約6種類の犬種を複雑に交配して作り出されたオーストラリアンテリア。
元々は、野うさぎや毒蛇などの、人に害を与える動物を捕獲するために使われていました。
現在では、ペットやショードッグ、作業犬などとして活躍しています。
そんなオーストラリアンテリアとは、どのような犬種なのでしょうか。
オーストラリアンテリアは家庭犬向きな性格
オーストラリアンテリアは基本的には、陽気で穏やかな性格をしています。
そのため、他のテリア種とは違い、子供や年配のかたでも比較的飼いやすい犬種です。
飼い主に対しては深い愛情を向け忠実ですが、一方で他の人物には警戒心を持ち、距離を置いてしまう傾向があります。
相手が他の犬や動物ならば、比較的仲良くは出来ます。
ただし先に記したように、元々は野うさぎや毒蛇などの小動物を捕獲していたため、種猟犬としての本能は残っています。
そのため、他の動物と仲良く出来るとは言え、小動物との関わりには、少し注意が必要です。
性格としては総合的に、家庭犬としては、とても理想的な犬種と言えます。
オーストラリアンテリアの体高・体重
オーストラリアンテリアの体重は5kg〜6kg、体高は23cm〜25cmで、分類としては小型犬となります。
小柄なわりにガッチリとした筋肉質で骨太な外見をしています。
体型としては胴長短足で、足もとても筋肉質となっています。
顔の特徴としては、目は茶色くて丸く、耳は直立、マズルは先が尖った形です。
その表情は、どこか知的さを感じられます。
尾は垂れ尾で、半分の長さに断尾されることもあります。
披毛は、二層構造となっており、短く柔らかい下毛と、硬く真っ直ぐな上毛で構成されています。
首から胸にかけての披毛は、他の部分よりも多く生えています。
これは、元々狩猟犬として活躍していたことで、敵から身を守るために進化したものです。
毛色は、ブルー&タン、レッド、サンディーなどがあります。
オーストラリアンテリアの寿命とかかりやすい病気
オーストラリアンテリアの寿命は、12年〜15年とされています。
かかりやすい病気としては、レッグカルベペルテス病や糖尿病などがあります。
レッグカルベペルテス病は、小型犬に多く見られる病気で、主に1歳未満の子犬がかかりやすいです。
この病気は、大腿骨が部分的に異常をきたし、骨が壊死してしまうものです。
それによって、歩行に支障が出てしまいます。
原因は、遺伝的なものと言われています。
歩き方などに少しでも違和感を感じたら、早急に受診することをオススメします。
糖尿病は、血液中の糖を細胞内に取り入れる働きを持っているインスリンの働きが悪くなり、血液中の糖が通常よりも増加してしまう病気です。
遺伝や、早食いの習慣などが原因とされています。
この病気になると、食事量が増えたり、体重が減少するなどの症状があり、白内障などの他の病気になる可能性もあります。
そのようにならないために、まずは糖尿病にならないように、食生活などに注意をしてあげましょう。
オーストラリアンテリアのしつけ方
通常テリア種は、気が強く頑固な面があるため、しつけがしにくいとされています。
しかしオーストラリアンテリアは、テリア種でありながら、気の強さはそれほど強くないため、しつけは比較的しやすいといえます。
まずは、子犬の頃から服従訓練をしてあげましょう。
飼い主との上下関係を認識させてあげることで、その後のしつけが比較的楽になります。
基本的には賢い性格で、飼い主や家族に喜んでもらうことが好きなため、厳しく注意するよりは、誉めて伸ばすしつけのほうが効果的です。
気分が高揚すると、時に攻撃的になってしまうことがあるため、注意が必要です。
また、見知らぬ人に警戒心を持つ性格のため、子犬の頃から、様々な人と関わりを持たせてあげましょう。
オーストラリアンテリアを飼う際の注意点
活発に動くことが好きな犬種のため、毎日の運動が必要です。
散歩は、1日1時間程度を目安に行います。
また散歩以外にも、おもちゃやゲームなどで遊ぶ時間も作ってあげることが大切です。
ドッグランなどでの遊びも良いです。
そうして遊ぶことでストレス発散に繋がります。
ストレスが溜まってしまうと、それこそ攻撃的になってしまい、その攻撃的な面が飼い主に向く可能性もあるため注意が必要です。
披毛の手入れは、週に1回程度のコーミングと、年に2回程度ムダ毛の手入れをする程度で充分です。
屋外で飼えないわけではありませんが、オーストラリアンテリア自身、飼い主の側にいることを好む犬種のため、屋内飼育のほうが望ましいです。
オーストラリアンテリアの特徴を知ろう
テリア種の中でも比較的穏やかで、警戒心や攻撃性は少ないオーストラリアンテリア。
飼い主や家族にも愛情をもって接してくれることから、テリア種初心者でも、飼いやすいかと思われます。
ただし飼いやすそうだからと、安易に飼ってしまうと、必ず何か不都合は出てきます。
どの犬種でも言える事ですが、安易に手を出さずに、その犬の特性をきちんと把握した上で飼うことが望ましいです。