チベット原産の犬種であるチベタンテリア。

元々は牧羊犬として活躍していました。

一時は、中国政府により多くのチベタンテリアが殺されてしまい、絶滅の危機もありました。

現在では、その危機も脱し、ショードッグやペットとして愛されています。

そんなチベタンテリアとは、どのような犬なのでしょうか。

チベタンテリアは穏やかで人になつきやすい性格

チベタンテリアという名前ですが、正確にはテリア種ではありません。

一般的にテリア種であれば、気が強い性格になりますが、そうでは無いので、どちらかというと穏和で優しい性格をしています。

陽気で愛嬌もあり、飼い主やその家族と共に過ごし相手を喜ばせることが大好きです。

子供などにも、よくなつきます。

飼い主やその家族に対しては忠実な反面、見張り犬として活躍していたこともあり、見知らぬ人への警戒心は、やや強いです。

ただし、飼い主やその家族が心を許している人に対しては、すぐに警戒心が解けて、よくなつきます。

チベタンテリアの特徴

チベタンテリアは体重が8kg〜14kg、体高が36cm〜41cmで分類としては中型犬となります。

体型としては、体高と体長がほぼ同じで全体的に四角い形をしています。

マズルは長めで、目は大きく離れています。

耳はV字型の垂れ耳で尾は巻き尾です。

手足は長めで、足の指は整備されていない道や雪道などでも効率良く歩けるように、大きく平らで丸くなっています。

被毛は二層構造となっており、柔らかく羊毛のような下毛と、少しウェーブがかかっているか、もしくは豊富な美しい直毛である上毛で構成されています。

毛色は、ホワイトやブラック、ゴールドやブルーなど多彩な色があります。

そんな被毛は、ほぼ全身に覆われています。

チベタンテリアの寿命とかかりやすい病気

チベタンテリアの寿命は、12年〜15年とされています。

かかりやすい病気としては、網膜萎縮症などがあります。

網膜萎縮症とは、目の中の網膜という部分に異常が生じ、視力が低下していく病気です。

初期段階では、暗い場所や夜間の道などで物につまづいたりする程度です。

しかし徐々に進行していくと、夜間・日中、明るい場所・暗い場所など関係無く周りが見えづらくなります。

この病気は主に遺伝的なものが原因になるため、予防は難しいです。

また、明確な治療法も無いため、とにかく本人が過ごしやすいように、飼い主が物の配置や普段の過ごし方など、様々な配慮をしてあげることが一番です。

チベタンテリアのしつけ方

チベタンテリアのしつけは比較的簡単とされています。

何故ならば、人になつきやすい犬種だからです。

しかし、だからと言っていい加減にしつけをしていると、身に付くものも身に付きません。

他人に迷惑を掛けないためにも、きちんとしつけをしましょう。

まずは服従訓練です。

どんな犬も、自分よりも相手の立場の方が上だと認識しないと、なかなか言うことを聞いてくれません。

基本的にはチベタンテリアは飼い主が喜ぶ姿が好きなので、しつけも誉めて伸ばすことが効果的です。

しかし、不必要な場面でも誉めているようだと、「自分の方が立場が上だから誉めるんだ」と勘違いしてしまいます。

必要な時にだけ思い切り誉めてあげるようにすることが大切です。

また、感受性が強い犬種でもあるため、逆に厳しくしすぎてしまうと落ち込んだり気持ちが不安定になったりします。

頭ごなしに怒らずに、必要な時は冷静に叱るようにしましょう。

チベタンテリアを飼う際の注意点

チベタンテリアは身体能力も高いため、比較的多めの運動量が必要です。

1日30分程度の散歩や運動をさせてあげることが望ましいです。

広い庭やドッグランなどでボール遊びなどをしてあげても喜びます。

運動不足になるとストレスが溜まってしまい、攻撃的な行動に出てしまう可能性もあるため注意が必要です。

一方で、飼い主と室内でゆっくりと過ごすことも好きなので、そのような時間も作ってあげましょう。

被毛のお手入れは、毎日のブラッシングと定期的なトリミングが必要です。

お手入れを怠ると、毛が伸び続けてしまい、更にそれが目に触れると結膜炎などの病気になりかねないため注意が必要です。

チベタンテリアの価格と入手方法

チベタンテリアの平均価格は12万円〜25万円となります。

主な入手方法としては、ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、里親制度などがあります。

ペットショップでの購入は、比較的一般的に馴染みがあり、身近で足を運びやすいです。

しかし、仲介などが入るため、やや高くなりますし、必ずしもチベタンテリアがいるとは限らないため、注意が必要です。

ブリーダーからの購入は、直接購入のため価格はやや安くなります。

また、その犬の血統などの正確な情報を知ることが出来るのも利点です。

しかし、必ずしも近くにブリーダーがいるとは限らないため、そこが難点です。

里親制度は、様々な理由から家の無い犬を、自分達のもとへ受け入れる制度です。

こちらもペットショップ同様、必ずしもチベタンテリアがいるとは限らないため、注意が必要です。

またチベタンテリアは、国内では希少な犬種です。

国内ではなかなか手に入りにくいです。

そういった場合は、海外からの輸入も視野に入れる必要があります。

ただし、海外からの輸入だと、より値段は高くなります。

チベタンテリアの特徴を知ろう

飼い主になつきやすくて、比較的飼いやすい印象のチベタンテリア。

しかし、希少なため入手は少し難しくなっています。

また、被毛のお手入れもとても大切になります。

そのような難点も受け入れられれば、とても素敵なパートナーになり得ます。

良い部分も悪い部分も全て受け入れた上で、飼うことを検討しましょう。