1970年頃から、本格的に日本に輸入され始めたロングコートチワワ。

当時は、マルチーズ等の長毛の犬種が人気だったため、ロングコートチワワの人気はそれほどありませんでしたが、バブル後より注目が集まりました。

現在でも、マンション等でも飼える小型犬ということで、人気があります。

そんなロングコートチワワは、どのような犬なのか、ご紹介します。

マイペースで賢い性格

好奇心が旺盛で、とても甘えん坊な性格です。

一方で、素っ気ない態度を取ってみたり、かと思えば無邪気に遊んだりと、どこかマイペースな部分もあります。

飼い主には忠実ですが、縄張り意識から少し警戒心が強く、また怖がりでもあります。

子犬の頃から人に慣れさせ、しつけをきちんとしながらも、愛情を持って育ててあげることが大切です。

また、とても賢い面もあるため、しつけ次第では、番犬としても活躍できる素質を持っています。

小柄な事と、以上の性格から見ると、子供やお年寄りでも比較的飼いやすいかと思います。

体の特徴

ロングコートチワワの平均的な体重は1kg〜2kg、体高は15cm〜23cmとなっており、分類としては超小型犬となります。

体高よりも体長の方が若干長くなっています。

その小さな体は、先に記したように、マンション等の比較的狭いスペースでも飼いやすいため、現在の日本の住宅事情に合っていると言えます。

ロングコートチワワは、その名の通り、長毛の持ち主です。

その長さは、床につかない程度のものとなっています。

毛は柔らかく、足の後ろや尾、耳や胸に披毛があります。

毛色は、レッドやブラックやホワイトなど、様々なものがあります。

抜け毛が多いため、定期的にブラッシングをする必要があります。

寿命とかかりやすい病気

ロングコートチワワの寿命は、10年〜16年とされています。

これは、毛の長さに関係無く、チワワ全般の寿命でもあります。

かかりやすい病気としては、眼病があげられます。

黒目を覆っている透明な膜である角膜が炎症を起こしてしまう角膜炎や、眼圧の高まりにより網膜などに影響を及ぼし視野が悪化する緑内障など、様々な眼病が起こる可能性があります。

遺伝的な要因もありますが、チワワ特有の大きな眼によって、傷がつきやすいという原因もあります。

最悪の場合、失明することもあるため、少しでも違和感を感じたら、放置せずに受診をすることが大切です。

価格と入手方法

チワワそのものの価格は、20万円前後となっています。

しかし、ロングコートチワワになると、人気があることもあり、やや高めになっていて、30万円前後する個体もいます。

入手方法としては、ペットショップからやブリーダーさんからが主になります。

ペットショップの場合は、手軽に見に行けるという利点がありますが、ブリーダーさんの場合は、仲介を挟まない分、少し安く手に入れられるという利点もあります。

ブリーダーさんからの購入だと、その犬の正確な血統なども分かるので、そこも利点です。

どちらにしても、しっかりと信頼できる場で購入をしましょう。

しつけの仕方

先に記したように、ロングコートチワワは、とても甘えん坊な性格で、更にその可愛らしい容姿で、思わず甘やかしてしまいたくなるかと思います。

しかし、甘やかしすぎてしまうと、ワガママになってしまいます。

自分の思い通りになり、自分がリーダーだと思ってしまい、言うことを聞かなくなってしまいます。

かといって、臆病な一面もあるため、厳しくしすぎるのも逆効果です。

悪いことをした時には、その場でハッキリと「ダメ」と伝え、良いことをした時には大袈裟なくらいに誉め、メリハリをつけることが望ましいです。

元々賢い犬種のため、しつけの方法を間違えなければ、きちんとお利口な子になります。

飼育をする上での注意点

ロングコートチワワは、寒さに弱い犬種です。

寒い時期には、防寒も兼ねて洋服を着せてあげることも必要となります。

また、決して暑さに強いわけでもありません。

防寒である洋服も、暖まったら脱がせてあげましょう。

また、これはロングコートチワワに限ったことではありませんが、暑い時期に屋外の熱のこもった場所や、エアコン等の効いていない暑い部屋に長時間放置しておくのも決してよくありません。

脱水や熱中症を引き起こす危険があります。

ロングコートチワワは、なるべく室内で飼育し、1年を通して温度調節はしっかりとしてあげる必要があります。

小型でマンションでも飼いやすいロングコートチワワ

見た目にも可愛らしく、比較的飼いやすいロングコートチワワ。

しかし、先に記したように、しっかりとしたしつけをしたり、温度調節をしてあげたりと、管理してあげなければいけない部分も多々あります。

甘やかして誉めるだけが愛情ではないですし、犬のためにも周囲のためにもなりません。

きちんとロングコートチワワの特性を理解した上で、家族として迎え入れ、良きパートナーとなっていくことが望ましい形です。