耳が長い動物と言えばうさぎをイメージしますが、犬にも長い耳を持つ犬種が存在します。

誰もが知っている犬種から聞き慣れない犬種まで耳の長さが特徴の犬達をご紹介します。

言わずと知れた超人気垂れ耳犬「ミニチュア・ダックスフンド」

ドイツ原産の狩猟犬として作られた犬種です。

独特の短い足で歩く姿の可愛さが人々を虜にし、その人気ぶりは1999年~2007年までJKC登録頭数が1位という凄まじいものでした。

最近はミックス犬に人気を押され気味のミニチュア・ダックスフンドですが、今年2016年の小型犬人気ランキングでは5位と、まだまだ人気ぶりは健在です。

人気の理由は豊富な毛色のバリエーションにもあり、その数なんと160種類以上と言われております。

性格は好奇心旺盛で活発、運動が大好きですが、この犬種は椎間板ヘルニアに罹りやすいので、アジリティなどジャンプをするような運動は避け、散歩やドッグランなどで体を動かすのが望ましいとされます。

また、肥満になりやすいので食事やおやつの与え過ぎには注意が必要です。

長い耳で目を覆う事ができる犬「ビーグル」

イギリス原産の嗅覚ハウンドで、主にうさぎ狩りで活躍してきました。

とても知的で愛情深く穏やかな性格をしており、また体がとても頑丈で病気にも罹りにくい事から日本でもペットとしてとても人気があり、アメリカの漫画キャラクター、スヌーピーのモデルになった犬種としても有名です。

そんな人気のビーグル犬ですが、もともと狩りのために使われていたため、とてもよく通る大きな声で吠え、スタミナもある事から延々と吠え続ける事が出来るため集合住宅で飼うには不向きだと言われています。

また、短毛の割に抜け毛の量が多く、週2~3度のブラッシングは必要になってきます。

気をつけたい病気は先天的に起こるてんかんや、ダックスと同様、胴長の体型に起こりやすいといわれる椎間板ヘルニアです。

階段の上り下りや、ジャンプをあまりさせないようにし、室内ではフローリングに絨毯などを敷き、滑らない工夫が必要です。

ダンボのような長い耳を持つ犬「バセットハウンド」

フランス原産の嗅覚ハウンドとして活躍してきた犬種です。

体型は胴長短足で、地面に着きそうなほど垂れた耳が特徴です。

また、足は速くなく、もともとバセットハウンドは、狩りの際に人間の足でも追いつける、足の遅い犬として作り出されたと言われています。

犬の中でもかなり温厚でのんきな性格として知られ、飼い主に従順で利口な犬と言われており、運動に関しては激しいものは必要なく、ゆったりとした散歩や庭で遊ばせる程度が理想的です。

ダックスやビーグル同様、体型的に椎間板ヘルニアになりやすいので、肥満には注意が必要です。

また、バセットハウンドは、「ハッシュ・パピー」という有名靴ブランド店のキャラクターとして一躍その名が有名になりました。

まるで西洋人形。長く美しい耳を持つ犬「アメリカン・コッカー・スパニエル」

アメリカ原産で、先祖のイングリッシュ・コッカー・スパニエルがアメリカに持ち込まれ、小柄に品種改良されて誕生した犬種です。

ディズニーアニメ「わんわん物語」に出てくるヒロイン「レディ」としても有名で、アメリカでは絶大な人気を誇る犬種です。

体型は小柄ながらがっしりとした体つきで、シルクのような美しい被毛と愛らしい容姿が特徴です。

性格は人懐こく陽気でしつけしやすく、高齢者や犬飼い初心者にも飼いやすい犬種です。

優雅な容姿とは裏腹に運動が大好きで、スタミナもかなりある犬なので、散歩の他にボール遊びなど取り入れ、運動不足にならないように気を付けなければいけません。

また、かなり抜け毛が多い犬種としても知られ、抜け毛対策としても美しい被毛を保つためにも毎日のブラッシングは欠かせません。

更に気を付けたい点としては、体質的に脂っぽい皮膚の上に、耳が長く垂れているため蒸れて雑菌が繁殖しやすく、定期的な耳掃除が必要な犬種です。

耳の長さがギネス認定された犬「ブラッドハウンド」

ベルギー原産の「嗅覚獣猟犬」という、鼻で獲物を嗅ぎ分けて追跡する事に長けている犬種です。

嗅覚の帝王、魔法の嗅覚などの異名を持つブラッドハウンドの嗅覚は、何週間か経っている臭いを追跡できたり、一瞬だけ嗅がせた臭いも覚えてしまうと言います。

まさに犬界ナンバーワンの嗅覚を持つブラッドハウンドですが、もう一つナンバーワンになったものがあります。

ブラッドハウンドの「ティガー」という名の犬が「史上最も耳が長かった犬」としてギネス記録に認定されました。

その長さは右耳が34.9㎝、左耳が34.2㎝(ちなみに耳が長いと言われる犬種、ビーグル犬の平均は18㎝です)そんなブラッドハウンドの性格は、とても穏やかで攻撃性もありません。

しかし、散歩中などに気になる臭いがあると、その臭いを追跡する事に夢中になってしまい、制御が難しくなると言う一面も持ち合わせています。

また、ブラッドハウンドは顔の皮膚がたるんでいる事から、よだれや食べ物がシワの間に入り不潔になりやすいため、毎日こまめに拭いてあげる必要があります。

愛らしい長耳の犬の種類を知ろう

耳の長い犬種がスヌードをつけて散歩しているのを「可愛い」なんて思いながら見ていましたが、スヌードには外耳炎予防のためや、食事中、お皿の中に耳が入ってしまうのを防ぐ役目があったのですね。

見ている分にはとっても可愛い耳長犬ですが、飼い主さんはなかなかの苦労があります。