猫の高齢についてのことですが、猫の高齢は、7歳を過ぎた辺りから高齢と言われます。
猫で7歳と言えばまだ若い感じにも見えますが、この辺りから少しずつケアしてあげられるよう、気をつけましょう。
水をたくさん飲みだしたら要注意?慢性腎不全
猫が老化してくると、1番発生しやすいのが、「慢性腎不全」という病です。
老猫になるとこの病にかかるのが最も多いだろうと言われています。
若い頃よりも最近明らかに水を良く飲むようになった、水の減りが激しくなったと感じる場合は、すぐに病院に連れて行くようにしましょう。
水の飲み具合以外にも、尿の色が薄くなってきた、臭わなくなってきたなども判断基準の1つとなります。
原因をおおまかに説明すると、腎臓が弱ってくるということです。
また、今は大丈夫という猫でもいつ慢性腎不全にかかってしまうかわかりません。
そのためには、早めに予防及び対策が必要となってきます。
方法は、食事(キャットフード)に気をつけることです。
そして、シニア用や腎臓機能をいたわった食事に切り替えることです。
健康食への切り替え方
腎臓に優しい健康食への切り替え方法です。
初めのうちは、少し可哀想に感じるかもしれませんが、美味しいもの(カロリーが高すぎる、味付けの濃いもの)を減らすようにしましょう。
本来は与えないことがベストではありますが、今までたくさん食べてきた猫さん達はストレスになる可能性もあるので、徐々に減らせるよう努力していきましょう。
例えば、今までよく食べているキャットフードに少量ずつ、新しいキャットフードを混ぜ込む、もしくはとても好きなもの(かつお節のふりかけ・猫用)をふりかけてあげるなどの配慮をしてあげると良いでしょう。
人間でも野菜が嫌いなのに、健康のためにいきなり野菜だけ。と言われても辛いですよね。
特に、そういった理屈が通らないのが猫です。
小さな子どもに少しずつ慣らし食べさせるような気持ちで始めてみることが大切です。
高い場所からの落下に気をつけよう
猫がまだ若く、やんちゃな頃は「こんな所にまで登ったの」というようなことが多々あったのではないかと思います。
猫は元々高い場所へ登るのが好きな生き物です。
例え歳をとったとしても、その好奇心は続きます。
しかし、年齢を重ねると、どうしても以前のようには登り降りできなくなっていきます。
運動神経がよく動きまわっていた猫が、加齢により上手く渡れず落下してしまい、捻挫や骨折をしてしまうこともあります。
歳を重ねてからの骨折などは非常に体の負担となり、ますます老化が進んでしまいます。
そうならないようにするためにも、早めの対策が必要です。
例えば、登って落ちてしまうと危険な場所は登れないように囲う、物を置くなどして工夫することです。
しかし、全くなくしてしまうとまたストレスになりますので、年齢や動きに合わせて徐々に変えていくようにしましょう。
猫の健康と安全のために外出させないようにする
老猫だけの話ではありませんが、できるだけ不要に外に出ないよう注意しましょう。
老猫はただでさえも体は弱り、抵抗力や免疫力、運動能力と共に下がってきています。
病気や事故などに遭わないようにするためにも、外へ出るのは注意してあげてください。
でも猫は外へ出たがると思います。
その場合は安全管理(落下や逃亡しないよう工夫された)ベランダまでは良しとするなど、互いに譲りあう範囲でやってみることも良いでしょう。
暖かな日に、日向ぼっこをしたいこともあると思うので、例えばケージごと、しばらくの間出してあげる、など(忘れてしまわないよう要注意ですよ)も良いでしょう。
それぞれのご家庭と猫さんに合う暮らしを考えてみてくださいね。
ちなみに、日向ぼっこは猫の健康にはとても良いものです。
ストレスの軽減
猫は自由に生きているようにも感じますが、非常に繊細でストレスも抱えやすい生き物でもあります。
ストレスは猫にとっても大敵です。
ですから、体が思うように動かなくなった老猫に対してはこれまで以上にケアが必要とされてきます。
安全対策のための部屋の模様替えやキャットフードの入れ替えなどご紹介しましたが、環境を変えるにしても少しずつ、そして大幅な環境の変化はしないようにしましょう。
環境の変化は猫にとって非常にストレスとなります。
おおまかには、若い頃とあまり変わらないような形でもっていくことがベストです。
また、床ずれ防止のためにも、柔らかいマットなどを用意してあげることも大切です。
また、マタタビなどで気分転換をさせてあげるのも良いでしょう。
老描が安心して暮らせる環境をつくろう
人間も猫も皆、年をとっていくものです。
その過ぎていく時間をできるだけ穏やかに長く楽しく過ごせるよう工夫してあげることが、飼い主のお仕事でもあります。
猫さんもそれぞれ性格もありますので、よく観察し、少しずつ小さな提案や施策を試しながら優しく猫の老後を見守りましょう。