の叩き合いになる程度で終わることがほとんどです。

それである程度優劣がハッキリし、どちらかが逃亡しケンカは終わります。

ケガなどになる心配は少ないと言えるでしょう。

しかし逃げ場がなくなってしまえば、話は別です。

逃げ道をなくした猫が取る行動は一つ、攻撃です。

こうなってしまえばお互いにケガをする危険性も出てきます。

このため、室内で飼う時なども、猫が逃げられる道や隠れられる場所を用意しておきましょう。

そうすることで、大きなケガに繋がるケンカはある程度防げるはずです。

去勢手術・避妊手術をしておく

特にケンカの多くなってしまう時期、それが繁殖期です。

猫たちも子孫を残すために必死なので、特に繁殖の時期は縄張りの意識も強くなる上に、メス猫を巡って他のオス猫とのケンカも勃発しやすくなります。

つまり、去勢手術や避妊手術を施すことによって、繁殖を巡るケンカはほとんど無くせると言って良いでしょう。

手術を受けた猫は、言わばいつまで経っても仔猫の気分です。

縄張り意識も、異性を巡るケンカもほとんどなくなるでしょう。

エサの器は別々にする

一つの器を中心に、多くの猫たちが輪になり群がるようにしてエサを食べる、そんな光景を見たこともある方も多いと思います。

しかし、それは現実にはなかなか難しいものでもあります。

生き物にとって食事は正に死活問題。

上でも書いたとおり、ネコ科の動物は単独で狩りをし、食事にありつく生き物なので、家族など以外と食事を分け合うことはあまりありません。

家猫もその習慣を受け継いでいるので、食事の邪魔をされたり、食事中に近寄られることを非常に嫌います。

食事中に撫でようものなら、信頼の薄い飼い主さんであれば「ウ~」と威嚇の声を上げる猫すらいます。

エサの時のケンカを避けたいならば、エサの器は猫の数の分だけ用意し、ある程度の距離をあけて置いてあげましょう。

これだけでケンカの頻度を減らせるはずです。

仲良くさせたいなら少しずつ慣れさせる

ここまでの方法は、基本的にケンカを避けることについてお話しましたが、せっかく二匹以上の猫を買うのなら、猫同士も仲良くして、そもそもケンカの起きない関係にしていきたいですよね。

猫同士に仲良くしてもらうためには、いきなり同じ空間に放り出したりせず、少しずつ段階を踏んで慣らしていってあげましょう。

まずはケージ越しで顔を合わせてみるなど、お互い手の届かないような状態で対面させてみましょう。

最初は威嚇もすると思いますが、ある程度の時間が経てば慣れてきます。

先輩猫、後輩猫の関係がある場合、必ず先輩猫を優遇してあげます。

猫は結構嫉妬心の強い生き物です。

新入り猫が可愛いからといってそちらにばかり気をかけていると、飼い主を奪われた気分になり新入り猫に良い印象を持ってくれません。

後輩猫はまずケージに入れ、少しずつ先輩猫に認めさせていきましょう。

また、猫にとっては匂いも重要なので、片方の猫をたっぷり可愛がって匂いのついた手で、もう片方の猫を撫でてあげて、お互いの猫の匂いに慣れさせていくのも効果的です。

猫のケンカを事前に防ごう

猫によっても性格の違いはありますが、上記の方法を試せば少しはケンカが収まるのではないでしょうか。

そもそも、ケンカの被害を抑えるためには爪を切っておくことも大切です。

猫同士のケガをなくすだけでなく、壁や家具などへのダメージも軽減することができます。

ただし、猫はじゃれあって遊ぶことも大好きな生き物です。

そして、そのじゃれあいはお互いの関係を深めていく意味合いもあります。

ケンカなのか、じゃれあいなのかを見極められる飼い主さんになっていきましょう。