あなたは、あなたの飼っている猫や、遊びに行った先で出会った猫が、背中に乗ってきたという経験はありませんか。

本来、注意深く慎重な猫が体を触れさせてくるというのは、あなたに対する信頼がベースにあることを意味します。

では、猫たちがあなたの背中に乗るとき、具体的などんな気持ちでいるのでしょうか。

何か理由はあるのでしょうか。

暖かくて心地が良いから

猫は、その時に一番心地が良い場所を知っている生き物です。

夏ならば風の通り道や木陰、ひんやりした場所にいますし、冬ならば暖かい場所を見つけたり、陽だまりで日向ぼっこをしているのを目にします。

体を丸めて顔まで埋めて、暖をとっていたりもしますよね。

つまり、猫の能力です。

人の体温は猫の体温より低く、長く乗っていても火傷もせず、心地良い、まさに猫にとって適温だと言えます。

面積が広く暖かい背中に、あなたの猫が乗ってきて、寛いでいるならば、また、微睡んだり眠ったりしているならば、あなたの背中で暖をとっているのでしょう。

快適さゆえです。

ですが、それは、あなたと猫の関係があればこそです。

背中に乗って眠ってしまうというのは、猫からあなたへの信頼度が100%である印です。

大好きな飼い主さんであったり、心を許しているあなただからこそ、見せる姿かも知れません。

可愛くて、むやみに退けられなくなってしまいますね。

何かを訴えている

同じ、背中に乗っているとしても、あなたに向けて無言のメッセージを放っている場合もあります。

1との違いは、背中の上で、猫がどうしているかです。

例えば、背中に乗ってきたものの、寛ぐわけではない・じーっとあなたを見ている・訴えかけるように鳴く・手をたたんで胸の下に入れて座っている・とんとん押す、といった行動をしている時には、あなたへの何らかのプレッシャーでしょう。

ご飯がほしい、かもしれませんし、おやつが食べたいのかも知れません。

雨の日で外に出ていないならば、エネルギーが有り余っているのかもしれませんね。

単に大好きなあなたに遊んで欲しいのかも知れません。

猫の望んでいることを読みとってコミュニケーションしながら関わることで、あなたと猫の間の信頼関係や絆はまた濃くなっていくはずです。

おやつならば、猫の体や量も考えながらあげれば良いですし、遊びたいアピールならば、可能ならば付き合ってあげましょう。

もし梅雨の時期で外に出て発散できていないなら、尚更、相手をしてあげることは必要なことです。

エネルギーが有り余っていることもストレスになり得ますので、体をたっぷり動かせるよう、遊んであげましょう。

甘えている

考えられる理由の三つ目は、あなたに甘えていることです。

あなたの傍で可愛がられて過ごしてきた猫は、もちろん、あなたのことが好きなはずです。

猫が自分から体を寄せてくるのは、1でも述べた通り、その証拠とも言えるでしょう。

そんなあなたの匂いや体温を感じて引っ付いていたいのかも知れません。

そうだとしたら甘えん坊のパートナーのようですよね。

猫が自分の背中の上で爪研ぎを始めてしまい、びっくりしたことはありませんか?

もし、爪研ぎできる環境があるにも関わらずあなたの背中で爪を研ぐ動きをするなら、それは、匂いをつけるマーキングの一種かも知れません。

つまり、あなたへの独占欲です。

それとも、仕事やお出掛けなどで、その日、家を空けてはいませんでしたか?

だとしたら、その日一日、猫は寂しかったのかも知れません。

寂しくて、あなたに構ってほしくて、背中に乗ってきたのでしょう。

撫でて欲しい、抱っこして欲しい、と思っているかも知れませんよ。

たくさんスキンシップをとってあげましょう。

自分のものだと思っている

いつも背中に乗ってきて、何となくそこに落ち着いているのならば、猫はあなたの背中の上を自分の定位置だと思っているのかも知れません。

所有物、ベッドなどと同じニュアンスですね。

あなたの背中は、自分の場所です。

この場合、甘えたいというよりは、何の気なしに、いつもの行動として、ということが考えられます。

ですが、それだけ、あなたに心を開いていることに変わりはありません。

当たり前のように寛げる場所、であることは猫の心身の健康にも大きな意味を持つのです。

そして、何の気なしに、であるとしても、あなたの匂いや体温を心地よく感じているからこそ、そこに落ち着いているのでしょう。

背中に乗るのは猫の愛の証

理由には様々なものが考えられますが、その根底にあるのは、どれも、猫からあなたへの信頼や愛情であることがよくわかります。

そう思うと、あなたと猫の心が通じているのを体温から感じて、更にあなたの猫に愛しさを感じるのではないでしょうか。

猫との一時やコミュニケーションをぜひ大切にしてあげてください。