子供の頃、森や林などでヤモリを捕まえたことのある人は多いのではないでしょうか。

ヤモリは見た目も可愛いので飼ってみたいと思っている人もいますよね。

そんな方の為に今回はヤモリの飼育ポイントをご紹介します。

プラスチックのケージと床材

ケージはプラスチックのものでしっかりと蓋が閉じ、通気が良いものが飼育に適しています。

ガラス水槽はしっかりとした蓋が無いのに加え、ヤモリが張り付くことができないので飼育に適しません。

大きさは1匹であれば20cmもの横幅があれば十分ですが、少し高さがあるとヤモリも過ごしやすいです。

しかし、2匹以上のヤモリを飼育する場合は30cm以上の横幅は必須です。

購入してきたケージは一度洗剤を使わずに水洗いしましょう。

その後、煮沸して十分冷ましてから使ってください。

基本的には必要ないのですが、多少の湿度を保持するために土などを入れておくのも良いでしょう。

その場合はダニなどの虫が湧かないように注意してください。

新聞紙でも良いのですが、下に潜ってしまうことが多くなります。

キッチンペーパーを使うのも良いと思います。掃除が楽になります。

ただし、爬虫類用として販売している砂の床材は誤飲してしまう可能性があります。

最悪の場合は排出されずに詰まって死んでしまうこともあるので注意してください。

ケージに入れる物

ヤモリは夜行性の生き物です。

昼間は狭い隠れ家で寝ており、シェルターを設置ないとストレスが溜まってしまうので必ず設置してください。

イモリは脱皮が下手なので、植木鉢のかけらのようなザラザラしてこすり付けることができることが出来るものも入れてあげると良いでしょう。

水は霧吹きで、エサはケージ内に放り込んでおけば勝手に飲み食いしてくれますが、品良く育てるにもエサ入れや水入れを用意すると良いかもしれません。

エサ入れ・水入れはゼリーなどの容器で十分です。

水は毎日交換してあげてください。

またヤモリは比較的産卵させやすく、野生で捕まえた個体は卵を持っていることも多いので産卵の準備は常にしていた方が良いです。

木の板などを立ててあげるとそこに卵を産みます。

ただし種類によっては卵がくっつかないものもあり、板の隙間に産むものもいます。

どちらにせよ、卵が安定するような工夫を考えましょう。

ケージの掃除

夏場はできるだけ毎日掃除してあげてください。

洗うまではしなくても大丈夫ですが、壁を霧吹きでたっぷり濡らしティッシュで拭き取ってあげましょう。

季節に関わらずフンは放置せずに出していたら取ってあげてください。

排出の具合で体調を知ることも出来るので気にかけてあげましょう。

上でも書きましたが、床材をキッチンペーパーにすると掃除がしやすくなります。

また、掃除のときには脱走されやすいので気を付けてください。

別の容器に移してから掃除するのが良いです。

ケージがキレイだとヤモリも嬉しがります。しっかりとやりましょう。

冬を越すために

ヤモリに冬眠させるべきかさせないべきかは意見が分かれてしまうところです。

もともと南方系の生き物なので、冬に対する備えは他の国産の爬虫類程は持っていません。

野生では温度が一定したところで冬をやり過ごしているので、飼育下でも土に潜るなどの本格的な冬眠はさせられないのです。

冬眠というよりは休眠に近いのかもしれません。

普段のケージをそのまま気温の変化が少ないところに置いてそっとしておきます。

ただし水入れは設置してください。

夜行性なので夜間も保温するための工夫が必要です。

パネルヒーターなどを使って温めてあげてください。

また、冬はエサの確保が難しいのでペットショップなどエサの供給先を見つけておくと良いでしょう。

複数の個体を同じケージで育てるには

上で書いた通り、ヤモリを同じケージで何匹も飼育する場合はそれに比例してケージを大きくする必要があります。

しかし、オス同士を一緒に飼育すると縄張り争いになり、ケンカをしてしまいます。

弱い個体は逃げ場がなくストレスが溜まり、エサを食べることができずに弱って死に至ってしまいます。

つがいやメス同士だと大丈夫なのですが、オス同士の場合は個体別のケージで育てた方が良いかもしれません。

また、通常ヤモリはオス1匹と複数のメスのハーレムを形成しているので、オスが1匹だけならメスを大きな一つのケージで複数飼っても良いでしょう。

光と温度と湿度

ヤモリは夜行性の生き物なので紫外線が苦手です。

直射日光は避けましょう。

基本的に照明も不要ですが、慣れてきたら明るくても行動をするので、紫外線の入ってない観賞用のライトを設置するのも良いでしょう。

乾燥に弱いため霧吹きで湿度を50%~70%くらいに保ってあげてください。

ケージの内側に霧吹きで水を吹き付けてやると、それを飲み水として飲むので上で書いた水入れは必要なくなります。

寒いのが苦手ですが暑すぎるのも苦手です。

ケージ内の温度は20℃~30℃くらいを保ちましょう。

真夏は薄暗く風通しの良いところにケージを移動させると良いでしょう。

ヤモリを上手に飼おう

以上がヤモリの基本的な飼育ポイントです。

飼育環境のことがほとんどですが、勿論エサも大事なのでそちらにも気を使ってあげてください。

なお、種類によっては飼育方法が少し変わってしまうので必ず飼う種類のヤモリの飼育方法を確認してください。

小さいですが尊い命には変わりがありません。

しっかりと学んで正しい飼育方法でヤモリを飼ってくださいね。