溌剌としたムードと愛嬌ある表情の豊かさが人気のボーダーコリー。

その性格と特徴、価格、寿命をご紹介します。

ボーダーコリーの歴史

ボーダーコリーのルーツは、バイキングがトナカイの牧畜用に持ち込んだ犬と、イギリス土着の犬が交雑したものだと言われています。

ボーダーコリーは長いことその牧畜犬としての能力のみが重要視され、外見の評価や固定はされてきませんでした。

それどころか、1915年に至るまで正式な名称すらなく、単に牧畜犬と呼ばれていたほどです。

しかし、だからといって評価されていなかったわけではなく、イギリスの羊毛産業をその牧羊の能力で支えてきた影の立役者であるとも言えます。

現在のボーダーコリーに大きな影響を与えたのは、1873年に初めて開かれた牧羊犬競技会で大活躍した”ヘンプ”という一頭の犬。

”ヘンプ”はボーダーコリーの父とまで言われるようになりました。

ボーダーコリーの基準が定まったのは1906年のこと。

その後、アメリカに持ち込まれ評価が高まります。

ショードッグとして認められたのはようやく1995年になってからのこと。

これはボーダーコリーの評価の重点が外見よりも能力にあったため、愛好家により反発が起きたためだからだです。

ボーダーコリーの賢さ

ボーダーコリーがアメリカに持ち込まれから、高く評価されることになったきっかけは、ワーキング・トライアルやオビディエンス・トライアルなどの競技です。

訓練性能が高く、判断能力に優れているボーダーコリーは、牧羊犬としても、競技犬としても優秀で、大変賢い犬であると言われています。

スタンレー・コレン氏というカナダの心理学者による「犬の知能指数ランキング」では、警察犬であるジャーパンシェパードを抑え、ボーダーコリーは堂々の第一位。

二~三歳くらいの子供と同じ程度の言語性能を持っていて、250の単語・サインを理解し、計算もこなすレベルの賢さを持つと考えられています。

その賢さゆえに、好奇心が強く、遊び好き。

一方ずる賢い一面も持つと言われ、飼い主には毅然とした態度を求められます。

ボーダーコリーは粘り強い

ボーダーコリーは根気があり、粘り強い犬だと言われています。

それは、長い間、牧羊犬として重労働に耐えてきたためだと考えられています。

また、体力も十分にあり、身体が丈夫なことも、我慢強い性格を支えています。

その粘り強い性格は、仕事に対する責任感の強さや従順さ、忠実さに反映されていて、牧羊犬としての資質の高さが重視されてきたというボーダーコリーらしさを感じます。

ボーダーコリーは元気な犬

牧羊犬だったボーダーコリー。

そのため、ボーダーコリーは非常に体力があり、動きが俊敏で瞬発力があり、活発な犬です。

さらに知能が高いことから、作業意欲も高く、単純な運動よりも作業的な運動やゲームを好みます。

フリスビー競技などで活躍するボーダーコリーが多いのは、これらの性格によるものです。

ボーダーコリーの運動において大切なポイントは、頭と体の両方を使ったものであること。

作業意欲と好奇心を、身体を動かすことを同時に満たしてあげることが重要です。

運動不足はボーダーコリーの問題行動を引き起こします。

雨の日でも、室内でボール拾いをさせるなど工夫してあげましょう。

ボーダーコリーは警戒心が強い

牧羊犬は羊を守る犬。

つまり、常に周囲への警戒を怠らず、注意深くいる必要があると言うことです。

ですので、ボーダーコリーも警戒心の強い性格をしています。

興奮しやすい性質も持ち、臆病な面もあります。

小さな物音、光、動くものに敏感に反応します。

警戒して、初対面の人間には唸ったり、吠えたりすることもあります。

この部分はかなりしっかりとしつけをしないとトラブルを招くことにもなりますので注意が必要です。

ボーダーコリーの価格

一般的なボーダーコリーの価格は10万円~20万円が相場であります。

ただし、毛色や血統によっても価格は変わってきます。

毛色では、メジャーなブラック&ホワイトより、レアなチョコレート&ホワイトやレッド&ホワイトの方が高めの値段がつきます。

カラーの入り方でも値段は変わり、顔の毛色が左右非対称、片側のみ目の回りに色がある(片パンダ)の場合、値段は下がります。

チャンピオン犬の血統だとやはり高額で、20万円~となります。

ボーダーコリーの寿命

ボーダーコリーの寿命は13~16歳です。

純血種の犬の平均寿命が11.3歳と言われているので、それよりやや上回っています。

また、比較的発生しやすい疾患に股関節形成不全があります。

体重管理に注意してあげましょう。

ボーダーコリーを飼うために

ボーダーコリーを飼う上で注意すべき点はどんなことがあるでしょう。

とにかく、運動としつけが重要であること。

飼育環境としては、基本的には室内飼いで、プラス運動のできるスペースの確保も必要です。

ブラッシングは週に二回程度してあげましょう。

活動的で犬好きな人にぴったりのボーダーコリー

優れた資質を持つ、魅力的な犬種であるボーダーコリー。

活動的で犬好きな人にはぴったりな、愛くるしい犬種です。