猫トイレの掃除はおそらく猫のお世話で面倒なことのひとつかもしれません。
しかも、猫のウンチ処理は、ニオイや衛生的な面で処理方法に頭を抱えることも少なくありません。
猫砂やシート、入れ物や処理機器などを有効活用しましょう。
蓋つきの容器に入れて重曹をまぶす
おしっこがしっかりと固まるタイプの猫砂には、一般的に粘土の一種であるベントナイトを主成分としたものが多くあります。
ベントナイトは吸着作用があるので猫のおしっこを吸着して固めやすく、ウンチやアンモニアなどの悪臭を抑える効果もあります。
猫にとっても本物の砂の上でウンチやおしっこをする感覚に近く、それらを埋める作業も簡単にできるため、ベントナイト系が一番自然に近い形で排泄できる猫砂です。
しかし、ベントナイトは鉱物であるため燃やすことができません。
そのため自治体によっては不燃ごみの日まで、猫のウンチやベントナイトで固まったおしっこを自宅保管しなければなりません。
月に1回か2回の不燃ごみの日まで猫の糞尿を保管するのは、悪臭を放ったりハエが飛んできたりと不衛生です。
この場合は、しっかりと悪臭を防ぐことが第一となります。
まず、少し大きめの蓋付の生ごみ容器を、猫の糞尿処理用として用意します。
蓋は回して閉まるタイプにします。
その中に2~3重にしたビニール袋を入れて重曹を入れます。
ウンチやおしっこの塊は、2重にした小さな袋に入れて重曹をまぶし、袋の口を堅く縛って容器の中のビニール袋に入れます。
容器のビニール袋は軽く縛ってから容器の蓋をしっかり閉めます。
猫砂自体に重曹が入っているものもありますが、すでにウンチについたりおしっこが固まったりした猫砂からは重曹の力は発揮できません。
そのため、小さな袋に入れて処理する度に重曹をまぶします。
重曹は洗濯用や掃除用と書かれたものではなく、アーム&ハンマーベーキングソーダのようなピュアな重曹の方が消臭力は強いです。
大袋で購入しておけば消臭剤を使うよりもコストも割安です。
容器の置き場所は、不燃ごみを月に1~2回しか出せないような自治体に住んでいる場合は、庭やベランダに置くのが衛生的かもしれません。
猫のウンチとおしっこの塊を不燃ごみに出した日は、容器を重曹と洗剤でキレイに洗います。
臭いが酷い場合は重曹を加えたお湯を入れて1~2時間ほどつけてから洗います。
そのあとアルコールを吹き付けると更に衛生的です。
燃えるゴミとして出せる猫砂やシートを使う
紙、おから、木くずのような植物由来の猫砂やシリカゲル系の猫砂、または猫用トイレシートは、燃えるごみの日に出すことができます。
自宅での保管は長くても3日~4日程度で衛生的です。
植物由来の猫砂は、初期利用時の脱臭性や吸収性は高く、猫の足に付着した猫砂を毛づくろいの際に猫が舐めたとしても安全です。
しかし固まる力が弱いので、衛生的に複数回のウンチやおしっこには適切ではなく、こまめに猫砂を変えたり掃除をしたりする必要があります。
シリカゲル系の猫砂は抗菌効果や脱臭力が非常に高いですが、上段と下段に分かれた専用トイレの使用とシートも必要なことから割高になります。
トイレシートの場合は、シート上でおしっこの色などが分かり、猫の健康を確認しやすいのは利点です。
しかし、猫が一旦ウンチやおしっこをすれば、神経質な猫はその後そのシート上で絶対に排泄しないというデメリットもあります。
また、猫は好奇心旺盛なので、紙やシリカゲルが素材の猫砂で遊びだすということもあります。
その場合はそれらを猫砂として使うのはやめたておいた方が良いでしょう。
燃えるごみの日に出すまでの3~4日だとしても、猫のウンチやおしっこの塊をビニール袋に入れておくだけでは臭いが室内に充満します。
やはり、蓋付の生ごみ容器を猫の糞尿処理用として用意しましょう。
ただ、3〜4日程度なのでそれほど大きめでなくても良いです。
その中に2重にしたビニール袋を入れて重曹を入れます。
ウンチやおしっこはできれば排泄した直後に、小さな袋に入れて重曹をまぶし袋の口を堅く縛って容器に入れます。
燃えるごみに出したあとは、容器はキレイに洗いアルコールを吹き付けると衛生的です。
トイレに流せる猫砂を使う
植物由来の猫砂には、トイレに流せるタイプのものもあります。
トイレに流せるので猫のウンチやおしっこの塊を容器に保管しなくても良く、一番衛生的で楽な処理方法です。
主に木くずやヒノキの香りで初期脱臭効果や吸収力もありますが、トイレで流せる構造になっています。
このため、少量の液体では固まるが大量の液体では崩れやすいといった特徴があります。
2回目のおしっこの際に猫の排泄後の埋める作業でおしっこの塊がバラバラになるということもあります。
それゆえ脱臭効果の持続性も弱く、猫がウンチをしたあとにしつこく砂かけ作業をするため、猫トイレ周りが猫砂で散らかりまくるといったことも発生します。
その上、トイレが詰まる可能性も考慮して1回分ずつもしくは複数回分を2回以上に分けて流すなど流し方に気を配る必要があります。
そういったことから、できれば毎回猫がウンチやおしっこをした直後にスコップなどですくってトイレに流すことが望ましく、猫トイレ周りを掃除し猫砂を加えるという作業が頻繁になります。
また、人間のトイレの近くに猫のトイレを設置した方が良いので、設置場所も限られます。
しかし、これらのことが面倒でない限り、猫のウンチによる悪臭や衛生面での問題はほとんど解消されます。
流すタイプの猫砂を使うのは猫のウンチ処理としては大きなメリットがあると言えます。
バイオ式生ごみ処理機を使う
生ごみ処理機には、生ごみを高温の熱風で乾燥させる乾燥式と、好気性細菌が生ゴミを二酸化炭素と水に分解するバイオ式があります。
バイオ式生ごみ処理機なら、残飯だけでなくペットのフン処理としても使えますので、猫のウンチ処理にも適しています。
猫のウンチやおしっこはトイレに流せば衛生的です。
しかし、動物の排泄物をトイレに流すことを禁じているマンションに住んでいる場合や、猫の多頭飼いで猫トイレの処理で1日追われて困っている場合には、バイオ式生ごみ処理機を使うと良いかもしれません。
処理方法はバイオ式生ごみ処理機のフタを開けそこに猫のウンチを投入するだけです。
猫砂は落とした方が良いですが多少入っても構いません。
そして30分くらいで猫のウンチは消えてなくなります。
本体価格は10万円前後で月の電気代は200~300円程度です。
ペットのフン専用ごみ処理機もあります。
猫のウンチの処理方法を知ろう
猫のウンチの処理方法は、猫や飼い主さんたちの住んでいる環境や生活状況に依存します。
猫砂やシートは、その成分や使い勝手が猫たちの個体に合う合わないもあります。
猫たちが快適と思えるトイレ作り、そして飼い主さんたちのストレスにならない方法、それらに最適な選択をして猫のウンチやおしっこを処理しましょう。