ジャーマンハンティングテリアは、名前の通り猟犬として活躍した犬種のことを言います。
おじいさんのような風貌をしているともいわれるジャーマンハンティングテリアの特徴をご紹介します。
ジャーマンハンティングテリアの歴史
1900年代にイギリス産「フォックステリア」のような賢い猟犬を誕生させようと、ドイツ人が「フォックステリア」「ウェルシュテリア」「ブラック&タンテリア」といった犬種を交配させ、ジャーマンハンティングテリアは誕生しました。
そして、1930年代には10頭ほどだったのにも関わらず、繁殖を続け、10年ほどで3千頭にまで増えたのです。
このようにジャーマンハンティングテリアは猟犬として改良された犬種のため、家庭で飼う犬としては剥いているとはいえません。
もしも購入を決めた場合は、豊富な運動量と繰り返し行ない続けるしつけの忍耐力が求められることでしょう。
どこまでジャーマンハンティングテリアの飼育に時間や手間をかけることができるのか、よく考えるようにしましょう。
ジャーマンハンティングテリアの体高・体重
ジャーマンハンティングテリアは「ヤークトテリア」とも呼ばれており、平均体高は33~40㎝、平均体重は7.5~10㎏で、小型犬として分類されています。
体型はスクエア型で、頑丈なあごや鋭い犬歯、そして直立にたっている尾などが特徴的な犬種です。
毛色はブラック、グレイッシュブラック、ダークブラウンのどれかが下地となり、眉、胸、マズル、尾の付け根、脚にタンマーキングが入ります。
また、毛は硬く密集して生えているワイアーヘアと粗めのスムースヘアとなっており、抜け毛はそれほど多くはないといえるでしょう。
ジャーマンハンティングテリアの性格
ジャーマンハンティングテリアは、飼い主やその家族には従順で、優しも兼ね備えています。
他の犬や子どもともうまく付き合いができるものの、テリア犬によく見られる、頑固で攻撃的な面も見せることがあります。
幼犬期より社会性を育ませながらしつけをおこなうことで、こういった悪い一面は抑えることも可能です。
しかし、どうしても本能的に攻撃性を見せてしまう傾向があります。
警戒心が強いこともあり、まさに番犬に向いている犬種で、住宅密集地で飼育する場合は無駄吠えをしないよう、きちんとしつけることが大切です。
ジャーマンハンティングテリアの飼い方
大変体力のある犬種なので、毎日非常に多くの運動量を必要とします。
目安として、ジャーマンハンティングテリアが運動できる時間は1日2時間以上確保するようにしてください。
また、散歩中はジャーマンハンティングテリアには飼い主の足元または後ろしか歩かせないよう、しっかりしつけするようにしましょう。
時には自転車と競争するように走らせたり、ドッグランでめいっぱい体を動かせるようにしてあげるといいでしょう。
運動不足が続くと、攻撃的な性格がより攻撃的になってしまうことがあり、破壊的行動がみられる場合もあるので気を付けましょう。
また、被毛のお手入れも週1回は行ない、皮膚炎を起こしていないかまめにチェックしてあげることも忘れずに行ないましょう。
ちなみにチャンプーは汚れが気になる時だけで十分でしょう。
ジャーマンハンティングテリアの寿命とかかりやすい病気
ジャーマンハンティングテリアの平均的な寿命は9~10年とされています。
比較的丈夫な犬種ではあるものの「心疾患」「眼の病気」「膝蓋骨脱臼」には気を付けましょう。
特に「膝蓋骨脱臼」には注意が必要ですので、床の上にはカーペットを敷くなど、ジャーマンハンティングテリアの関節が痛まないように対策を講じてあげましょう。
また、散歩中などに歩行の異常を感じたら、すぐに病院に連れて行くようにしましょう。
また、眼の病気の1つ「原発性水晶体脱臼(PLL)」は遺伝的な疾患で、悪化すると失明の恐れがあると言われています。
主に3~8歳の時期に症状があらわれやすいことがわかっているので、この時期は定期検診の際に念入りにチェックしてもらうようにしましょう。
ジャーマンハンティングテリアの価格
日本ではあまり飼育されておらず、国内でブリーダーを探すことは困難であり、また、インターネット上でも販売ルートを見つけることが困難な犬種です。
そのため、子犬の購入を希望する場合は、海外のブリーダーを早めに見つけておき、そこから直接輸入して購入する方法がオススメです。
子犬の輸入には子犬本体の価格である15~30万に加え、輸送費などが加算されますので、30~40万ほどと見積もっておくべきでしょう。
ちなみにエサ代は1か月8千円ほどで、年間10万円弱ほどかかります。
ケージやトイレなどの最低限の飼育用品にかかる費用として別途5万円ほど用意しておいた方が良いでしょう。
ジャーマンハンティングテリアの特徴を知ろう
ジャーマンハンティングテリアは優秀な狩猟犬で、家族にも従順です。
けれど様々な面でかなりの覚悟が必要となる犬種でもあります。
途中で飼育を挫折してしまうことがないよう、家族でよく話し合って購入を決断するようにしてくださいね。