様々な犬種を複雑に掛け合わせて作られたシーリハムテリア。
始めの頃は優秀な狩猟犬を産み出すために、子犬の頃から生死をかけた厳しいテストを受けるなどしており、周囲からの批判もあったようです。
現在では、様々な国でペットやショードッグとしても飼育されています。
日本もまだまだ数は少ないものの例外ではありません。
そんなシーリハムテリアとは、どのような犬なのかご紹介します。
明るく愛情深い性格
シーリハムテリアは、社交的で明るく陽気な性格の持ち主です。
比較的穏やかな反面、遊び好きな部分もあり、様々な所を探検してみたり、動くものを追いかけたりするなど、やんちゃな一面もあります。
飼い主や家族に対してはとても忠実で愛情を持って接してくれますが、その愛情が強すぎる故に、他の動物や人物に対しては警戒心を持って距離を置き、時には吠えたりすることもあります。
しかし子犬の頃からきちんと慣れさせておけば、元々が穏やかな性格な事もあり、子供の面倒などはよく見てくれるので家庭犬向きではあります。
少々頑固で独立心が強い部分もあるため、そのような部分でも見知らぬ人とは距離を置くこともあります。
シーリハムテリアの特徴
シーリハムテリアの体重は8kg〜9kg、体高は雄が27cm前後で雌が25cm前後となっており、分類としては小型犬になります。
体高よりも体長の方が若干長く足は短めです。
体型は小柄ながら頭部はやや大きめとなっています。
筋肉は発達していてコンパクトな体型をしています。
披毛は白くて長いワイヤー状の上毛と、柔らかく密に生えた下毛の二層構造になっており、温度変化に適応できてどんな天候にも対応することが出来ます。
色は、主に白色がメインとなっており、そこにブラウンやブルー等の他の色の斑がある個体もいます。
寿命とかかりやすい病気
シーリハムテリアの寿命は、12年〜14年とされています。
かかりやすい病気としては、眼疾患や皮膚疾患があります。
眼疾患には白内障や緑内障があります。
白内障とは、水晶体が部分的または全体的に白く混濁状態になることを言います。
白内障になると目が白く濁ったり、見えにくいために物にぶつかったりする様子等が見られます。
適切な治療を行えば視力を失うようなことは滅多に無いため、少しでも違和感を感じたら受診するようにしましょう。
緑内障は、眼圧が高くなることで視覚障害を起こすものです。
瞳孔が開いたままになったり、目が充血するなどの症状が見られます。
緑内障は早期発見が大切です。
気付かずに進行すると失明の恐れなどもあります。
白内障同様少しでも違和感を感じたら、受診するようにしましょう。
皮膚疾患には、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎があります。
アレルギー性皮膚炎は、食物などが原因で起こるもので、アトピー性皮膚炎は、ハウスダストや花粉などが原因で起こるものです。
どちらも痒みを伴い、また、体質の問題であるため完治は難しくなっています。
薬などで抑制しながら、上手く付き合っていく必要があります。
シーリハムテリアのしつけ
先に記したように、シーリハムテリアは少々頑固な面を持っています。
そのため、しつけも少々難しいところがあります。
ある程度成長してしまうとその頑固さ故に余計にしつけが困難になってくるため、子犬の頃からのしつけが大切となってきます。
まずは、飼い主への服従訓練をしっかり行ってください。
しつけをする際は飼い主は威厳を失うことなく、ダメなことはダメだとしっかり教える必要があります。
とはいえ、あまり押さえ付けすぎると反発心を持ってしまうことがあることと、信頼する相手には喜んでもらいたいという気持ちを持った犬種であるということもあるため、誉めるところは誉めてメリハリをつけましょう。
どちらかというと誉めて伸ばすほうが効果的です。
しかし誉めることと甘やかすことは違うため、そのあたりを間違えないよう注意が必要です。
シーリハムテリアは先に記したように、他の動物や人物に対して必要以上に警戒してしまう部分があります。
子犬の頃から、他の動物や人物に触れ合わせてあげましょう。
飼う際の注意点
シーリハムテリアは、活発な性格のため、毎日30分〜1時間程度の散歩を1日2回以上してあげることが理想です。
出来れば、ボール遊びなどの運動も取り入れてあげると、シーリハムテリア自身も喜びます。
充分な運動をしないと、ストレスから攻撃的になったり、体型を維持できなかったりします。
被毛の手入れは、週に2~3回程のコーミングかもしくはブラッシングが必要です。
また、3ヶ月に1回の定期的なトリミングも行いましょう。
シャンプーは毎日する必要はありませんが、散歩をすると腹部などが汚れてしまうため、お風呂は定期的にいれてあげることが望ましいです。
シーリハムテリアの特徴を理解しよう
比較的明るく穏やかで、飼い主にも忠実なシーリハムテリア。
しかし子犬の頃からのしつけがきちんと行われないと、飼育が大変になる面もあるため、しっかりとシーリハムテリアの特性を理解した上で飼うことが望ましいです。
日本ではまだまだ数は少ないですが、見た目も可愛らしいため、飼えばきっとハマってしまうのではないでしょうか。