ロシアンブルーは、美しい毛並みとしなやかなシルエットで人気の品種です。

CMやパッケージにも多用されており、その愛らしい姿を見かけた方も多いのではないでしょうか?

個体差はあっても、普段はそれほど臭いや抜け毛もなく、おとなしい性格で比較的飼いやすい種類と言えます。

ここでは、ロシアンブルーを飼ううえで、知っておきたいポイントをご紹介します。

デリケートな性格で警戒心が強いので、静かで隠れられる場所を用意しよう

猫というと、自由気ままで特定の人にはあまり懐かないイメージが強いはず。

ロシアンブルーは、犬に例えられるほど人懐っこい性格で、一度認めた飼い主には愛情を示します。

慣れてくると意外な一面を見せてくれるのも、ペットを飼う楽しみでもあるでしょう。

信頼できる人と穏やかな時間を過ごすことを好む反面、神経質で人見知りをする傾向にあります。

ナーバスな部分は、ブリーダーの努力によって改善されてきてはいるものの、なるべく静かな環境で飼うことをオススメします。

慣れない相手に対しては警戒するので、飼い始めた頃やお客さんが来るときは特にいたわりが必要です。

お子さんのいる家庭では、家の中に隠れられる場所を用意しておきましょう。

トイレも爪とぎも教えれば覚えてくれる飼いやすさ

ロシアンブルーは、優美な姿に加えて、飼いやすさからも国内でトップクラスの人気を誇っています。

体臭があまりない上に、賢くてしつけも楽なので、初めて猫を飼う方にもオススメです。

子猫のトイレトレーニングもそれほど難しくありません。

ケージの中に砂場を置いておくと、自然と理解してくれるケースがほとんどです。

猫を飼う上で避けられない爪とぎの問題も、段ボールや荒縄をひっかくクセをつけておけば、床や壁を傷つけられる心配もほとんどありません。

猫用のおもちゃにマタタビの匂いをつけて誘導することもできます。

物分かりが良く、すぐに覚えてくれるのも嬉しいところです。

中には、犬のように芸ができる子もいるそうです。

夏の温度管理とブラッシングにも気を使って

ロシアンブルーの美しさは、何といっても独特の柔らかな被毛にあります。

青みがかったグレーの毛と、印象的なエメラルドグリーンの瞳に魅了されて選んだ方も多いでしょう。

高貴な毛並みと維持するためにも、夏場の室温調整とお手入れに気をつけましょう。

名前の通り、ロシア北西部原産で寒さには強いものの、暑さは苦手です。

なめらかな体の表面を覆う絨毯のような毛は、ダブルコートという二重の構造になっていて、絹のように細い毛が体温を逃がしません。

夏はクーラーの設定を27~28度ぐらいにして、外出の際もスイッチを入れたままにしておきます。

普段はそれほど抜け毛が問題になることはないものの、密生している細かい毛が季節の変わり目には一気に生え変わります。

ラバーブラシを使って小まめにブラッシングをしてあげましょう。

手で撫でたり、ブラシをかけたりすることで、毛ヅヤの美しさに磨きがかかります。

静かな猫だけど運動は大好き。たくさん遊ばせることが大切

あまり泣かないことから、「ボイスレスキャット」とも呼ばれています。

泣くときも、ささやくような微かな泣き声のみです。

子猫も静かに泣くため、シングルで落ち着いた生活をしたい人には持ってこいの品種でしょう。

おとなしい性質ですが、とても活発でよく動きます。

運動不足になると、流れるような自慢のシルエットを維持できないだけでなく、ストレスを溜め込んでしまいます。

小さいうちからたくさん遊んであげて、キャットタワーや登り木といったアップダウンのある遊び場も用意しましょう。

キャットフードはブレインフリーのタイプがオススメ

他の種類にも共通することですが、猫は肉食動物なのでタンパク質は何より欠かせない栄養素です。

一方で、炭水化物の消化には向いていないため、穀物の接種は消化器官に負担をかけてしまいます。

タンパク質が豊富で、穀物を使用しないグレインフリーのキャットフードがオススメ。

ロシアンブルーは食べる量も多いので、肥満や糖尿病の予防のためにも、栄養バランスやエサの量には特に注意が必要です。

欲しがるからといって、大量にあげないようにしましょう。

普段から食事や排せつなどから健康状態をチェックしておこう

丈夫な品種なので、一般的にあまり病気をしないと言われています。

それでも肥満や、それが引き金になる関節疾患や糖尿病には気をつけたいものです。

また、尿路結石や泌尿器官の疾患も時々あるようなので、日ごろからトイレの時の様子やおしっこの状態をチェックしておきましょう。

ロシアンブルーを飼おう

病気も少なく、頭がよくて人懐っこいので、ストレスを感じないよう配慮さえすれば、比較的飼いやすいと言えます。

十分な遊び場のスペースを用意して、隠れられるところを作ってあげることが大切です。

猫の種類による特徴をよく踏まえた上で、ふさわしい飼い方を心掛けましょう。