猫はマイペースで我関せずのような性格に見えて、実は敏感に周りを見ています。

新しい猫が家に来ると、やはり先住猫は驚いてしまいます。

新しい猫を迎え入れるにあたり、先住猫がストレスを溜めてしまうことがよくありますが、どのような原因があるのでしょうか。

突然やってきて家の中をウロウロされること

一番初めの肝心な部分になりますが、新しい猫を家に迎え入れて突然放ってしまうと、先住猫はとても驚いてしまいます。

最初はキャリーバッグやゲージに新しい猫を入れたまま、部屋の端の方にそっと置いて、少しの間放置して様子を見てみましょう。

すると先住猫は近づいて行き、臭いを嗅いだり大きさを確認したりし始めるでしょう。

自分のタイミングで近づいて行くので、「この猫は自分の敵じゃない」ことを確認できます。

少し様子を見て大丈夫そうなら、そっとキャリーバッグを開けてあげましょう。

もし、新しい猫が突然家に放たれて急に自分に近づいてくるようなことがあると、自分のテリトリーに勝手に入ってきたと勘違いして「この猫は敵かもしれない」と思ってしまいます。

初めにそう思ってしまうと敵対心を持ったまま生活することになるので、大きなストレスになる原因になるでしょう。

自分より新しい猫の方が圧倒的にチヤホヤされていること

今まで自分が一番可愛がられていたのに、新しい猫の方ばかり可愛がられていると、先住猫は敏感にそれを感じ取ります。

猫は人間の声色を繊細に感じ取りますので、新しい猫を可愛がる時は先住猫も同じくらい可愛がってあげると良いかもしれません。

新しい猫の名前を呼ぶときは、先住猫の名前も同じくらい呼んであげましょう。

理想は、先住猫の方が少し多めに可愛がられるくらいです。

そうすることで、自信を無くすこともないですし、飼い主に対する信頼感も失われません。

先住猫は必然的に新しい猫に対して、余裕をもって接する事が出来るでしょう。

自分のお気に入りスペースをいじられること

猫は寒い時は暖かい場所、暑い時は涼しい場所、を探すことがとても得意です。

また、地震の時や大きな物音がする時に避難する場所を本能的に見つけます。

普段、猫は自分がリラックス出来る、いつもいるお気に入りの場所というものを持っています。

先住猫がいつもそこにいるからといって、新しい猫に「ここが猫の場所だよ」というような形で新しい猫をそこへ連れて行ったりすることは避けた方が良いでしょう。

また、新しい猫が一緒に寝られるように、と勝手に毛布を変えたり増やしたりする等、先住猫のお気に入りスペースをいじることはとても大きなストレスの原因になります。

一旦そうしてしまうと、二度とそこに行かなくなる先住猫も中にはいます。

先住猫がいつもいるスペースは、極力何も変えずに様子を見た方が良いでしょう。

無理やり仲良くさせようと近づけること

猫は臭いを嗅いで、それが何かを判断することがとても得意です。

それは1回だけでなく、何回かに分けてする場合もあります。

新しい猫が家に来た場合も、まずは何回かに分けて近づいて行き、臭いを嗅いで相手がどんな猫かを判断するでしょう。

ですので、人間が新しい猫を先住猫の近くに連れて行くようなことはしない方が良いかもしれません。

猫には猫のタイミングやペースがあるので、ある程度放っておいた方が、その後の先住猫と新しい猫の良好な関係が期待できるでしょう。

無理に近づけてしまうと、自分のペースを乱されてしまうので、ストレスの原因になりやすいです。

先住猫の突拍子のない行動を強く叱ること

猫は気持ちが高ぶった時や不安な時など、精神的に何かある時、突然走りだしたり、普段上らないところに登ったりすることがあります。

その結果物を落として割ってしまったりすることもよくあります。

新しい猫が来て興奮した先住猫が突然走り出して、何か突拍子のない行動を取ってしまっても、強く大きい声で叱らないように気をつけましょう。

先住猫は、突拍子のない行動でなく、新しい猫が来て興奮したこと自体を叱られたと勘違いして、ますます新しい猫を警戒するようになってしまいます。

自分のリラックス空間である家で、警戒心を持ちながら生活することは、ストレスを感じてしまう原因になってしまうでしょう。

新しい猫を迎え入れる為に特別なことをしない

新しい猫を迎え入れる為に、飼い主としては色々準備したくなるものですが、一番良いのは特別なことは何もしないということです。

どうしても相性の悪い猫も稀にいるのでそういう場合は別ですが、猫は元々穏やかな性格の動物なので、放っておいても先住猫と新しい猫が自分達のペースで仲良くなってくれることが多いです。

飼い主は、食事やトイレなど必要なお世話をきちんとして、新しい猫を先住猫の関係を見守っていてあげることを心掛けましょう。