コンゴ共和国原産の狩猟用犬種であるバセンジー。

何度かの失敗を乗り越えて、イギリスへ輸出され、そこから段々と、様々な国へ輸出されるようになりました。

日本でも、それなりに人気がある犬種です。

そんなバセンジーの性格や特徴はどのようなものなのか、ご紹介します。

滅多に吠えない

バセンジーは、一般的に吠えない犬として認知されています。

そのため、マンション等でも飼いやすく、近隣からの目が気になる人にも適していると言えます。

しかし、気を付けなくてはいけないのは、あくまで「吠えにくい」だけであり、「全く吠えない」と言うわけではないということです。

当たり前ですが生き物なので、自分の感情を表す際には鳴くこともありますし、たまに吠えると煩い等と言うこともあります。

間違った認識を持っていると、いざ飼った時に「想像していたものと違った」と言うことになりかねません。

鳴き声は、犬にとっては大事な感情表現の一つです。

飼う側は、「全く吠えない」ではなく「滅多に吠えない」という認識を持って接する必要があります。

飼い主に忠実

バセンジーは、利口で好奇心旺盛で、かつ甘えん坊な面を持っています。

見知らぬ人物や、自分を服従させようとする人物には警戒心を持ったり心を開かなかったりしますが、ひとたび愛情を持って接し、信頼関係が築ければ、受けた愛情を返すように、とても忠実となり、甘えてくるようにもなります。

基本的には、利口故に、野性味があり自我も持っているため、訓練やしつけは好みません。

無理矢理しつけようとすると、信頼関係は築きにくくなります。

飼い主本意になることなく、しつけを行う際も、バセンジーのペースに合わせて行っていく必要があります。

スリムで優れた体質

バセンジーの見た目は、とてもスリムで引き締まっています。

体高は42cm前後で体重は10kg前後となっています。

正方形に近い体、大きくピンと立った耳、長い足、カールした尻尾等が特徴です。

披毛は柔らかい短毛で抜けにくく、たまにブラッシングをするだけで良いほどです。

毛色も、ブラック&ホワイト、レッド&ホワイト、ブリンドル等の様々な物があります。

元々が狩猟用の犬種だったこともあり、視力や嗅覚や聴覚が非常に優れているのも特徴です。

また、ちょっとした柵などは軽々と飛び越えてしまうほど、身体能力が非常に高いです。

多くの運動量が必要

先にも記したように、バセンジーは好奇心旺盛で、とても活発です。

家にこもりきりではストレスが溜まってしまいます。

どんな犬でもそうですが、散歩は必須です。

バセンジー自体は中型犬の部類ですが、大型犬並の運動量が必要です。

ただし、こちらも先に記しましたが、身体能力が非常に高いため、注意しなければ、簡単にリード等は引っ張られてしまいます。

信頼できる飼い主が一緒ならば滅多に突然走り出したりはしませんが、バセンジーの身体能力を考慮しながらも、ストレスが溜まらないように、出来るだけ沢山運動をさせてあげることが必要です。

と同時に、沢山遊ばせてあげることも必要です。

寿命とかかりやすい病気

バセンジーの寿命は、12歳~16歳です。

かかりやすい病気には、ファンコーニ症候群やバセンジー腸疾患等があります。

特にファンコーニ症候群は、バセンジーによく見られ、注意すべき病気です。

ファンコーニ症候群とは、腎臓に障害が起き、本来吸収されるべきブドウ糖等の栄養が正常に吸収されず、尿として排出されてしまう病気です。

先天性の場合もありますが、他の病気が原因の場合もあります。

治療されずにいると、死にも至ります。

早期発見・早期治療が必要な病気です。

尿の量が多いなど、少しでもおかしいと思ったら、受診が必要です。

少ない国内ブリーダー

バセンジーは、国内ではまだまだ繁殖しているブリーダーが少ない稀少な犬種です。

そのため、ペットショップ等でも簡単には手に入りにくい状態となっています。

また、国内で繁殖されたバセンジーは、先に記したファンコーニ症候群を発症する可能性が高いです。

そのような稀少な犬種のため、価格もハッキリとした相場は出せず、かなり価格設定はバラバラです。

確実に手に入れるには、直接専門のブリーダーの元から購入するか、里親制度を利用する方が良いです。

また、国内で見つからない場合は、海外からの輸入も視野に入れる事も必要です。

バセンジーと信頼関係を築こう

吠えることがなく、見た目もスマートなバセンジーは、一見とても飼いやすいように思えますが、こうして見ると、なかなか一筋縄ではいかないような印象も受けます。

しかし全ては、飼う側が上記のようなバセンジーの特徴をよく理解して接してあげることが、信頼関係を築き、互いに楽しく暮らしていくための第一歩です。

先に記したように、とても利口な犬種なので、しっかり理解して接していれば、バセンジーにも必ず気持ちは伝わります。

「飼いやすそう」で留めずに、きちんとバセンジーの性格や特徴を見てあげましょう。