ポルトガル原産の犬種であるポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ。
漁師の助けをする漁用犬として活躍していました。
作業の近代化により、一時は絶滅の危機もありましたが、その後ショードッグやペットとしても人気が出て、現在に至ります。
そんなポーチュギーズ・ウォーター・ドッグとは、どのような犬なのでしょうか。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは飼い主と過ごすことが好きな性格
明るく活発な性格をしています。
飼い主やその家族に対しては、忠実で愛情深いですが、見知らぬ人に対しては警戒心を持ちます。
ただし、好奇心旺盛で友好的な面もあるため、信頼した相手に対しては、甘えん坊な姿を見せることもあります。
また、遊ぶことが好きなので、子供や他の動物などとも仲良くすることができます。
漁用犬として活躍していたこともあり、飼い主などと共に何かしら作業をすることが好きで、与えられた仕事に関しては、熱心に行うことができます。
飼い主とコミュニケーションをとることを強く望むタイプなので、一緒に何かを行う時間を持つようにすると良いです。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの外見
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、体重が16kg〜25kg、体高が43cm〜57cmで分類としては中型犬となります。
全体的に、筋肉質でバランスの取れた体型をしています。
耳は大きめで、漁用犬として水の近くにいたため、水が入らないように垂れ耳に進化しています。
足は長く、尾は巻き気味の垂れ尾です。
指の間には、こちらも漁用犬だったことから、水掻きがあります。
被毛は、短めの巻き毛と長めの波状毛の2種類で構成されています。
毛色は、ブラック、ホワイト、ブラウン、ブラック&ホワイトなどがあります。
鳴き声は高い声から低い声まで幅広く出て、高い声に関しては何オクターブにもなるほど高いです。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの寿命とかかりやすい病気
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの寿命は、12年〜15年とされています。
基本的には、病気にかかりにくい犬種とされていますが、中でもかかりやすい病気としては、股関節形成不全や網膜萎縮症などがあります。
股関節形成不全とは、股関節の形が正常な状態とは異なる病気です。
この病気になると、骨盤の骨が不完全であるため上手く歩行をすることができずに、左右に振られてしまったり、スキップのような歩き方になってしまったりします。
主に遺伝的なものが原因ですが、成長過程での肥満や過度な運動も原因となり得るため、予防できる部分は気を付けることが必要です。
網膜萎縮症とは、その名の通り、目の中の網膜が萎縮してしまい、正常な働きをしなくなってしまう病気です。
この病気になると、徐々に視力が低下し、日常生活に支障が出ます。
始めは夜間や暗い場所で物につまづく程度ですが、だんだん昼夜問わず見えなくなってきて、正確に歩くことも儘ならなくなります。
この病気は遺伝性のものであり、予防法がありません。
また、治療法も無いため、この病気になったら、飼い主が本人の生活しやすい環境を作ってあげることが重要となります。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグのしつけ方
まず、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグに限らず、犬は相手が自分よりも下の立場だと認識してしまうと、その相手の言うことを全く聞かなくなってしまいます。
そのため、服従訓練は大切なしつけの1つとなります。
特にポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、飼い主の言うことを比較的喜んで聞いてくれるタイプなので、その素直さに、ついつい甘やかしてしまいがちです。
しかし、甘やかしてばかりいると、それこそ成長するにつれて、「相手が何でも言うことを聞くので自分が上」と間違った認識をしてしまい、後々大変なことになります。
遊ぶ時は遊ぶ、厳しくする時は厳しくすると、メリハリをつけて接するようにしましょう。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグを飼う際の注意点
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグは、比較的多くの運動量を必要とします。
1日に、1時間程度の散歩を2回ほどしてあげることが望ましいです。
元々が漁用犬だったため、やはり水は大好きです。
通常の散歩に加えて、川などの水辺で遊ばせてあげることも好ましいです。
ただし、水辺で遊ぶ時には、水の流れなどの周囲の安全を確認してから、遊ばせてあげるようにしましょう。
寂しがり屋で、飼い主と共に過ごすことを好む犬種のため、室内飼いをすることが望ましいです。
被毛のお手入れは、毎日のブラッシングと定期的なシャンプーが必要です。
また、月1回程度のトリミングも必要となります。
ブラッシングを怠ると、毛玉ができてしまうので注意が必要です。
また、水遊びの後はきちんとシャンプーをしてあげないと臭いが出るため、こちらも注意が必要です。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの価格と入手方法
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの平均価格は、30万円〜35万円程度となります。
入手方法としては、ペットショップからの購入やブリーダーからの直接購入などがあります。
ペットショップは、比較的身近にあり、一般的にも馴染みがあると思います。
気軽に見に行くことができる反面、ペットショップでは仲介などが入るため、価格が少々高めとなります。
また、必ずしも身近なペットショップにポーチュギーズ・ウォーター・ドッグがいるとは限らないため、そこが難点です。
それに比べてブリーダーからの購入は、確実にポーチュギーズ・ウォーター・ドッグを入手できるうえに、仲介などが無い分、価格も安くなります。
また、その犬の血統などの正確な情報が知れることも安心できるところです。
しかし、ブリーダーはペットショップと異なり、必ずしも近くにブリーダーがいるとは限らないため、そこが難点です。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの特徴を知ろう
飼い主に忠実で、しつけも比較的しやすいポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ。
しかし、多くの運動量が必要だったり、被毛のお手入れが必要だったりと、大変なことも多々あります。
ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグの特性をしっかり理解して、飼うことを検討しましょう。