皆さんは、グレート・ピレニーズという犬種をご存知ですか。
ヨーロッパ原産の骨太で少し体が長い大型犬です。
その優雅で威厳のあるたたずまいと厚い毛皮から人気のある犬種です。
榎本加奈子さんや二代目引田天功さんなどが飼われていることでも有名ですね。
そんなグレート・ピレニーズですが、残念ながら一般的には有名とは言えないかもしれません。
そこで、この素晴らしい人間の友人についてご紹介します。
グレート・ピレニーズの値段
グレート・ピレニーズを購入するには、ペットショップで購入する、ブリーダーさんから譲り受ける等の方法があります。
いずれにしても、子犬の購入価格は12~30万円といったところです。
成長すれば成長するほど値段が安くなるのは他の犬種も同じですが、子犬の方が懐きやすいし、しつけもしやすいので迷う部分ではないでしょう。
ブリーダーさんから譲り受けた方が、トイレや待て等のしつけもされて人馴れもしているのでオススメです。
また、グレート・ピレニーズには、真っ白な犬と目に模様がかかったタイプがありますが、模様が目にかかっている方が値段が高いです。
グレート・ピレニーズの性格
グレート・ピレニーズは体も大きい上に身体能力も高く、何より堂々としているので、番犬としては最高の資質を持っていると言えるでしょう。
家族と認めたものには忠誠心を示し、知らない人に対する警戒心もあるので、誰にでも尻尾を振るという事はあまりありません。
子供に対しても優しく接することが多くなります。
ただ、しっかりしているという事は独立心があるということで、少し頑固なところもあります。
飼い主に愛想をつかしてしまってどこかに行ってしまった例もあります。
しっかりとしつけをしないと吠え癖が出てしまう子もいます。
何より体も大きいので、子犬の時にしっかりとしつけをしておかないと大人になってから大変なことになることがあります。
飼い方の注意
グレート・ピレニーズは、大型犬ですので、その体型を維持するのに毎日の運動が必要になってきます。
体重が元々重いですので、更に体重が増えることになっては、骨や関節に負担がかかり、運動器疾患の原因になってしまいます。
ただし、散歩の際に小型犬のように走り回らせる必要はありません。
ゆっくりと歩くだけの散歩で十分ですので、そのためにも人間に合わせて歩けるように子犬の内からしつけておきましょう。
また、先祖が山岳犬であることから起伏のあるアップダウンの道を好みます。
毛皮も厚いので、寒い日や雪の日でも元気に歩き回ります。
その反面、暑さには弱いので日射病や熱射病に注意しましょう。
当然、飼育環境においても、冬や雪の日などは外にいても問題ないですが、夏の日差しのこともあるので、普段は室内で飼育しエアコンなどで人間と一緒に温度管理をした方が良いでしょう。
また、長い毛が大量に抜けますので、週に1、2回のブラッシングと毛の手入れは忘れないようにしましょう。
体が汚れるのを防ぐ効果もあります。
かかりやすい病気と寿命
大型犬ですので、股関節形成不全や膝蓋骨脱臼といった関節の病気、いわゆる運動器疾患は非常に多いです。
股関節形成不全になるとモンローウォークと呼ばれる、腰を左右に振って歩く仕草を見せます。
また、膝蓋骨脱臼の場合は患部の方の足を曲げて歩いたりします。
歩き方に異変を感じたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。
足を悪くしたままの状態で歩き続けたらさらに関節に負担がかかり、病状が悪化してしまいます。
また、厚い毛皮と長い毛のせいで皮膚病になりやすいのも、グレート・ピレニーズの特徴です。
定期的にシャンプーをしてキレイにしてあげましょう。
また、甲状腺機能低下症という病気もなりやすい病気の一つです。
甲状腺とは首の辺りにある甲状腺ホルモンを分泌する臓器なのですが、甲状腺ホルモンは代謝に関わるホルモンですので、分泌量が少なくなると皮膚病が治りにくくなったり、毛のツヤがなくなったり、毛が抜けやすくなったりして、当然元気もなくなりエサを食べなくなることもあります。
また、大型犬ですので肥大型心筋症も起こりやすいです。
肥大型心筋症は心臓の壁が厚くなって心臓のポンプ機能が弱くなる病気で、老齢犬でよく見られます。
呼吸が苦しそうになったり、日中あまり動かないでじっとしていたりということがあれば、獣医さんに診てもらいましょう。
また、グレートピレニーズの寿命は10~12歳と言われており、大型犬の寿命としては平均的です。
人間のパートナーとしてグレート・ピレニーズを飼おう
人間のパートナーという、わかりやすい犬のポジションにぴったりの犬種です。
大型犬ですので飼うためのハードルは低くありませんが、乗り越えるだけの価値のある犬種であると確信できるような、頼もしい犬種です。