飼い猫の寿命は一般に15年前後と言われています。

愛する猫にはいつも健康でいてほしいものです。

明らかな異変があるときは動物病院に連れて行きますが、それだけでなく、普段の様子をよく観察し、異変を早めに察知することが大切です。

そこで今回は自宅でできる猫の健康チェックポイントをご紹介します。

目の異変

猫の目に起きる変化で病気の可能性があるものは以下のものがあります。

・目が赤く充血している
・目を頻繁に掻きむしる、こする
・涙の量が多く目ヤニが溜まりやすい
・目に異物がある
・左右の目の大きさに違いがある
・目の動きがおかしい

猫の目に起きる病気には、結膜炎や角膜炎が多く見られます。

これは日常生活の中でホコリや異物が混入した時や、細菌やウイルス感染、外傷などによって起こります。

その他にも、各種感染症に感染した場合にも目に異変が現れます。

感染症の多くは混合ワクチンの摂取によって防ぐことができます。

耳の異変

猫の耳に起きる変化で病気の可能性があるものは以下のものがあります。

・猫が耳たぶを気にして掻いたり痛がったりする
・耳から悪臭がする
・耳から出血して、頭を振っている
・耳垢の量が多く色がおかしい
・耳の聞こえが悪い

猫の耳は通常、何も問題がなければ洗浄等の必要性はありません。

ただし、上記のような症状が見られた場合は寄生虫による外耳炎や、その他の細菌による病気にかかっている可能性があるので、必要に応じて動物病院で診てもらうことが必要になります。

特に外へ出入りする猫に関しては、他の動物やケンカによって怪我を負ったり、感染症をうつされたりすることがあるので注意が必要です。

口の異変

猫の口に起きる変化で病気の可能性があるものは次のものがあります。

・口臭がきつい
・口臭がして歯石が付着している
・歯茎が赤く充血している
・口の中で出血が見られる
・口臭がしていつもより水分摂取量と尿の回数が多い

猫の口から臭いにおいがする場合は口の中をチェックします。

歯茎が赤く腫れているのは口内炎で、この炎症は猫免疫不全ウイルス、所謂猫エイズや、猫白血病に感染している時にも引き起こされるので、症状を発見した場合には獣医師に診察してもらった方が安心です。

また、歯石が原因で歯周病や口内炎を起こし、痛みのせいで食事を食べなくなる猫もいるため、口内のチェックはこまめにしてあげるようにします。

体の異変

猫の体に起きる変化で病気の可能性があるものは以下のものがあります。

・体を触ろうとすると嫌がる
・食欲がなく元気もない
・背中を丸めて隅でじっとしている
・特定の場所を触ると嫌がる
・頻繁に嘔吐をしてお腹を気にしている

日頃は触っても嫌がらない猫が触ると嫌がったり怒ったりする様子を見せたら、その場所に何かが起きている可能性があります。

その時には外傷や触ってみて、腫れがないか確かめます。

外傷がなくても骨折や関節炎、深刻なものだと内臓の病気が疑われます。

特に背中を丸めてじっと動かないときには骨や内臓に異常がある可能性があるので、動物病院に早めに連れて行きます。

皮膚や毛並みの異変

猫の毛並みに起きる変化で病気の可能性があるものは以下のものがあります。

・毛並みが悪くベタベタしている
・皮膚に赤い斑が見られる
・同じ場所を過剰に毛づくろいする
・ノミやダニが寄生している
・掻き傷が化膿している
・毛が抜けている

猫が頻繁に体を掻く、舐める、壁の柱などに擦り付ける等の行為が見られる時には、ノミやダニなどの外部寄生虫に感染している可能性があります。

毛をかき分けてみたときに黒いゴマのようなものが見られたとき、それはノミの糞の可能性があり、ノミに寄生されるとノミアレルギー性皮膚炎の原因にもなります。

他にもダニや細菌の感染によっても痒みを伴うことがあるので、上記の症状が見られた場合は動物病院に連れて行きます。

また、外へ出入りする猫は野良猫からもらってくる可能性が高いので、予めノミ防止を施します。

行動の異変

猫の普段の行動に起きる変化で病気の可能性のあるものは次のものがあります。

・運動を嫌がって、よく咳をする
・興奮すると下の色が紫色に変化する
・じっとしがちになり歯茎が白い
・運動や興奮すると失神してしまう

猫は他の動物と違い、外に散歩に連れて行くことがないので、運動能力の変化に気づきにくい傾向があります。

日常的な運動や遊ぶことが減ってしまった時は、呼吸器や循環器系の病気や内臓疾患などの可能性があります。

加齢とともに運動能力は低下するものですが、老化のせいだと決めつけず、日々注意深く観察することが必要です。

普段から猫と触れ合って健康チェックをしよう

猫が健康で長生きするためには、飼い主が早めに異変を察知することがカギになります。

日々の猫との触れ合いの中で身体に異変がないかチェックし、運動や排泄、食事の様子も良く観察することが必要です。

少しでもおかしな点があれば、放置せず素早く動物病院で獣医師に診てもらいましょう。