凛々しい顔立ち、固く美しい毛並みで人気のアラスカンマラミュート。
犬の種類に詳しくない方が見るとシベリアンハスキーと勘違いしてしまいますが、大きさや体の形、性格はシベリアンハスキーとは異なります。
アメリカ合衆国最北端の州、アラスカ州が原産の為かねてよりソリ引きをする犬としても有名です。
労働犬としてもペットとしても需要のあるアラスカンマラミュートですが、飼育しているご家庭はあまり多くありません。
ですので、今回はその性格や飼う場合のお値段等をご紹介します。
アラスカンマラミュートとは?
その名前は原産であるアラスカと、マラミュート族が飼っていたとされることから合わせてアラスカンマラミュートと呼ばれています。
毛色の種類は様々。
主にブラック、グレー、ホワイトが入り混じった混色。
単色はホワイトのみです。
目の色は黒か茶色が主。
青色のハスキー犬とは異なります。
極寒の地で生き抜いてきたアラスカンマラミュートは、体を覆っている毛が多く上毛と下毛のダブルコート。
寒さに耐える構造となっているのです。
また、厳しい土地で生き抜いてきた為、たくましい太い骨と筋肉が備わっています。
体高は55㎝から65㎝、体重はメス35㎏前後オス40㎏前後の大型犬。
その体格を利用し、古くはソリを引っ張る仕事や、狩猟犬として活躍しました。
何キロもソリを引いても疲れを見せないタフさは、軍用犬としても重宝されました。
現在でも犬ゾリレースには欠かせない犬種となっています。
アラスカンマラミュートの性格は?
軍用犬、使役犬として利用されていたアラスカンマラミュート。
オオカミのような顔だちも相俟って獰猛に見られがちですが、性格は非常に穏やかです。
愛情深いので飼い主に対して非常に従順です。
複数の犬と共にソリを引く協調性もあります。
一方で、獰猛な面を見せることも。
それは、仲間でない犬や別の動物が近づいてきた場合です。
敵とみなし威嚇する時があります。
愛情の強さが裏目に出てしまいます。
しかし、きちんとしつけが出来ればそのような面を見せることも少なくなります。
頭が良いので、初めのしつけを徹底していれば問題はありません。
また、アラスカンマラミュートは愛情深く、家族と共に穏やかに暮らせる犬ですが甘えん坊ではありません。
自立心が強いので構いすぎるのもストレスの元。
適度な距離を保つことが必要です。
運動が大好きなので毎日の散歩は、運動不足、ストレス解消になります。
アラスカンマラミュートのかかりやすい病気、寿命は?
極寒の地で育ったアラスカンマラミュートは分厚い毛に皮膚を覆われています。
それは、寒い土地では十分生かされますが、逆を言えば暖かい土地では命取り。
水分を弾き熱を逃がさない構造のダブルコートは簡単に熱射病を誘発します。
また、甲状腺ホルモンが低下し、毛の新陳代謝が行われない甲状腺機能低下症などの皮膚疾患にとてもかかりやすいのです。
暖かい土地で飼う場合や、真夏などは勿論、毎日の丁寧なブラッシングを心がけることが必要となります。
そして、先ほどの性格面でも申し上げた通り、活発な犬種です。
骨格体格もがっちりしているため、室内だけの動きでは運動不足にストレスが溜まります。
1時間を目安にした十分な散歩が必要です。
適切な環境で飼育をしていれば寿命は11年前後。
大きな病気に掛からず、15年以上共に過ごすアラスカンマラミュートも多く存在します。
アラスカンマラミュートの購入、お値段は?
人気のアラスカンマラミュートですが、飼うためにペットショップを訪れても、あまりお目にかかれません。
それは日本で繁殖する機会が少ない為、あまり出回らないからです。
ですので、購入はペットショップに掛け合い、仲介、または海外から輸入してもらう事になるでしょう。
他の方法は、国内でアラスカンマラミュートのブリーダーさんを探し譲り受けること。
アラスカンマラミュートを専門に扱っているブリーダーさんは多くありませんが、インターネット等を使えば簡単に見つかります。
丁寧に子犬から育てているので、譲り受けた後もしつけをスムーズに行うことが出来るでしょう。
そして、性格も熟知しているので、飼う際に不安や問題点が出てきた場合にも安心して相談が出来ます。
価格はブリーダーさんや仲介して貰ったペットショップなどによって異なりますが、最低でも20万円。
上質に育てられた血統書付きのアラスカンマラミュートですと100万円の値段が付きます。
購入方法、価格を踏まえて検討してみてください。
日本で買うには準備が必要なアラスカンマラミュート
大型で穏やかな性格なのでペットとして、共に暮らす憧れを持つ方も多いと思います。
しかし、アラスカンマラミュートは気軽に飼える室内犬ではありません。
飼育する環境、飼い主となる自分の状況を良く考え、アラスカンマラミュートがのびのび育てるかどうか検討してください。
飼い主も、飼い犬も無理のない生活をすることが理想の暮らしとなるでしょう。