ハンガリー原産であるプーリー。

1千年以上前から存在していたと言われる、とても古い血統を持つ犬種です。

元々は牧畜犬として活躍していましたが、近年では家庭犬として親しまれています。

そんなプーリーとは、どのような犬なのでしょうか。

プーリーは忠実で頼りになる性格

先にも記したように、元々は牧畜犬として羊の群れを追い回していたほどなので、とても活動的で活発、また好奇心も旺盛です。

飼い主やその家族に対しては忠実で愛情深いですが、見知らぬ人に対しては警戒心を持ち慎重となる部分があります。

その警戒心が、時に必要以上な興奮を生んでしまうこともあるため、注意が必要です。

とはいえ、基本的には知的で物覚えも良い性格のため、しつけ次第では、とても良い番犬にもなり得ますし、頼りになる犬種です。

寂しがり屋で甘えん坊な部分も持ち合わせており、家族と共に過ごすことを望むタイプです。

プーリーの外見

プーリーは体重が9kg〜18kg、体高が40cm〜43cmで、分類としては中型犬となります。

体型としては、正方形に近い胴体をしており、足はそれほど長くありません。

しかし、足の長さがそれほど無いとはいえ、羊の群れを追い回すほど、足は早くパワフルで持久力はあります。

また、瞬時に方向転換ができるほどの俊敏さも持っています。

被毛は二層構造になっており、柔らかい羊毛状で密生している下毛と、長く波状もしくは巻き毛となっている上毛で構成されています。

そんな被毛ですが、子犬の頃は房状で、徐々に下毛が上毛にもつれこみ、縄状によじれて垂れ下がっていくのです。

この被毛で寒さから身を守っています。

毛色は単色で、黒や白やグレーなどがありますが、黒の毛を持つ個体が多いです。

プーリーの寿命とかかりやすい病気

プーリーの寿命は、12年〜16年とされています。

かかりやすい病気としては、股関節形成不全があります。

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤を結合している股関節の形に異常が生じる病気です。

この病気になると、歩行時に左右に腰が振られたり、スキップのような行動が見られたりと、歩行に異常が現れます。

また、股関節を脱臼しやすくなりす。

この病気の原因としては、遺伝的なものが主ですが、肥満や過度な運動も、要因の1つです。

遺伝以外の、予防できるような原因には、あらかじめ気を付けておくようにしましょう。

この病気は、主に成長するにつれて現れてくるもので、一般的には生後6カ月程度から、症状が現れるようになります。

プーリーのしつけ方

基本的に犬のしつけで最も大切なのは服従訓練です。

犬というものは、相手が自分よりも立場が下だと認識してしまうと、その相手の言うことを聞かなくなってしまいます。

そうなると、どんなしつけをしようとしても、全く効果がありません。

また特にプーリーは、やや頑固な一面があり、それにより成長するにつれて、よりしつけがしにくくなります。

子犬の頃から、服従訓練を徹底することが大切です。

しつけをする際、あまり誉めてばかりで甘やかしてしまうと、それこそ立場の認識を誤ってしまいます。

かといって厳しくしすぎると、今度は信頼を失ってしまったり、ストレスとなり、しつけとは逆効果な結果を生んでしまうこともあります。

良いことをしたら誉める、間違ったことは叱る、とメリハリのあるしつけを心がけましょう。

プーリーを飼う際の注意点

プーリーは、多くの運動量が必要です。

1日に1時間以上の散歩や運動を行うことが好ましいです。

プーリー自体が、とても活発で足も早い犬なので、飼い主も多くの持久力が必要といえます。

トリミングは、それほど必要ではありませんが、ブラッシングは毎日行う必要があります。

また、被毛は地面に付くほど長く、まるでモップのようにゴミなどを引きずり汚れてしまうため、毎日清潔にしてあげることも必要です。

その際、先にも記したように、被毛自体は縄状になっているため、丁寧にほぐしながら汚れをとってあげる形になります。

皮膚病の原因にもなる蒸れが起きないようにも注意して見てあげましょう。

極端に暑い地域や寒い地域でなければ、基本的には屋外で飼うことができます。

しかし、室内飼いしたとしても、問題無く落ち着いて過ごすことはできます。

プーリーの価格と入手方法

犬の入手方法はいくつかありますが、主に利用されるのは、ペットショップやブリーダーからの購入となります。

ペットショップからの購入は、一般的に馴染みがあるかと思います。

比較的様々な場所に存在しているために、気軽に足を運ぶことができることがメリットとなります。

一方、仲介などが入るため、価格がやや高めになることがデメリットです。

それに比べて、ブリーダーからの購入は、直接の購入になるため、価格はやや安くなります。

ただしブリーダーは、必ずしも身近にいるとは限らないため、そこがデメリットとなります。

そんな中、プーリーはそもそも国内では知名度が低いため、なかなか手に入れることができません。

そのため、プーリーを入手するには、海外からの輸入が主となります。

海外からの輸入となると、様々な仲介や手続きなどがあるため、価格は更に高くなります。

目安としては30万円〜60万円程度となります。

プーリーの特徴を知ろう

個性的な見た目に惹かれるプーリー。

しかし、活発さや入手の困難さなど、きちんと理解するべき点も多々あります。

プーリーを飼った時のメリットやデメリットをきちんと把握した上で、飼うことを検討しましょう。

そうすれば、良いパートナーとなれることと思います。