小動物の狩りを目的として配合された、狩猟犬種であるグレイハウンド。
その美しさから、ヨーロッパでは貴族のみが飼育を許されていた時期もあったほどです。
現在では、ペットやショー用に飼育されている、比較的希少価値が高い犬種です。
そんなグレイハウンドとは、具体的にどのような犬種なのでしょうか。
比較的穏やかな性格
グレイハウンドは、基本的には穏やかな性格の持ち主です。
体を動かすことは好きなので、外では元気に走り回りますが、室内にいるときはソファーに座ってのんびり過ごすなど、とても落ち着いて過ごすことが出来ます。
基本的には、屋外よりも室内向けの犬種です。
子供やお年寄り、また、他の犬等とも、比較的問題なく仲良く過ごすことが出来ます。
ただし、猫や鳥など犬以外の動物との関わりは少し苦手で、よほど小さい頃から共に過ごしたりしない限りは、なかなか仲良くはなれません。
元々は小動物の狩りを目的として作られた犬種のため、小動物を見ると本能的に追いかけてしまうこともあります。
そのため、散歩の時は勝手に小動物を追いかけまわしたりしないように注意が必要です。
また、神経質で臆病な面も持ち合わせています。
スマートな体型
先に記したように、グレイハウンドは狩猟犬種として作られたため、獲物を追うために、早く走れるような体型をしています。
長い足にアーチがかった背中を持つその印象的な体型は、最大限に伸び縮みをさせて、スピードを出すためのものです。
また、無駄の無い筋肉によって、更に速く走れるようになっていると言えます。
体重は27kg〜32kg、体高は68cm〜76cmとなっています。
披毛は短毛なため、時折ブラッシングをして、無駄な毛を取る程度となります。
色や模様もとても多彩です。
全体的に見ても無駄がなく、とてもスマートな体型となっています。
毎日の散歩と温度調節
グレイハウンドは、毎日散歩をさせてあげることが必要です。
先に記したように、体を動かすことは好きで、走ったり何かを追いかけたりすることを好むので、ボール遊びなどをさせてあげるのも良いです。
散歩の方法としては、長めの散歩をさせてあげることが好ましいです。
散歩以外は、室内でゆっくり過ごすことがグレイハウンドにとっては良い環境です。
寒さには弱いため、冬場などの寒い時期は、服や暖房などでの温度調節が必要です。
また寝床も、暖かく柔らかい場所の提供が必要です。
こうした理由から、屋外より室内で飼育することに向いている犬種なのです。
寿命とかかりやすい病気
グレイハウンドの寿命は、平均で10歳〜13歳となっています。
かかりやすい病気としては、胃捻転があげられます。
胃捻転とは、胃が捻れてしまう病気で、これはグレイハウンドのみならず、大型犬等には多く見られる病気です。
また、グレイハウンドは骨折しやすい犬種でもあります。
屋外ではもちろんですが、室内でも、少し椅子から飛び降りたら骨折する等という危険もあります。
治療に使う麻酔薬などにも弱い傾向があるため、骨折をすることで二重の危険が伴うのです。
屋外でも室内でも、グレイハウンドの行動には注意してあげることが必要です。
入手方法
グレイハウンドは、そもそも国内での繁殖数が少ない犬種です。
ペットショップに並ぶことが滅多に無いのはもちろん、国内での、グレイハウンドのブリーダーさんの数も決して多くはありません。
一番確実な入手方法は、輸入することです。
とは言え、なかなか個人で輸入するというのは難しいかと思います。
ペットショップ等によっては、相談すれば仲介してくれるところもありますので、色々と調べてみるのも良いかと思います。
また、数少ないブリーダーさんを探してみるのも1つの手です。
探すのは大変かもしれませんが、やはりブリーダーさんから譲り受けた方が、その犬の血統等の正確な情報が得られるため安心です。
しつけについて
グレイハウンドは、基本的には賢いため、しつけはさほど難しくはありません。
しかし、だからと言って、甘くしていると良くありません。
上述の通り、元々グレイハウンドは狩猟犬種のため、散歩中等に小動物を見つけると本能的に追いかけてしまう習性があります。
そうなった時の勢いは、飼い主がある程度抑える力がないと、制御が難しいほどです。
そんな時にしつけが少しでも身についており、「待て」だけでもしっかり出来ていれば、かなり対応が変わってきます。
グレイハウンドのためにも、自分のためにも、周りのためにも、しつけはとても大切になってきます。
美しくて飼いやすいグレイハウンド
グレイハウンドは、比較的飼いやすい犬種ではありますが、散歩の仕方や体温調整や怪我の予防など、様々な注意点もあります。
それらを怠ると、お互いが良い関係を築けなくなってしまいます。
グレイハウンドの特性を理解した上で、お互いがストレスとならないような関わりかたが出来ることが理想的ですね。