とても端正な顔立ちと、一匹ずつ異なる毛の模様が特徴のオリエンタル。

猫好きな人はご存知かもしれませんが、そのルックスに見て取れるように、シャムと非常に深い関係にあります。

そんなオリエンタルの特徴や、家で飼う時のポイントについてご紹介します。

オリエンタルはどんな猫?

オリエンタルは、もともとシャムを改良するために交配して生まれたという歴史を持っています。

まず最初に、20世紀中頃にイギリスでオリエンタルショートヘアとして誕生しました。

そのあと、アメリカでも交配が重ねられて、長毛種であるオリエンタルロングヘアーが誕生しています。

シャムは古くから親しまれている猫のひとつですが、シャムの特徴であるポイントのない真っ白い猫を作ろうと交配が続けられました。

その結果として誕生したのが、このオリエンタルです。

当時はいろいろな猫との交配が試されており、被毛の色や柄は多くの種類が存在しています。

それ以外の体格や性格などは、ほとんどの特徴をシャムから受け継いでいると言っていいでしょう。

オリエンタルは顔立ちと無駄のないスタイルが特徴

オリエンタルの顔は端正でシュッとしており、深いマズルとピンと立ったくさび形の耳が印象的です。

全体的には、やはりどことなくエキゾチックな雰囲気を纏っています。

被毛の柄や色こそ異なれど、顔つきはまさしくシャムそのものです。

その自信やしたたかさを感じさせる表情は、ひときわ注目を浴びる風格を持っています。

体は3〜4kgくらいまで成長する、中型の猫です。

細く長い手足は無駄がなく、とても整ったスタイルを持っています。

後ろ足は非常にしなやかな筋肉をしていて、ぴょんぴょんと軽く上に登っていくような高い運動能力を持っています。

細くて長いしっぽを器用に扱って歩く姿は、さながらモデルがランウェイを歩いています。

オリエンタルは甘えん坊で憎めない性格

性格も非常にシャムの性質を色濃く引き継いでいて、ペットとして高い人気があります。

具体的には、とても甘えん坊な性格で、自分から飼い主に近寄ってくるような猫です。

飼い主の気を引こうとアピールしてきますが、やりすぎてイタズラ好きになることもあったりします。

さながら自分の可愛さを自覚しているような振る舞いで、憎めない性格です。

他の猫や人に対してケンカや攻撃をすることはなく、とても穏やかで優しい気質。

同時に賢さや慎重さも持ち合わせているため、その振る舞いはとても気品高く見えるでしょう。

まるで犬のように人と関わることを好み、相手にされないと拗ねたりするような素振りもみせます。

猫にしては珍しく、飼い主にべったりなるタイプの性格です。

寿命と気を付けたい病気

オリエンタルの寿命は約10〜13年とされています。

このサイズの猫としてはごく一般的な寿命です。

しかし、大切に飼育してあげれば15年以上生きるオリエンタルも多くいます。

オリエンタルのかかりやすい病気については、シャムと同様に腎不全や尿毒症に注意が必要です。

どちらも腎臓の機能障害で発生する病気ですが、比較的シャムやオリエンタルでは多い病気です。

腎不全は症状に気が付かず発見が遅れがちです。

残念ながら完治する方法がないため、定期的な健康診断を受けるようにしてください。

他にも、先天的に大同弁狭窄などの心臓病を持っているものもいます。

もともとシャムは病気にかかりやすい体質とも言われており、オリエンタルもその多分に漏れません。

美しく可愛い猫ではありますが、飼う時にはそれなりに手がかかることを心得ておきましょう。

オリエンタルの値段

オリエンタルを飼いたいなと思った時に、日本ではだいたい15〜20万円程度が一般的な相場です。

日本国内でも、多くはありませんがブリーダーがいるので、探してみると身近に見つかるかもしれません。

ペットショップではそれほど多く見かけるような猫ではありません。

先天的な病気なども知られていることから、専門の信頼できるブリーダーさんから入手するのがよいでしょう。

運動するのが大好き

長い足と抜群のスタイルを持っているので、もちろん運動が大好きで活発に動きます。

さらに、高いところが好きということもあって、室内でもひょいひょいと移動します。

ですので、部屋にはキャットタワーを置いてあげて、積極的に運動させてあげるようにしてください。

運動不足になると、ストレスとなりイタズラ癖が出やすくなってしまいます。

また内臓系の病気にも注意が必要なので、肥満防止のためにも日常的に運動できる環境は必要になってきます。

家の中では、オリエンタルがのびのびと動けるようにしてあげましょう。

オリエンタルの特徴を知ろう

何から何までシャムからの遺伝を強く感じさせるオリエンタル。

しかし、シャムと異なりさまざまな色や柄が認められているというのが、最大の魅力と言えます。

飼い主にとって、「この子」とピンとくるオリエンタルと出会いは、ある意味で運命的を言えるかもしれません。

その出で立ちも上品で、性格も賢く穏やかと、ペットとしての猫ならとても魅力的な猫です。

ぜひ、お気に入りのオリエンタルを見つけて、その出会いを大切にしてあげてください。