爬虫類のその独特のフォルムや生態に興味を人は少なくないでしょう。

最近では、若い女性の間でも、小型の爬虫類の人気が高まっているそうです。

爬虫類女子を特集する雑誌やテレビ番組もときどき見かけたりすることがあります。

そんな爬虫類ですが、飼うときにはどんな苦労があるのかご紹介します。

多くの人にとっては気持ち悪い存在

爬虫類が好きな人にとって、何よりの魅力はそのキモカワイイ外見なのではないでしょうか。

まさか「気持ち悪い」と思って爬虫類を飼っている人はいないと思います。

しかし、それは魅力であると同時に、いちばんの難点でもあり、人に魅力を理解してもらったり、共感してもらえないことが多いペットです。

特に家族と同居している場合には、飼育に猛反対や大ブーイングを食らうこともあります。

来客や友だちにも気持ち悪がられたりするので、なかなか人を呼びにくくなります。

また、脱走する可能性もあるので、なかなか部屋の外に連れ出してあげられません。

飼っているときに周囲の人に気を遣うというのが、爬虫類を飼うときの最大の苦労かもしれません。

エサのにおい

爬虫類は、犬や猫などの哺乳類と比較すると動物のにおいは少ないと言われています。

しかし、実際に飼っていたり、ペットショップの爬虫類コーナーに行ったりすると、やはり独特のにおいがありますよね。

爬虫類自体ににおいがなくても、飼えば多少なりともにおいには悩まされます。

多くの場合は、爬虫類自体ではなく、そのエサになる生き物が原因です。

コオロギなどの虫はその糞ににおいがありますし、エサ用のネズミは言わずもがなです。

飼い始める前にはわからないと思いますが、飼うときにはじゅうぶん気を付けて欲しいものです。

維持費が高い

爬虫類の飼育でいちばん手がかかるのは、飼育環境の維持でしょう。

そもそも大型の爬虫類は、エサ代として多くの費用がかかるものがいます。

特に生きたエサしか食べない動物は、お金も手間もかかります。

それから爬虫類を飼うときには、必然的に部屋の温度管理にはすごく気を遣います。

自分で体温が調節できず、暑さや寒さに弱いというのは大体の爬虫類に共通します。

複数の爬虫類を飼っていると、もともとの生態や理想とする飼育環境がまったく違うということもあります。

そして、湿度や室温を一定に保つというのは、エアコンやヒーターをつけっぱなしにするようなもので、結構お金がかかるものです。

脱走する

爬虫類というと本当にさまざまなものがいますが、その中でもトカゲやヘビは脱走の常習犯です。

ペットが脱走しないようにするには、いろいろと神経をすり減らしたりします。

部屋の中でケージから出る分にはまだかわいいものです。

しかし、いちばん憂慮すべき事態は、家からの脱走です。

やはり好きな人以外にとって、爬虫類というのは気持ち悪かったり怖い存在です。

脱走したときのご近所の人からの視線というのも、考えただけで肝を冷やします。

懐いてくれない

たまにおいしそうにエサを食べたり、気持ちよさそうな顔をしていたりと愛嬌のある姿を見せてくれるときもあります。

しかし、爬虫類は、犬や猫と違って全然人に懐いてくれません。

これは人それぞれ感じ方があり、そのツンツン具合が良いと思っている人もいるでしょう。

エサをあげるタイミングで飼い主を認識している素振りはあったりしますが、もちろんしっぽを振るようなことはありません。

いちばんさみしいのは、触ったりすることがストレスになる動物もいるということです。

眺めているだけでもじゅうぶん楽しいのですが、撫でてあげたいという親心もあります。

触ったり抱いたりすることが、そう気軽にできないというのも、ちょっと残念だったりします。

意外に大きくなる

爬虫類の中には、思いがけず大きく成長する動物がいます。

もちろん種類や個体によって違いますが、犬や猫と同じように10年以上生きるものも多くいます。

そして長生きする爬虫類は、飼っているうちに想定外の大きさになったりします。

大きくなったからといってどうにかできるわけではありません。

巨大になったヘビやトカゲに生活スペースを圧迫されるなんてことも、よく聞く話です。

それからモリモリとエサを食べるようになって、毎月のエサ代がバカにならないということだってあります。

爬虫類を飼っていてと困ることもある

爬虫類や両生類は、一般的に静かで、においも少なく、手間がかからないと言われています。

犬や猫よりも大家さんのハードルは低いので、集合住宅でも飼育しやすいというのも、若い人に人気の理由でしょう。

しかし、大切な命を飼うわけですし、すべての人にかわいいと思ってもらえるものではありません。

そのあたりで、やはりいろいろと気苦労があります。

こだわり始めるときりがないのはどのペットでも同じですが、その外見さえクリアできれば理想的なペットかもしれません。

単身者や忙しい人でも飼いやすいペットではないでしょうか。