CMやテレビでよく見かけるエリマキトカゲですが、習性や生態を知っている人はあまりいないと思います。

何を食べて、どこに住んでいるのか?飼うにはどうしたら良いのかご紹介します。

野生のエリマキトカゲの特徴

エリマキトカゲはオーストラリア北部の熱帯や温帯・ニューギニアの森林に生息しています。

生息する地域によって色や大きさ形など、若干の違いあり、様々な個体が存在します。

体長は60cm~90cmの個体が多いです。

食性は肉食寄りの雑食で、アリ・クモ・セミ等の虫から、小型の哺乳類・トカゲ・植物など様々なものを食べます。

また、基本的に木の上で生活をし、狩りの為に地上に降りることもあります。

その他、メスは産卵時、地下に巣を作り8~23個の卵を産みます。

そして、幼体は生まれてすぐに親離れし、狩りなども一人でします。

野生のエリマキトカゲの寿命は未だによく分かっていません。

ペットとしてのエリマキトカゲ

基本的に爬虫類は人に慣れるということがありません。

ただ環境に順応していき、飼い主にもだんだん警戒しなくなります。

性格はおとなしく、人がちょっかいを出さなければ咬みついてくることはありません。

活動的ではないので動かないことが多いです。

エサはコウロギやミルワームなどの昆虫や食用マウスを与えてください。

あくまで副食ですが、果物を与えるのも良いでしょう。

また、エリマキトカゲは熱帯や温帯に棲んでいるので、日本で飼育するには、夏場以外は温度を調節してあげなければなりません。

乾燥を好まないので、室内の保湿や通気性も考えましょう。

寿命については10~15年と言われていますが、飼育されている個体で、最高で20年間生きたものが確認されています。

エリマキトカゲの値段

今日本で売られているエリマキトカゲは、インドネシアに生息するものと、オーストラリア生息の個体をドイツやアメリカで養殖したものになります。

現在オーストラリアでは輸出禁止になっているので、野生のものは出回っていません。

ちなみに日本で多く流通しいているのはインドネシア産のものになります。

ペットショップでの相場は2万円~5万円が多いです。

ただお店によって価格がかなり変動するので、1万円代で買えることもあります。

ペットショップの他にも、爬虫類の即売会などでも買うことができます。

即売会では個人で繁殖をしている方もいるので、値段の交渉などもできることがあります。

やはり個体によって見た目が異なるので、ペットショップや即売会などを巡って自分の気に入った子を選びましょう。

必要な設備

まずエリマキトカゲを入れる容器が必要です。

大きさは90cm~120cmの水槽、または爬虫類用のケージを使いましょう。

爬虫類用のケージは壁がメッシュになっているので、通気性を考えるとケージの方が良いでしょう。

トカゲが登るための樹の枝も必要になるので、高さもある程度考えなければなりません。

次に床に敷く床材が必要です。

エリマキトカゲは乾燥した地域を好まず、森林などに生息しています。

なので保湿性の高いヤシガラ土などを使い、床材を厚めに敷き詰めます。

また、熱帯・温帯に棲む動物なので、気温については25℃~30℃が適温と言われています。

そのため、爬虫類用パネルヒータなどを使って温度を調整します。

その他にも保温球を使って、ホットスポットやケージ内の温度差を作ります。

サーモスタットを使えば温度を感知して、自動的に暖房のオンオフを管理してくれます。

それだけでなく、温度湿度計も用意しましょう。

そして、エリマキトカゲは水をそのまま飲まないので、エアレーションなどを置きます。

水浴び用の容器も置いてください。

飼うため注意点

気温や湿度を適切に管理しないと、体調を崩す原因になります。

ケージ内の糞の処理や、床材の取り換えも定期的に行ってください。

ケージ内が不衛生な状態になるとダニが発生したり、細菌が発生してエリマキトカゲの中にいる寄生虫を強くしてしまうことがあります。

その結果、食欲不振など体調を崩す原因につながります。

寄生虫を駆除する薬もあるのですが、これを使うことで逆に体調を崩して死んでしまうこともあります。

エサを食べなくなったり糞がいつもと違うと感じたら、自分で判断せずに、まずは医者に連れて行ってください。

その他にも紫外線不足になると、クル病という骨が変形する病気にかかります。

この病気は発病してからはほぼ手遅れです。

栄養不足や外傷などでも、皮膚の下に膿が溜まる膿傷にかかります。

ペットのためにも、人間がきちんと健康管理してあげましょう。

エリマキトカゲを飼ってみよう

犬や猫と違いエリマキトカゲは飼育環境に大きく左右される動物です、人間が環境を管理しないと簡単に死んでしまいます。

光熱費も、ヒーター・紫外線ライト・保温球などで年中かかります。

飼育するには少しハードルが高いかもしれません。

しかし、環境や設備をきちんと管理すれば、人生を長くともに過ごせます。

体調や挙動をよく観察して、末永く付き合っていきましょう。