パピヨンといえば、美しい毛並みと、立ち上がった耳が特徴のフランス原産の超小型犬です。
見た目の美しさから、フランス語で「蝶」という意味のパピヨンという名前をつけられ、中世のヨーロッパの貴婦人たちからとても愛された愛玩犬です。
今回は現在でも女性人気が高いパピヨンの性格についてご紹介します。
賢い
全世界300種類以上の犬種が存在する中で、パピヨンの知能レベルは第8位にランクインしています。
犬は他の哺乳類に比べ、記憶力が優れており、10年前の事も鮮明に覚えていると言われています。
その中でもパピヨンは、言語能力に優れており、人間の話している言葉や単語をほぼ全て理解する事が出来ます。
その為、「散歩」「ご飯」等、犬にとって都合の良い言葉だけではなく、訓練次第では、何気なく言ってしまう愚痴や、人間同士の会話等もきちんと理解する事が出来る様になります。
また、人間の態度から、その人の機嫌を理解する事も出来ます。
近年、愛玩犬として飼われ始めた他の犬種と比べ、長く愛玩犬をしていたパピヨンは、愛玩犬として愛される為に、人間を観察し行動に移す事が出来ます。
これは人間と快適に付き合う為にパピヨンが手に入れた能力です。
大胆
パピヨンは犬の中でも特に身体が小さな、超小型犬です。
その為、ラブラドールやゴールデンレトリバー等の大型犬と遭遇した場合、とても驚きます。
また、立ち耳(立ち上がった耳の事)の為、小さな音でも敏感にキャッチし、不信感を抱きます。
大型犬の足音や息使いをキャッチしたパピヨンは2kg程しか無い身体で25kg以上もあるゴールデンレトリバーに吠え掛かる事も多くあります。
パピヨンは鳥猟犬であるスパニエル犬種の血筋を受け継いでいる為、吠えて飼い主に物事を伝える性質があります。
その為、パピヨンが吠えたからといって、一緒になって興奮し、怒鳴ったり叩いたりして静止するのではなく、優しく話しかけて安心させてあげれば、パピヨンは理解出来る犬種です。
優しく、落ち着かせてあげるようにしましょう。
わんぱく
パピヨンは可憐な容姿をしているので、強く触ったり、叩いてしまったりしたら、骨が折れてしまいそうなイメージを持っている方も多いと思いますが、そうではありません。
パピヨンの細い体にはしっかりとした骨と、バランスの良い筋肉が付いている為、身のこなしが軽やかです。
その体を活かすかの様に活発で、一緒に遊んでいる人間を楽しい気分にさせてくれます。
しかし、ただ遊んでいる分には人間もとても楽しいのですが、パピヨンは楽し過ぎて歯止めが利かなくなってしまう事が多くあります。
例えば、パピヨンが楽しくなり過ぎてしまい、階段の直ぐ近くまで行っていることにも気付かず、そのまま転落してしまったという事故もあります。
その為、楽しみ過ぎて落ち着きが無さすぎる場合には、静止してあげるようにしましょう。
止めないと、倒れるまで遊んでしまう、ハイテンションなかわいい一面もあります。
フレンドリー
基本的には、どの犬種、どの種類の生き物に対しても友好的です。
大型犬に吠えてしまうのも、「嫌い」「怖い」等、相手を不快に思ってしているのではなく、大きな犬種が前からやってきた事に「驚いた」からする事です。
その為、パピヨンが落ち着いた後に触れ合う事ができるのならば、関わりを持たせてあげると、2匹で楽しく遊ぶ事も出来ます。
また、小型犬が苦手としている身近な生物に、猫がいますが、パピヨンなら仲良くする事ができます。
ただ、パピヨンの高いテンションと、いつまでも遊び続ける行為に、猫は最後まで付き合わないかもしれません。
また、パピヨンは友好的な為、人間の子どもとの相性はとても良いです。
子どもの強引さやしつこさを喜ぶ為、パピヨンなら嫌がる事無く受け入れ、一緒になって楽しく遊んでくれます。
上下関係を大切にする
犬の性質として、家族の中でランク付けをします。
パピヨンはそれが如実にでます。
見た目の可愛さから甘やかして、要求を何でも聞き入れていたら、パピヨンは自分がリーダーだと思い込んでしまい、言う事を聞かなくなり、飼い主に「吠えたり」「噛み付いたり」する様になってしまいます。
賢い為、飼い主にリーダーとしての資格や威厳が無いと、直ぐに見抜き、自身の方がその資格を持っていると感じます。
その為、主導権は飼い主が握り、パピヨンにはリーダーで無い事をしっかり分からせてあげる必要があります。
他の犬種に比べて賢い為、しっかりと躾をしないと、一緒に暮らす事が苦痛になってしまう面がありますが、きちんと躾けられていれば、明るくて楽しい上に、子どもの世話までしてくれる、犬種です。
育て方が重要なパピヨン
犬は人間の育て方次第で、同じ犬種でも振る舞いが大きく変わってきます。
叩いて育てれば、人間を嫌いになりますし、話しかけて育てれば、人間の言葉を多く理解するようになります。
優しく、根気強く躾してあげましょう。