ギリシャリクガメは小さくて飼いやすく、カメを初めて飼う初心者にもオススメされる種類の一つです。
ですが何も知らないままに飼育をしていると、思わぬトラブルに見舞われるかもしれません。
そこで今回はギリシャリクガメにはどのような特徴があるのかご紹介します。
ギリシャリクガメ
ギリシャリクガメとは
ギリシャリクガメはヨーロッパ南西部や西アジアなどの地中海地域に広く生息し、そこから日本にやってきます。
甲羅の模様が豊富で、ギリシャ織に似ていることからその名がついたそうです。
多くの亜種が存在し、種類によって甲羅の大きさや模様に違いがあるのが一番の特徴でしょう。
冬は穴を掘って冬眠することもあり、乾燥地帯で生きるため屋外でも飼育が可能とされる種類もいます。
ですが亜種によっては冬を越すのが厳しいこともあるので、基本的には屋内で飼うことが前提となるでしょう。
その他にも種類によって細かな違いが見られるので、飼う予定のギリシャリクガメがどの亜種に属するのか把握しておけば、特徴を掴みやすくなります。
ギリシャリクガメは小さくて初心者向け
ギリシャリクガメの大きさは20センチから30センチとされ、リクガメの中でも小柄な体格をしています。
性格も大人しいことが多いため、比較的飼育しやすい部類といえるでしょう。
飼い主のことを覚える個体もいるので、ペットとして高い人気を持っています。
ペットショップやホームセンターで簡単に見ることができ、爬虫類を飼ったことのない人の目にも止まりやすいかと思います。
生後間もないギリシャリクガメはまだ体が弱く、環境や飼育方法によっては病気を招いてしまう恐れがあります。
飼育経験がない場合はある程度成長し、大きくなったカメを選ぶようにしましょう。
小柄なものなら10,000円くらいで購入でき、大きくなるにつれて値段は高くなる傾向にあります。
元気に動き回り、甲羅や皮膚に異常かないかどうか確認してから飼うようにしましょう。
ギリシャリクガメは水槽で飼育する
飼育することを決めたら、ギリシャリクガメのための家を準備する必要があります。
水槽はカメの大きさを考慮し、動き回っても困らない程度のものを選びましょう。
体長の5倍ほどの広さを理想とし、そこに床材や水入れを置くようにしてください。
ギリシャリクガメは環境の変化を嫌うので、ヒーターやバスキングライトを使って常に一定の温度を保つようにしましょう。
25度前後を目安にして、夏場は気温が上がりすぎないように注意してください。
その他にも日陰を作る小屋や、カメを飼うのに欠かせない紫外線ライトなど、用意するものは多くあります。
カメを飼うのが初めてなら、購入店や獣医に相談し、アドバイスをもらうのもいいでしょう。
ギリシャリクガメは乾燥した気候で暮らしていたため、日本の梅雨には弱いです。
湿気が高くなりすぎないように風通しをよくし、水槽内の掃除はこまめに行うようにしましょう。
ギリシャリクガメは草食で水を多く飲む
食事は葉野菜を主として与え、その他に果物や野草をあげるといいでしょう。
多くの種類をバランスよく与えることで、栄養の偏りを防ぎ、カメも食事に飽きることがなくなります。
カルシウムの多い野菜を与えることは、甲羅の成長や健康の促進にもつながるので、普段から意識して用意しておくといいですね。
常にいくつもの食材を与えておけば、そのカメが何を好むのかを把握することができます。
そうすればいざ病気になって食欲が落ちたとき、食べてくれるであろうものを想定することができるでしょう。
またギリシャリクガメは水分を多く必要とします。
毎日新鮮な水を準備し、なくなっていたらすぐに補充するようにしましょう。
力が強いため小さな水入れは倒してしまうことがあるので、何でもない時でも水槽の様子を確認するようにしてください。
ギリシャリクガメは長く生き、なついてくれる
ギリシャリクガメの寿命は30年から50年程度といわれ、一般的に飼育できるペットの中でも長寿に分類されるものです。
比較的小柄だといっても、きちんと紫外線を浴び、健康を保つことのできた個体はそれなりに大きく成長することもあるでしょう。
年を重ねていくごとに、病気や怪我などの不安も出てくるかもしれません。
長く生きるということは、想定できないことがたくさん起こるということです。
飼い主の生活スタイルを変更する必要があったり、カメを優先して、自分のしたいことができないということもあるかと思います。
ですが長く生きるからこそ、ギリシャリクガメは飼い主に慣れ親しみ、スキンシップにも応じてくれます。
名前を呼べば反応したり、手から食事を受け取ってくれる子もいます。
そういった信頼関係をゆっくりと育めるペットだからこそ、多くの人たちから愛され、求められているのでしょう。
ギリシャリクガメの特徴を知ろう
一般的に飼いやすいとされるギリシャリクガメですが、毎日の掃除や食事の用意、健康管理など当たり前に必要とされる世話には多くの手間と時間が必要とされます。
のんびりと生きている印象を持つカメですが、生活の多くを飼い主に依存していることがわかると思います。
そんなギリシャリクガメと長く生きていくため、一日一日を大切にして、責任を持って飼ってあげてください。