留守番する犬

犬は人間に忠実で賢い動物なので、きちんと訓練をすれば基本的にどんな犬でも留守番が出来るようになります。

しかし、中には留守番中に寂しさからストレスを感じやすい性格の犬種もあり、ひどいときには「分離不安症」になってしまうケースも。

留守がちなご家庭で犬を飼う場合、飼い主の言うことをよく聞き、ストレスを感じにくく、自立心の強い犬種を選ぶと無難です。

今回は、そんな留守番に向いている犬種をご紹介します。

シーズー

とても温厚で聞き分けがよく、人懐っこくて明るい性格です。

抜け毛が少ないため扱いやすく、他の犬種に比べて大変飼いやすいことからマンション住まいの方や初心者に大変人気があります。

しかし、マイペースな性格も持ち合わせているので、飼い主との主従関係がきちんと築かれている必要があります。

きちんとしつけが入っていれば、飼い主の留守中に好き勝手に暴れたり騒いだりはしないでしょう。

基本的に無駄吠えが少ない犬種なので、留守中に吠えて近所迷惑になることはありません。

シーズーはフサフサとした長い毛が特徴の犬種ですが、その毛のせいで夏は体温調節が難しく、暑い場所が苦手です。

夏に留守番をさせる場合は、空調の効いた快適な室内にしてあげる必要があります。

柴犬

飼い主に忠実で、頭が良く、大変豊かな表情をもつ柴犬は、日本犬の中では比較的飼いやすい犬種だと言われています。

最近ではその人気に拍車がかかり、日本だけではなく海外にまで柴犬愛好家が増えてきています。

そんな柴犬は、元来縄張り意識が強く、自分のテリトリーが侵されると勇敢に戦います。

日本で昔から番犬として飼われることが多かったのは、そういう性質をもっているからです。

また、自立心を持ち合わせているため、一日中飼い主がそばにいる必要はなく、自分のテリトリーで気ままに過ごすのを好みます。

そのため、飼い主が長時間不在でもそれほど不安がることはなく、また、高い順応性があるため、屋内・屋外問わず大人しく留守番が出来ます。

ただし、運動量が大変多い犬種なので、長時間留守番をさせる場合は事前にたっぷり散歩をしたり、帰宅後にたくさん遊んであげたりしてください。

チワワ

うるうるとした愛くるしい眼で見つめてくれるチワワは、室内犬として人気の超小型犬です。

飼い主に非常に忠実で、とても愛情深い性格です。

その見た目とは裏腹に、大変警戒心が強く、縄張り意識の強い犬種であるため、大きな犬や見知らぬ人に対して果敢に歯向かうことがあります。

飼い主に忠実ではありますが、依存しすぎる性格ではないので、子犬の頃から留守番の訓練をしておけば飼い主不在の時間を大人しく待つことが出来ます。

チワワに留守番をさせる場合、その小さな身体ゆえ、飼い主不在の室内でどんな危険な目に合うかわかりません。

出来ればケージやサークル内で留守番をさせた方が良いでしょう。

また、暑さ寒さに強いわけではないので、留守番をする部屋の気温に留意してあげる必要があります。

ミニチュアシュナウザー

お爺さんのような髭と眉毛が特徴的なミニチュアシュナウザーは、大変賢い犬種であり、人間の3歳児並みの頭脳を持っていると言われています。

まるで人間の言葉がわかるのではないかと思うほどの理解力を持っています。

頭が良いのでしつけはしやすいですが、頑固な一面もあるため、飼い主と良い主従関係が築けていていることが大切です。

警戒心がやや強く、物音が大きい場所や見知らぬ人がいる場所は苦手です。

しかし、ストレスのない環境を用意してあげれば飼い主が戻ってくるまで大人しく留守番が出来ます。

筋肉質で運動量多めなので、きちんと散歩の時間を作ってあげたり、在宅時に室内を自由に歩き回らせてあげれば、留守番中にケージなどに入れておいても大丈夫です。

トイプードル

モコモコとした毛と愛くるしいアーモンド形の目がまるでぬいぐるみのように見えるトイプードルですが、その飼いやすさから共働きの夫婦や一人暮らしの人がマンションなどの集合住宅で飼う犬種として大変人気です。

とても賢く、飼い主のいうことをよく聞くので、初心者でもしつけがしやすいと言われています。

優しくて寂しがりやな性格なので一見留守番には不向きなように見えますが、子犬のうちから徐々に留守番の訓練をし、飼い主の姿が見えなくても大人しく吠えずに待っていられるようしつけておけば、長時間の留守番も可能です。

その代わり、帰宅後はたっぷり愛情を注いであげることを忘れないでください。

どの犬種でも初めは留守番の練習から

どんな犬でも出来れば留守番などしたくありません。

やむを得えず留守番をさせなければいけない場合は、愛犬が快適で安全に過ごせる環境を用意してあげてください。

また、初めから長時間の留守番は出来ません。

最初は数分から始めて、徐々に時間を増やしながら訓練してあげてください。

留守番は嫌なものではないと思ってもらうことが大切です。