アイルランド原産のテリア種であるグレンオブイマールテリア。
アイルランド原産ということで、アイリッシュグレンオブイマールテリアと呼ばれることもあります。
元々は、猟犬や闘犬など、多くの場面で活躍していました。
一時は絶滅の危機に陥りましたが、再び交配を行い、生き残ることができました。
そんなグレンオブイマールテリアとは、どのような犬なのでしょうか。
グレンオブイマールテリアは穏やかで人懐っこい性格
テリア種は通常、攻撃性が強いと言われていますが、グレンオブイマールテリアは、テリア種の中でも比較的穏やかな性格をしています。
しかし、元々が猟犬や闘犬などで使われていた犬種であるため、猟犬としての役割を果たす際は、攻撃的な面を見せることがあります。
普段ペットとして飼われている時には、そのような攻撃的な部分はあまり見られず、人懐っこい面を見せることが主なため、子供や年配のかたでも接しやすい犬種と言えます。
陽気で好奇心旺盛な面もあり、怖いもの知らずです。
飼い主や家族に対しては忠実ですが、他の動物や人物に対しては、やや警戒心を覗かせる事もあります。
グレンオブイマールテリアの特徴
体重が15kg前後、体高が35cm前後で、分類としては小型犬となります。
体格は、小型犬にしてはしっかりしており、筋肉質です。
成犬に成長するまでに、4年という長い期間を要するとも言われています。
顔は、マズルが長く、そのマズルと額の間の部分が平らとなっています。
目は丸く茶色で、首はやや太く頑丈です。
耳は、半垂れ耳かボタン耳のどちらかで、尾は垂れ尾ですが、半分ほどに断尾されることがあります。
披毛は、ロングコートで二層構造となっています。
毛色は、ブルーやウイートンなどがあります。
また、体長と体高の比率は5.3と規定されています。
グレンオブイマールテリアの寿命とかかりやすい病気
グレンオブイマールテリアの寿命は、10年〜12年とされています。
かかりやすい病気としては、椎間板ヘルニアがあります。
椎間板ヘルニアとは、背骨の間でクッションとしての役割を果たしている椎間板に異常が生じ、変形してしまう病気です。
椎間板は、首から腰にかけて全ての背骨に存在しているため、どの部分で発症してもおかしくありません。
犬の場合、その中でも背中から腰にかけての発症が多くなっています。
この病気になると、まずは痛みが現れて、だんだんと運動機能に障害が起きます。
そして最終的には麻痺が現れて、完全に発症した部位が動かなくなってしまいます。
この病気は、犬種によって発症しやすいものもいますが、肥満や老化も原因の1つとなっています。
食生活や運動などの健康に気を付けて、少しでも違和感を感じたら、早めに獣医師への受診をオススメします。
グレンオブイマールテリアのしつけ方
グレンオブイマールテリアは、先にも記したように、飼い主や家族に対しては忠実です。
そのため、まずは飼い主が上だということを教えるために、服従訓練を行うことが必要です。
自分の方が上だと認識してしまうと、飼い主の命令に全く従わなくなってしまうため、子犬の頃から服従訓練をしておくことは非常に大切です。
また、ややわがままな部分もあるため、しつけは難しい犬種です。
甘やかしてしまったり、曖昧なしつけをするなどの間違ったしつけをすると、ムダ吠えなどもするようになってしまいます。
しつけの際は、必要以上に誉めすぎず、威厳をもって、やや厳しい態度で行いましょう。
また時折、遊びを交えてのしつけをするのも効果的です。
グレンオブイマールテリアを飼う際の注意点
活発で身体能力は高いですが、運動量としては、それほど多くは必要ではありません。
とはいえ、遊ぶことは好きなため、普段の散歩に加えて、時折ドッグランなどで思い切り好きなだけ遊ばせてあげることも必要となります。
ただし、先にも記したように、他の動物や人物に対して警戒心を覗かせる事もあるため、ドッグランなどに行った際は、他の動物とケンカなどにならないように注意が必要です。
そうならないために、こちらも先に記したように、しつけは徹底して行いましょう。
逆に、しつけさえきちんと行えば、飼い主への忠実心から、良い番犬にもなり得ます。
グレンオブイマールテリアは、抜け毛も少なく、それほどこまめな披毛の手入れは必要ありません。
定期的に、死んでしまった毛を引き抜くストリッピングなどを行う程度で充分です。
グレンオブイマールテリアの入手方法
入手方法には、基本的には3種類あります。
ペットショップでの購入、ブリーダーからの購入、里親制度です。
ペットショップでの購入は、手軽に見に行くことが出来る反面、仲介などが入るため、やや値段が高めになります。
また、必ずそのペットショップにグレンオブイマールテリアがいるとは限らないというところも難点です。
ブリーダーからの購入は、直接購入するため、その犬の血統などの情報が確実に分かるため安心な上、仲介が無いために安く購入することが出来ます。
しかしその反面、身近にブリーダーが居なければ、遠方まで足を伸ばさなければならないのが難点です。
里親制度は、様々な事情から家の無い犬を引き取る制度です。
しかし、こちらもペットショップ同様にグレンオブイマールテリアが必ずいるとは限らないのが難点です。
グレンオブイマールテリアの特徴を知ろう
テリア種の中でも、比較的飼いやすいイメージのグレンオブイマールテリア。
しかし、上記で記してきた通り、元々が猟犬や闘犬などで活躍していたために、しっかりとしたしつけや飼育管理は要求されます。
見た目の可愛さや飼いやすいイメージで安易に手を出さずに、きちんと特性を理解してから飼育を考えましょう。