イングリッシュ・セッターは、もとは実猟犬として飼育されてきたものの、近年ペットやショードッグとして注目を集めている犬種です。

ここではイングリッシュ・セッターの特徴についてご紹介していきます。

家族を迎え入れる前に、よく知っておきましょう。

イングリッシュ・セッターの歴史

イングリッシュ・セッターの起源は14世紀と言われており、セッターのなかでも1番古い歴史をもっています。

主に鳥の狩りで活躍していたとされる犬種で、祖先犬は「スプリンガー・スパニエル」「スパニッシュ・ポインター」「ウォーター・スパニエル」であると考えられています。

イングリッシュ・セッターが誕生したのは19世紀にはいってからのことで、日本に輸入されるよういなったのは明治時代です。

当時はとても頭のいい猟犬として迎えられたのだそうです。

そして今でも、多くのイングリッシュ・セッターが現役で狩猟犬として活躍しています。

イングリッシュ・セッターの体高・体重

平均的な体高は61~68㎝、体重が25~30㎏であるとされ、大型犬に分類されます。

ただし、イングリッシュ・セッターは大型犬としては少し小ぶりであるため、飼育方法などは中型犬のものを参考にしてもいいでしょう。

頭部のストップや筋肉質である体、そして四角のようなマズルに垂れ耳が特徴です。

走るスピードはとても速いのですが、歩くときはゆったりと大股で歩きます。

被毛はダブルコートであり、光沢がある美しい毛並みが特徴です。

カラーは斑点があるベルトンで、ブラックベルトンやレモンベルトン、そしてブルーベルトンなど、さまざまな種類があります。

イングリッシュ・セッターの性格

イングリッシュ・セッターは、とても穏やかで人懐っこい性格です。

飼い主やその家族はもちろん、あまり知らない人とでもいい関係を築くことができます。

また、寂しがり屋で飼い主に甘える傾向があり、飼い主と一緒に何かをすることがとても好きです。

そして反対に長時間に及ぶ留守番は苦手です。

一方で、イングリッシュ・セッターは忍耐力、力強さ、活発さ、そして、飼い主の指示に従う従順さも兼ね備えています。

ただし、少し気ままでマイペースな一面もあるため、こうした様子が見られた場合は、飼い主は何度も繰り返してしつけることが求められます。

イングリッシュ・セッターの飼い方

先ほどもお話した通り、イングリッシュ・セッターは猟犬でした。

まいにち、水辺などを駆け回り狩りをしていたため、豊富な運動量が必要です。

毎日、朝と夕方に1時間ほどの散歩に連れて行ってあげましょう。

運動量が足りていなければ、それがストレスとなり、攻撃的になってしまうこともあります。

時にはドッグランなどで思い切り走ったり体を動かすようにしてあげると、より一層いいでしょう。

そうすることでイングリッシュ・セッターがもっている良いところを引き出すことができます。

また、褒める機会を多く作ってあげることでよりよい関係を築くことができるでしょう。

イングリッシュ・セッターの寿命とかかりやすい病気

イングリッシュ・セッターの平均寿命は、12~13年であると言われています。

大型犬に多い「股関節形成不全」「肘関節形成不全」「胃捻転」には気を付けるようしましょう。

「股関節形成不全」や「肘関節形成不全」は、充分な運動と栄養、そして休息を成長期に充分与えてあげることで症状を改善させることができます。

症状が悪化した場合には手術が必要となる場合もあります。

一方、「胃捻転」は飼い主の心がけ次第で予防ができる病気です。

食前や食後の運動は控えるようにし、エサは複数回にわけて少量ずつ与えるようにすることが大切です。

また、遺伝性の「盲目」や「難聴」にも注意が必要です。

これらの病気は近親交配で同じ毛色の犬を交配させることが原因であるとされています。

購入の際は、親や兄弟についても確認するようにしましょう。

イングリッシュ・セッターの価格

イングリッシュ・セッターの子犬の価格平均は15~20万円ほどと言われています。

家庭の飼育向けである「ペットタイプ」とドッグショーへの出場の可能性を秘めている「ショータイプ」、そして鳥猟犬を目的として繁殖された「猟犬タイプ」の子犬がいます。

価格は、「ペットタイプ」と「猟犬タイプ」に関しては大きな差はありません。

「ショータイプ」のみが個体がどれだけイングリッシュ・セッターのスタンダードに近いかという基準によって変動し、最も高値となる傾向にあります。

また、血統書が付いている場合や、両親がチャンピオン犬である場合は、どのタイプでも相場よりも高値となることもあります。

イングリッシュ・セッターの特徴を知ろう

イングリッシュ・セッターの購入を検討中の方が知りたい、性格や飼い方のポイント、販売価格の相場などをご紹介しました。

イングリッシュ・セッターはペットショップではあまり販売されることがないため、ブリーダーを探す必要があります。

代行で購入ルートを探してくれるサービスもありますので、うまく活用していきましょう。