イギリス原産の犬種であるスムースフォックステリア。
元々は、キツネなどを獲る狩猟犬として使われていました。
その後、ショードッグとしても使われるようになりながら、現在でも狩猟犬として活躍している個体もいます。
そんなスムースフォックステリアとは、どのような犬なのでしょうか。
スムースフォックステリアは活発で好奇心旺盛な性格
テリア種特有の頑固さを持っています。
飼い主やその家族に対しては、愛情深く従順ですが、見知らぬ人に対しては警戒心をあらわにし、攻撃的になることもあります。
小柄な体型の割にはとても活発で力が強いです。
元々が狩猟犬なこともあり、スタミナやスピードには長けており、走り回ったり何かを追いかけたりすることが大好きです。
また、穴堀などが好きな一面もあります。
好奇心とチャレンジ精神が旺盛で、またとても勇敢な性格をしており、例え自分より強い相手でも、怯むことなく立ち向かっていきます。
そのような性格のため、外に出る際は、他の犬などとケンカにならないように、リードは離さないようにしましょう。
スムースフォックステリアの外見
スムースフォックステリアは体重が7kg〜8kg、体高が39cmで分類としては小型犬となります。
胴体は全体的に見ると、ほぼ正方形をしており、背は低く、体格はとても筋肉質で骨格はがっしりとしています。
頭部は楔形で、背中は平ら、足は長く真っ直ぐ伸びています。
マズルは細く長めとなっています。
耳はボタン耳で、尾は垂れ尾となっています。
尾については、半分から4分の1程度の長さに断尾されることもあります。
被毛は二層構造になっており、短毛で硬めです。
毛色は、主にホワイトですが、ブラックやブラック&タンの斑などもあります。
寿命とかかりやすい病気
スムースフォックステリアの寿命は、12年〜15年とされています。
かかりやすい病気としては、水晶体脱臼などがあります。
水晶体脱臼とは、眼球の中にある水晶体と呼ばれるレンズのような透明な部分が、正常な位置からずれてしまう病気です。
ちなみに、前にずれてしまうことを「前方脱臼」と呼び、後ろにずれてしまうことを「後方脱臼」と呼びます。
犬の場合は、後方脱臼が多いです。
この病気になると、角膜がむくんだり、目を気にするようになったりします。
また、放置しておくと、他の目の病気になる可能性もあります。
後方脱臼は手術などはしなくても治療できますが、前方脱臼になると、手術が必要になります。
テリア種がかかりやすい病気のため、普段から目の様子を確認するようにして、少しでも違和感を感じたら、早急に受診することをお薦めします。
スムースフォックステリアのしつけ方
まず、しつけをする上で重要なのは、服従訓練を確実に行うことです。
犬というものは、自分よりも立場が下だと認識した相手の言うことは全く聞き入れません。
そのため、飼い主がリーダーだと認識させる必要があります。
この服従訓練は、子犬のうちに行うことが大前提です。
成犬になってしまうと、上下関係の認識が出来上がってしまい、修正がなかなか難しくなるので注意が必要です。
スムースフォックステリアのしつけで、重視したいのが無駄吠えです。
興奮状態になり攻撃性が現れると、吠えかかってしまうことがあります。
そんな時に、待てやお座りをして落ち着くことが出来るようにしましょう。
しつけの際は、誉めるところと厳しくするところのメリハリをつけ、更に長時間のしつけはストレスにもなるため、1回のしつけは短時間で確実に行うことが好ましいです。
スムースフォックステリアを飼う際の注意点
小柄な体型をしていますが、活発でスタミナがあるため、運動量は多く必要です。
最低でも、1日30分以上の散歩を2回程度行うなど長めの散歩の他、広い庭やドッグランなどで自由に走り回らせてあげることが必要です。
また、ゲームなどを取り入れてあげると、運動にもなりつつ、自然と飼い主との信頼関係も構築されていきます。
被毛のお手入れは、週に数回のブラッシングや濡れタオルでの拭き取りなどが必要です。
スムースフォックステリアは、抜け毛が多い犬種なので、お手入れは怠らないようにすることが大切です。
寒さにはそれほど強くないタイプなため、基本的には室内飼いがオススメです。
しかし、常に室内にいるとストレスが溜まってしまうため、暖かい日などは、屋外で過ごす時間を確保してあげることが好ましいです。
スムースフォックステリアの入手方法
犬の入手方法には、いくつかの方法がありますが、一般的にはペットショップからの購入やブリーダーからの直接購入などが馴染みがあるかと思います。
ペットショップは、比較的様々な場所に存在しているため、身近に感じやすく足も運びやすいと言ったところが利点となっています。
しかし、必ずしも求めている犬種が身近なペットショップにいるとは限りません。
スムースフォックステリアも例外ではありません。
そもそも日本では、まだ知名度が低く、ペットショップに出回ることは基本的にはありません。
と同時に、繁殖自体があまり国内ではされていないため、ブリーダーを見つけることも非常に困難です。
スムースフォックステリアを入手する場合は、輸入することが確実です。
ただし、輸入するには様々な仲介や手続きが入るため、価格は高くなることは覚悟が必要です。
ペットショップによっては、輸入を斡旋してくれるところもありますが、やはり自らの目で見極めることが、安心を得る1つの方法かと思います。
スムースフォックステリアの特徴を知ろう
テリア種特有の頑固で活発な性格を持つスムースフォックステリア。
しつけや運動量など、気を付けなければならないことも多々あります。
しかし、それらの特性をきちんと理解することができれば、とても素晴らしいパートナーとなります。
見た目などだけで決めずに、特性を理解した上で、飼うことを検討しましょう。