猫を飼っておられる方や猫好きな方は、猫にお手をさせてみたいと思った事が一度はあるのではないでしょうか?
あの自由気ままでなかなか言うことを聞いてくれない猫が、自分の手のひらにちょこんと小さな手を置いてくれたらとても可愛くて幸せですよね。
でも、猫って犬と違ってお手を覚えさせるの難しいんじゃ…と思われる方もいると思います。
でも大丈夫です。猫もちゃんとお手を覚えてくれるんです。
では、どうしたら猫にお手を覚えさせられるのでしょうか。
手を触られることに慣れさせる
猫は自分の手足に触れられる事を嫌います。
お手の練習の際は少なからず猫の手に触れることになりますよね。
なので手を触らせてくれないとお手は夢のまた夢になってしまいます。
手を触ろうとすると瞬時に引っ込めてしまったり、怒る子もいます。
中には全く平気な子もいますが、嫌がる子の場合は猫の手に触れた後におやつをあげるなどして、まずは手に触れられることに慣れさせていきましょう。
お座りをさせる
お手をする姿を想像してみた時に、多くの方はお座りをして、片手を上げている姿を想像するのではないでしょうか。
猫にお座りを覚えさせるのは意外と苦労しません。
高い位置で猫におやつを見せると顔を上に向けてピーンと背筋を伸ばします。
その時に「おすわり」と言いながらお尻寄りの背中をそっと押してあげると、お座りの姿勢になります。
そうしたらおやつをあげて「これがおすわりだよ」と声をかけて、繰り返します。
おすわりの姿勢を取らせたら「良い子だね」と褒めてあげてください。
最初はうまく出来なくても、おやつをあげながら繰り返していくうちに次第に出来るようになります。
練習中しなくても座っちゃう子もいます。
ほとんどの子は子の方法でお座りできるようになりますが、どうしてもうまくいかない場合はお座りは飛ばしてしまっても大丈夫です。
お手をさせてみる
お座りが出来たら、いよいよお手の練習です。
座らせたら「お手」と言いながら猫の片方の手をそっと持ち上げて、あなたの手のひらに乗せて下さい。
「お手」と言いながら手のひらに乗せては下ろし、乗せては下ろしを繰り返します。
これで、この動きが「お手」だよと言うことを教えます。
何度か繰り返したら猫の前に手を差し出して「お手」と声をかけてください。
これだけで出来る賢い子もいます。
でも、ほとんどの子はまだ、キョトンとしていると思います。
その場合はまた手のひらに猫の手をそっと誘導します。
そのあと「これがお手だよー。上手にできたね。いい子いい子」と少しオーバーな位に褒めてあげてください。
そしておやつをあげます。
おやつを見せながら
3を何度か繰り返したら、次は猫の鼻先の30センチ上辺りにおやつをチラつかせます。
その状態で手を差し出して「お手」と言います。
まだまだキョトンとしているか、おやつに飛び付こうとする子もいると思います。
キョトンとしている場合はまた3と同じように「お手」と言いながら手を誘導してください。
出来たらおやつをあげて褒めてあげてください。
これも何度も繰り返します。
そうすると段々、あなたの「お手」の声で自ら手を乗せてくるようになります。
仕上げ
おやつありで出来るようになったら最後の仕上げです。
4と同じように猫の鼻先でおやつを持っているかのように見せかけ、「お手」と声をかけます。
出来たらこれでもかと褒めてあげてください。
でも、今回は褒めるだけでおやつはなしです。
猫は「あれ?おやつはくれないの?」と思っているはずです。
次はおやつありでお手をさせます。
出来たらおやつを与えて褒めてあげます。
この方法で少しずつ本当におやつが出てくるタイミングを少なくしていくのです。
数時間後、数日後におやつなしでお手が出来れば見事お手マスターです。
ただ、毎回おやつなしだとやらなくなってしまう可能性もあるので、何回かに1回はご褒美をあげるようにしてくださいね。
裏技
もし、猫と一緒に犬を飼っていらっしゃる場合は、犬に協力してもらう方法もあります。
猫の前で犬にお手をさせて、ご褒美を貰っている所を何度も見せるのです。
猫っていつの間にか自分でドアを開けられるようになっていたりしますよね。
猫は実はとても賢いので、他の人や動物がすることをよく見て覚えます。
一緒に飼われている犬がお手をしてご褒美を貰っている姿を見せることで、自分もああやればご褒美が貰える事を学習します。
猫が喜びながらお手を覚えられるようにしよう
猫のお手は犬のしつけとは全く異なります。
あくまで飼い主さんと猫との楽しいコミュニケーションです。
出来ないからといって無理強いはいけません。
怒鳴ったり怒ったりせず、猫が「これは楽しいなぁ~。飼い主さんも楽しそうだし、出来たらおやつも貰えるし褒めてくれるんだもん」と思えるように、あなたも楽しみながら教えてあげてください。
あなたの「お手」に応えてくれる猫がこれまで以上に愛しく思えますよ。