猫のしぐさには、実は色々な意味が隠れています。
猫からは何も話してはもらえませんが、こちらとしては気になる所です。
そこで、猫の背中を丸めて毛を逆立てるという仕草が何を意味しているのかを、ご説明します。
威嚇している
大人の猫に多い行動ですが、背中は毛を立てて顔を少し下に向けて斜めに傾け、目はまんまるになり、ひげは全部を前に出す、耳は後ろ側に倒す、口の横は膨らんでいる。
また、尻尾はボーボーに太くなっていて尻尾の先は下を向いている、といった状態になることがあります。
この状態は完璧に威嚇している状態です。
何か怒らせてしまったのでしょう。
この状態で更に嫌がる事を続けると「う~」とうなりながら「シャーッ」っとさらに威嚇してきます。
どうして怒っているのかが分からない場合も多いとは思いますが、こうなった場合はそっとしておきましょう。
更にちょっかいをかけると、引っかかれる危険があるのでご注意を。
遊びたい
子猫や精神的に幼い猫に多いのですが、遊んでいる時などに最高潮に盛り上がっている時に、背中を丸めて毛を立てて、体を斜めに傾けた状態で、トントントンと軽くジャンプしながら小走りすることがあります。
この時の耳はピンと前にむかって立って、尻尾はボーボーになっているか、ピンと弓のようなっています。
目は瞳孔が開いて真っ黒になっていて、ひげは前に向いていて口の横は膨らんでいます。
別に遊んでない状態で突然この行動をした場合は、勝手に自分の中で遊びのスイッチが入って、盛り上がってしまったことが考えられます。
子猫の場合を除いては、乗り気でない時に猫と遊ぼうとしてもなかなか乗って来ない子が多いので、こういう時は出来れば遊んであげましょう。
コミュニケーションを取るのにもいい機会ですし、室内飼いの猫にとっては運動不足解消にも丁度いい機会です。
何かに興奮している
外を散歩している時などに突然背中の毛が立って、尻尾がボーボーになっている事があります。
この場合は、何か別の生き物の臭いや存在を感じ取ったか、何かを考えて興奮状態になったかが多いです。
突然走り出したりするので、目を離さないように注意しましょう。
車にひかれたり、迷子猫の仲間入りという危険があります。
せっかく出会えた最愛の猫と、突然のお別れなんて悲しい事にならないようにしましょう。
怖がっている、少し驚いている
猫は怖い時や驚いた時にも背中の毛が逆立ちます。
この場合は背中が一本筋が立ったように毛が立って、目は少し横に広がる感じで開いて、瞳孔は少し大きくなっている程度で、耳は少し平らになって尻尾は少し太くなります。
猫の背中の毛が立つのは人間の鳥肌が立つのと同じで、意識して背中の毛を立てているわけではないのです。
臨戦態勢
他の猫が近くに来た場合によくみられる状態ですが、自分は別にケンカする気はないけど、もしそっちからケンカ売られたら買うよ、という状態です。
この時は相手の猫をじっと見つめる事はせず、視界に入れている状態で少しそっぽを向いていて、ひげはいっぱいに広げて相手の猫の出方を瞬時に判断しようとします。
背中は少し丸めた状態で軽く毛が立っている状態です。
猫は本来無駄なケンカを避けたい生き物なのですが、人間が十人十色なのと同じで、猫もそれぞれです。
嫌な事をされた時
飼い猫の場合は寝ている時に触られて起こされた時など、自分の意思とは違う事が起こった時に、不意に背中の毛が立つことがあります。
人間でいう所の、ムカッとした。というところです。
この場合は、少し背中の毛が立っている程度で尻尾に変化はない事が多いです。
目は少し細目になっていて、目が座っている状態になっています。
猫は自分の感情に素直なので、感情がそのまま体に出ます。
ですので、寝ている時は少し触る程度にしてあげましょう。
あまり頻繁に触りに行くと上記のような態勢で、猫にムッとされます。
興奮するような夢を見た
猫も人間と同じで夢を見ます。
夢を見てうなされたり突然ないたり、寝た状態で手足をバタバタしていたり、寝ぼけて走り出したりもします。
興奮する夢を見ていた場合は、起きてからもしばらく背中の毛が立っている事があります。
その場合、顔は平然としていますが背中の毛だけが立っています。
しっぽも通常状態な事が多いです。
常に背中の毛が立っている場合は皮膚に異常があることも
常に背中の毛が立っている場合や一部の毛が立っている場合は、毛玉や何かできものが出来ていないか、皮膚に異常がないかなどを調べてみてください。
すこしでも皮膚に以上がある場合はすぐに病院に連れて行ってあげましょう。
毛玉の場合は、無理にブラッシングすると皮膚を傷める事にもなるので、無理にブラッシングしないで、あまりひどい毛玉の場合は根元の方からハサミで切ってください。
この時皮膚を切らないように、皮膚から少しはなれた場所から切りましょう。
背中を丸めて毛を逆立てている状態から、猫の感情が読み取れる
人間が表情やしぐさで感情が色々読み取れるのと同じで、猫も背中の毛だけではなく目や瞳孔の空き具合、耳やしっぽやひげの状態などが加わって初めて感情が分かってきます。
かわいい猫の様子を見て感情を探るのも、猫と仲良くなる手段と言えるでしょう。