元々アメリカ軍のマスコット犬だったクロムフォルレンダー。
迷子となったところを、ドイツ国内で保護され、そこからドイツでペットとして飼われ始めたという経緯があります。
現在も主にドイツで飼われ、その他の国では比較的知名度が低いクロムフォルレンダー。
日本での飼育率も、それほど高くありません。
そんなクロムフォルレンダーとは、どのような犬なのでしょうか。
明るくフレンドリーな性格
元々クロムフォルレンダーは、ペットとして飼われるように配合された犬種のため、狩猟犬種と違って攻撃性は低く、他の動物や人との関わりは、とてもフレンドリーです。
ただし、警戒心が強い一面もあるため、初対面の人などには、少し距離を置く傾向もあります。
基本的には、とても明るく愛嬌のある性格です。
また、飼い主に対しては忠実であり、同時に甘えん坊な部分も持ち合わせています。
家で過ごす時は、常に飼い主の側に寄ってくるほどです。
それほど無駄に吠えることはなく、吠えるとしても適度なものなので、家庭で飼うには良い犬種かと思われます。
また、先に記したように、警戒心が強い一面もあるため、しつけによっては、番犬にもなりうる犬種です。
披毛によって違って見える容姿
クロムフォルレンダーの体重は38kg〜46kg、体高は11cm〜16cmとなっており、分類としては中型犬になります。
クロムフォルレンダーは、披毛に特徴があり、基本的には2つのタイプに分かれています。
固く長めの披毛であるラフと、非常に短い披毛であるスムースです。
ラフはスパニエル系で愛嬌のある容姿をしており、スムースはテリア系に似た容姿をしているため、同じクロムフォルレンダーでも、披毛の違いで異なった犬種のようにも見えます。
またラフにも、直毛のストレートヘアードと癖っ毛のワイアーヘアードの2種があります。
一般的には、ワイアーヘアードの方が多いとされています。
披毛の色としては、下地の白に、ブラウンやタンなどの色が入ってきます。
寿命とかかりやすい病気
クロムフォルレンダーの平均寿命は16歳前後と、他の犬種と比較してもとても長生きです。
かかりやすい病気としては、膝蓋骨脱臼や角化症等があります。
どちらも、犬の病気としては、よくある症状です。
膝蓋骨脱臼は、膝の皿である膝蓋骨がずれてしまう病気です。
初期の頃は、少し歩きにくくなる程度ですが、重度になると歩けなくなることもあるため、少しでも歩き方に違和感を感じたら、受診をしましょう。
角化症は、皮膚の表面にある角質が正常に作られなくなる病気です。
角化症になると、乾燥して痒みを感じたり、細菌感染が起こるなどの問題が出てきます。
角化症は、生まれつきのものと、他の皮膚病が原因で起こるものがあります。
正しい原因を見つけて治療するために、少しでも違和感を感じたら、こちらも受診をすることが必要です。
入手方法と飼い方
クロムフォルレンダーは、日本では、まだまだ希少な犬種で、国内での入手は困難になるため、輸入が主になります。
輸入となる分、価格は他の犬種よりも高くなり、入手するまでの過程は少々煩わしい部分も出て来るかと思います。
そんなクロムフォルレンダーの飼い方としては、先に記したように、甘えん坊な部分を持ち合わせているため、飼い主と同じ空間にいることが理想的です。
そのため、室内で飼うことをオススメします。
運動量は、あまり多くを必要としないため、1日30分〜1時間程度の散歩で充分です。
披毛の手入れは、こちらもあまり多くを必要としないため、2〜3日に1度ブラッシングをする程度で問題はありません。
体臭もあまり無いため、シャワー等で洗体するのも、月に1度程度で大丈夫です。
しつけについて
クロムフォルレンダーは、先に記したように、飼い主に対しては忠実であり、言うこともよく聞くため、しつけはそれほど難しくありません。
ただし、こちらも先に記したように、警戒心が強い一面もあるため、番犬としての役割を望まないようであれば、無駄吠えをしないように、きちんとしつけをする必要はあります。
しつけをする際は、決して怒らず、良いことをしたら誉めるという方法が効果的です。
また、良いことをしたらエサなどのご褒美あげるのも良い方法です。
ただし、全てを誉めるのではなく、イタズラ等をした際には、きちんと叱ることも必要です。
入手は難しく飼いやすいクロムフォルレンダー
クロムフォルレンダーは、比較的飼いやすい犬種ですが、上記で説明したように、入手が困難となります。
それでも、その部分が苦でなければ、国内であまり飼育されていないため、他人と違った感覚が味わえて楽しいかと思います。
そんな入手困難さ、クロムフォルレンダー自身の性格や特徴をよく理解した上で、飼育を検討することが必要です。
基本的には、飼いやすい犬種のため、愛情を持って良いパートナーになることが理想的です。